2018/07/15

「『児童相談所の抜本改革を』 子ども虐待防止学会が要望書」というニュースと成育の奥山眞紀子医師

●『日本子ども虐待防止学会』は、なぜわざわざ要望書を出す必要があるのか?学会の実績にするため、もしくは評価回復を狙ったパフォーマンスではないのか?

(※ 超低出生体重児と虐待 『東京・目黒区、5歳の女児の虐待』というニュースをみて の続報です)


おとといの夜、「『児童相談所の抜本改革を』 子ども虐待防止学会が要望書」というニュースという報道があった。


TBSでニュース動画が配信されたのでみてみると加藤厚生労働大臣に要望しているのはあの奥山眞紀子医師だった。

「児童相談所の抜本改革を」 子ども虐待防止学会が要望書 TBS 7/13(金) 22:23配信

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東京・目黒区で5歳の女の子が両親に虐待され死亡した事件を受け、「日本子ども虐待防止学会」が加藤厚生労働大臣に対し、児童相談所の抜本的な改革を求める要望書を提出しました。

 今年3月、両親による虐待で死亡した船戸結愛ちゃん(5)は、東京都内に引っ越す前の香川県で、虐待の疑いで一時保護されていました。転居先の東京都の間で情報が適切に共有されていたかなどが課題で、政府は今月中にも対策を示す方針ですが、虐待防止に取り組む医師や専門家らが13日、加藤厚生労働大臣を訪れ、児童相談所そのものの抜本的な改革などを求めた要望書を提出しました。

 「(対策は)2週間、3週間、あるいは1か月の中で結論が出るようなものではない。短期で考えないといけない問題と長期的にシステムを考える問題と両方あるのでは」(日本子ども虐待防止学会 奥山眞紀子 理事長)

 加藤大臣は児童相談所の量・質ともに強化する方針を示したということです。(13日15:47)東京・目黒区で5歳の女の子が両親に虐待され死亡した事件を受け、「日本子ども虐待防止学会」が加藤厚生労働大臣に対し、児童相談所の抜本的な改革を求める要望書を提出しました。

 今年3月、両親による虐待で死亡した船戸結愛ちゃん(5)は、東京都内に引っ越す前の香川県で、虐待の疑いで一時保護されていました。転居先の東京都の間で情報が適切に共有されていたかなどが課題で、政府は今月中にも対策を示す方針ですが、虐待防止に取り組む医師や専門家らが13日、加藤厚生労働大臣を訪れ、児童相談所そのものの抜本的な改革などを求めた要望書を提出しました。

 「(対策は)2週間、3週間、あるいは1か月の中で結論が出るようなものではない。短期で考えないといけない問題と長期的にシステムを考える問題と両方あるのでは」(日本子ども虐待防止学会 奥山眞紀子 理事長)

 加藤大臣は児童相談所の量・質ともに強化する方針を示したということです。(13日15:47)



奥山眞紀子医師に関してはこちらをご覧ください↓
超低出生体重児と虐待 成育の奥山眞紀子氏は、虐待防止のためにこれまで何をしてきたのか? 前編



そもそも、奥山医師の所属する国立成育医療研究センターでは、虐待通告を巡り裁判沙汰になった、有名な『ちくわ事件』が起きている。


国立成育医療センターで起きた虐待通告を巡る『ちくわ事件』 それは本当に『虐待』と呼べるのか? 



今から10年ぐらい前までの私だったら、こういうニュースに希望を感じていただろう。


でも今は全く違う。また奥山医師なのか。なんでいつもいつも、奥山医師のような専門家ばかりが登場するんだろうとしか思わない。


私だけがそう思うのかと調べたら、すでにネットでは同じことを思う人たちの間で話題になっていたようだ。


そうそう、奥山医師は、臓器移植関連の委員でもあったのだ。そういう立場で、子供の命がかかっているというのに「数値目標」なんて、いろいろな意味ですごいな。まあ、このまま突っ走ればまた、「VDでっち上げ」とか「虐待冤罪」(SBS(欧米ではゆさぶられっ子症候群)理論そのものの科学的根拠に疑念の声が上がっているという問題)のように社会問題化するんじゃないかと思う。


〜これまでに社会問題化した主な出来事〜

ベンゾジアゼピンの常用量依存の問題について (私の被害事例を紹介しています)
成育の『育児心理科』は、なぜ『ベゲタミン』や『エリミン』を外来患者に処方できたのか? 私の副作用報告を握り潰したのは誰なのか? その1

『DVでっち上げ』 ・『DV冤罪』 の問題について
ある男性の悲劇 『こころの専門家』の介入と支援で家族がバラバラに 

『虐待冤罪』の問題について
『揺さぶられっ子症候群(SBS)』と虐待冤罪  前編 欧米諸国ではすでにSBS理論そのものの科学的根拠に疑念の声が上がっている!?

『揺さぶられっ子症候群(SBS)』と虐待冤罪  後編 『子どもの心の診療中央拠点病院事業』との関連は?

『発達障害の過剰診断』『療育ビジネス』の問題について
超低出生体重児と『療育』 お金の匂いを嗅ぎつける業者が本当に多い… 前編











●追記 なぜ、奥山医師が理事を務める「JSTSS 日本トラウマティック・ストレス学会」に批判が集中したのか

※ 追記
「劣悪な環境の『児童養護施設』を廃止するのは世界の流れで、奥山氏らの『虐待防止学会』は優しい人たちの集まりだから、遅々として進まなかったんだ」、という意見があるようなので追記する。


日本の「児童養護施設」が、世界の流れから取り残された存在で、改革すべきだという意見は随分前から現場から上がっていた。私も知っている。私自身、「児童養護施設」で働く臨床心理士さんの講演会を聴いて驚いたことがあるからだ。2014年の5月だった。


ただし、福祉の専門家はご存知ないかもしれない。驚くことに当日、参加者から批判が集中したのは奥山氏が現在理事を務めている「JSTSS 日本トラウマティック・ストレス学会」だったのだ。


『明日、ママがいない』騒動に現場は喜んでいる 児童養護施設の子ども達の人権を考える



この日問題提起されたのは、以下の3点のようなこと。


1. 児童相談所による安易な親子の引きはがしが行われている。

2. 日本における社会的養護の実情は、児童の権利条約等の国際水準からは遠く、措置児童の9割が施設養護。そこで子ども達の多くは愛着の問題を抱えており、その多くは発達障害・ADHD等の状態とも重なる。

3. 『愛着障害』と『発達障害』は似ている。しかし多くの場合、注意深く見守ることなく、安易に『ADHD』にされ投薬されてしまう。


なぜ、奥山氏が批判されるかは、これら全てに関わっているからだ。1番目の「親子の引きはがし」には『日本トラウマティックストレス学会』には関与しており、2,3番目の「ADHDの投薬」には『日本ADHD学会』が関与している。奥山医師は、そのどちらの学会の幹部なので、これまでにも厳しい目が注がれてきたのだ。


私自身、被害者なので彼らが「優しい」なんてとても思えないし、素直に信じることができない。


もしも福祉に携わる専門家が奥山氏らを「優しい」存在だと認識しているならーーーーー


だから超低出生体重児が虐待される根拠だとされてきた「保育器にいた時間が長いから愛情が薄くなる」のようなことに、私たちがいつまでも縛られ続けなくてはいけないのか、と思う。
2018/07/12

「商魂そのもの」と論評 田中康夫氏に謝罪求め提訴

年末にネットを騒がせた、あの『世界一のクリスマスツリー』騒動がとうとう裁判になった。

田中康夫さんが糸井重里さんを痛烈に批判する理由 『意識高い系』にウンザリ


田中康夫さんに「復興を大義名分に植物の命をもてあそぶ商魂そのもの」と批判された、西畠清順さんが、名誉を傷つけられたとして謝罪などを求め、訴えたのだ。


テレビもニュースとして取り上げた。

「商魂そのもの」と論評 田中康夫氏に謝罪求め提訴(18/07/11) ANNnewsCH



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田中康夫さんはやっぱり言論人だと思う。ご自身自が発した言葉に最後まで責任を持つ姿勢に、好感度がアップした。




その一方で西畠清順さんが田中さんを訴えた理由が私にはわからない。西畠さんを応援している人はあまりいないんじゃないかと思う。


私は西畠さんとコラボしていた糸井重里さんにもがっかりした。


『世界一のクリスマスツリー』はどう考えても、社会貢献を装ったステルスマーケティングのようにしか思えない。


これだけ世論が反発し、炎上したということは、やっぱり「仕掛け」に問題があるということだろう。


ところがそれを糸井さんは認めないというか、逆に私たち市民の受け止め方がひねくれていると言いたげで失望した。




社会にとって「良いこと」をするんだから、どんな方法でもいいのだろうか?


私は「女性に優しい」というキャッチコピーが嫌いだった。


「女性に優しい」と言いつつ、女性に色々なものを買わせようとしているんじゃない?と冷めた目で見ていた。


季節が変わる頃になると価値がグンと下がるような、たいして必要もない服や化粧品、アクセサリーーーーーそういう物を女性に買わせるよう、仕向けることが本当の目的だと思っていたからだ。


女性はおだてておけばいい、という感じの男性目線が透けて見えた。


本当は、女性をバカにしているんじゃないかとさえ思っていた。


だから田中さんの「商魂そのものじゃないか」という言葉にスッキリした。


私の「騙された感」をこれほど的確に表現する言葉はないと思うからだ。


これまでブログに綴ってきた「子宮頸がんワクチン」のロビー活動とか、保育や療育を行うNPO国立成育医療研究センターの育児支援事業への違和感も、同じだと思う。


今、田中さんを応援する声の方が圧倒的に多い。


それは『意識高い系』にウンザリしている人が確実に増えているからだと思う。こういう仕込みは、今の時代にもう通用しないと思う。インターネットがあると、誰がどんな目的で仕掛けをしているのか可視化されるから。↓

山手線で結婚式を挙げた人は電通の社員だったことが判明…

2018/07/08

『慟哭 小説・林郁夫裁判』 〜私がサリンをまきました〜 を読んで 前編

●私が「地下鉄サリン事件」と聞いて、一番初めに思い出すのは林郁夫受刑者

7月6日、松本智津夫(麻原彰晃)死刑囚をはじめ、7人の死刑が執行された。



麻原彰晃こと松本智津夫死刑囚は、1995年3月に地下鉄サリン事件を起こしたオウム真理教の教祖だった。


私はオウム事件というと、真っ先に林郁夫受刑者を思い出す。林受刑者が人の命を救うはずの医師だったからだ。それも慶應大学医学部を卒業し、アメリカの名門病院に勤務するような心臓外科医だった。帰国後は関東近県にある国立病院の医長を務めた。俳優の石原裕次郎氏の手術にも立ち会ったこともある実力の持ち主だったという。


「私はもう、先生じゃないから」地下鉄サリン“自首”元エリート医師「林郁夫」が法廷で露にした“怒りの表情” 産経ニュース 2015.2.22



●地下鉄サリン事件で散布役として唯一死刑を免れ無期懲役刑が確定した

林受刑者以外に逮捕された教団幹部の中には、高学歴の科学者が多かった。


林受刑者は地下鉄サリン事件で散布役として唯一死刑を免れ無期懲役刑が確定した。死刑を逃れたのは、林受刑者の自白が、サリン事件の解明に繋がったからだ。


サリン事件が起きた当時、私はカナダに住んでおり、バハマに旅行中だった。滞在先のホテルの従業員がテレビでサリン事件を知り、驚いて教えてくれた。


日本に帰国して事件の真相が知りたくて、様々な週刊誌を手にとった。象のお面をつけ、踊っていたオウム真理教がまさか!?という思いがあったからだ。


けれど、どの週刊誌を読んでも、なぜ、オウム真理教が凶悪な事件を引き起こしたのかがわからない。


ある時、小説家の村上春樹氏が書いた「アンダーグラウンド」を手にとった。これは地下鉄サリン事件の被害者のインタビューを収めたノンフィクションだ。


『アンダーグラウンド』と『こころのケア』 地下鉄サリン事件から20年 

超低出生体重児の心の発達 村上春樹の『アンダーグラウンド』を読む 



「アンダーグラウンド」を読んで、事件の輪郭が徐々にはっきりして来るような感じがした。


被害に遭われた方々が、 事件にあうまで、どんな生活を送り、生きてきたかがわかるからだ。


ただ一方で加害者がなぜ、凶悪な犯罪を犯すに至ったのかがわからないままだった。


村上氏は信者へのインタビューを収めた「約束された場所で」という本も出している。


ところが誰もが知る、大物幹部へインタビューはできないためか、「アンダーグラウンド」に比べると物足りない。世界を震撼させた事実がかえってボヤけてしまう。


最近になり「慟哭」という本を知った。作家の佐木隆三氏が、林郁夫受刑者の法廷に足を運び書き上げた小説だ。


「小説」ということだが、佐木氏は著名なノンフィクション作家で、実際に法廷で林受刑者の肉声を聴いている。


私が一番知りたかった、なぜ、真面目で優秀な医師が、サリン散布の実行犯になったのかがわかるかもしれない。


林受刑者は、妻、子供2人だけでなく、愛人だった職場の看護師まで出家させている。なぜ、そこまで麻原彰晃とオウムを信じることができたのだろう?


早速手に取った。


続く
2018/07/08

『慟哭 小説・林郁夫裁判』 〜私がサリンをまきました〜 を読んで 後編

●林郁夫さんと知り合うことがなければ、私は入信することも、罪を犯すこともなかった

私の関心は、医師である林受刑者がオウムに入信した経緯だった。「慟哭」には、彼の後を追うように入信した愛人の看護師についても詳しく書かれていた。林受刑者と同じように、真面目で純粋な女性のようだった。なぜ、この人が?なぜ、途中で引き返さなかったのか?と思わずにいられない。




彼女が看護師を志望するようになったのは、小学生の時。たまたま見舞いに行った病院で、優しく頼もしい看護師に出会ったことがきっかけにだったという。中学を卒業すると、5年で正看護師の資格が取れるという理由で、私立高校の衛生看護科に進学する。希望通り、20歳で国立療養所病院に採用された。最年少だったそうだ。


ところが、このことが不幸をもたらす。配属先の循環器病棟の医長が、彼女の運命を変えた林夫受刑者だったからだ。やがて彼女は不倫関係に陥り、その林受刑者の勧めでオウムに入信出家することとなる。


この看護師だった女性は、初公判で裁判長に許可をもらい意見陳述を述べている。


「私がオウムに出家したのは、林郁夫さんの勧めがあったからです。林郁夫さんは、人生はどうあるべきかなど、物の見方などを話してくれて、尊敬していました。しかし、林郁夫さんが犯した罪は許せません。林郁夫さんと知り合うことがなければ、私は入信することも、罪を犯すこともなかったのです。そのことを思うと、後悔しきれません。己の心の弱さを実感するだけです」



●末期がんの多い病棟に移され無力感に苛まれ、心が消耗していった

第2回公判では、彼女は出家した理由を語っている。林受刑者が出家のため病院を退職した後、彼女は末期がんの多い病棟に移された。彼女は無力感に苛まれ、心が消耗していったという。


「一ヶ月に5人も死亡するのを看取りました。その時死について考え、『自分には何ができるだろう』と悩んだのです。林郁夫さんに会って相談したら『生命は輪廻転生で生まれ変わる』と強く出家を勧められました」



この時、彼女はまだ25歳だった。もしももっと社会に揉まれていたら、林受刑者の言葉に流されなかったかもしれない。


●麻原彰晃のように「魂の救済活動」のようなスケールの大きな救済活動がしてみたい

「慟哭」にはオウム出版の「心の流浪の果てにーーいまなぜオウム真理教なのか?」の一部が引用されていた。林受刑者は、オウムにとってうってつけの広告塔だったのだろう。彼は国立病院の医長という立場を捨て、オウムに出家した心境をこのように語っていた。


「我々のような心臓外科の手術の場合、予測もしなかったものが出てきたら、それは即、死に繋がるんです。しかも、対象のほとんどが40代、50代であって、その一家にとって大事な人ばかりですから、手術を境に死なせてしまったら、その人たちに申し訳ないじゃないですか」

「万全の体制でやっても、何人かは死んでしまう。バイパスそのものは通っても、心筋がダメだったり、逆に心臓マッサージをしながら手術しているような人が助かったり」



林受刑者は、理屈では割り切れない不思議な力が作用していると思えるような場面に度々遭遇するうちに、麻原彰晃が行っていた「魂の救済活動」のようなスケールの大きな救済活動に心が惹かれていったということだった。


似たようなことは、東大病院の救急医だった矢作直樹医師の「おかげさまで生きる」にも書いてあった。


私も高度医療で救命された患者だ。友人の小児科医は、私と息子の姿を見て泣いたことがあった。何故泣くのか問い詰めたら「大丈夫だと励ましたけれど、本当は今のように生きている確率は、3割ぐらいしかないと思っていた」と言われ驚いた。


でも、そのような私でも、林受刑者と元看護師が理解できない。現代医療に限界があったとしても、罪もない人たちの命を奪う理由にはならないからだ。真面目で実直かもしれないが、人として一番大切なものが、決定的に欠落しているようだ。


●がんなどに苦しむ患者を見るにつけ、早く解脱したいと考え焦るようになった

「慟哭」には、他にも林受刑者の弱さを裏づけるエピソードが紹介されていた。特に、彼が仏教に傾倒していった経緯は人物像を知る上で興味深かった。


林受刑者が仏教にのめり込んだのは「解脱」を求めたからだった。彼は阿含宗の前身「観音慈恵会」に入信していたことがある。ところが、がんなどに苦しむ患者を見るにつけ、早く解脱したいと考え焦るようになった。解脱こそが問題解決の方法、手段であると信じていたからだ。医師でありながら、現代医療に無力さを感じていた林受刑者は、次第に、「解脱し納得したい。皆にわかりやすく説いて回りたい」と渇望するようになった。


そんな時に、たまたま手に取ったのがオウムの麻原彰晃著「超能力・秘密の開発法」だったという。林受刑者は麻原が最終解脱者だと知り衝撃を受けたそうだ。


(アマゾンで林受刑者が衝撃を受けたという本を見つけました↓)
超能力「秘密の開発法」―すべてが思いのままになる! 単行本 – 1986/3 麻原彰晃著 アマゾン
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この本に限らず、オウムが出版した本は、林受刑者がこれまで読んだ仏教の本とは違い、斬新だったという。大きく違うのは、「修行のノウハウ」「信者の体験談」など、わかり易く、具体的に伝えている点だった。林受刑者は本に掲載されていた麻原彰晃の発言から、オウムは修行のノウハウを持っていると確信したという。自らも修行しており、経験からそう思ったのだそうだ。


しかし私には林受刑者が浅はかだとしか思えなかった。「インタビュー」や「体験談」で信用したり、「すぐに解脱」や「ノウハウ」などに惹かれるなら、もともと医師に向いてなかったんじゃないかと思う。そもそも、「超能力を持つこと」「解脱をすること」、そして多くの人を救う「魂の救済」は、それぞれ別次元の話だと思うからだ。



●林郁夫受刑者の私選弁護人は、殺害された坂本堤弁護士の同僚

そんな林受刑者だったが、逮捕後の取り調べの過程で、自分の罪と向き合うようになっていく。そして裁判ではオウム真理教が派遣した弁護人を解任し、「オウム真理教被害対策弁護団」に弁護を強く依頼するようになったという。


●いわゆるマインド・コントロール下にあったとしても、規範意識が皆無になっていたわけではない



私選弁護人は横浜弁護士会に所属する武井共夫弁護士だった。武井弁護士は殺害された坂本堤弁護士の同僚で、「オウム真理教被害対策弁護団」の中心メンバーという立場だ。武井弁護士は「意見陳述書」で弁護を引き受けた理由をこのように述べている。


「被告人はマインド・コントロール下にあったのだから、刑事責任は軽減されるべきとの考えがあるが、当弁護人はあえて主張しない。もちろん被告人は、騙されてカルト教団に入信させられた被害者であり、だから等弁護人は、被害者救済の一環として弁護を担当している。

たまたま被告人は、教団内で指示されて犯行に加わった。一般信徒との違いは、指示があったかなかったかだけである。それでも当弁護人は、そのことだけをもって弁護することをよしとしない。

なぜならいわゆるマインド・コントロール下にあったとしても、規範意識が皆無になっていたわけではない。したがって本公判において、第一にオウム真理教の指示によって犯罪が行われたこと、第二に被告人が本質を知らないまま入信・出家して教義を盲信して犯行に加担したしたことが明らかにされないといけない」



●いろんな人に育てられて医師としてやってきたのに、その知識や経験で仮谷さんを死亡させた

産経新聞によれば林受刑者は法廷で、「いろんな人に育てられて医師としてやってきたけれど、そういう知識や経験を使って仮谷さんを死亡させた」と言い、「私はもう先生じゃない」と声を荒げたという。


「慟哭」からも罪を犯したことを心から反省し、被害者やご遺族の方々への懺悔の気持ちが伝わってきた。


林受刑者は死刑を免れたというけれど、死よりも辛い、生を生きているんじゃないかと思う。


林受刑者がかつてあれほど渇望した「解脱」とは、今のように現実から逃げないことだったんじゃないだろうか?
2018/06/13

『向精神薬不正譲渡容疑』で鹿児島の精神科医、山口龍郎容疑者が追送検される

●山口容疑者を追送検してくれたマトリが、虐待の捜査にもあたってくれたら…

あの鹿児島の精神科医、山口龍郎容疑者が追送検されたそうだ。


でもまだ、本丸の『わいせつ疑惑』に関してではない。山口容疑者の疑惑を知れば知るほど、不信感が募る。


山口龍郎容疑者の疑惑はこちらから



前回紹介した虐待事件を検証する会議には、必ず大きな医療機関の精神科医が参加し、早期介入の必要性がうたわれている。



しかし精神科医の介入で、家族がバラバラになった被害者がいる。彼らは捜査のプロではないからだ。


私は実際に、虐待を疑われた冤罪被害者、矢野美奈さんにあったことがあるし、DV冤罪の被害男性にもあったことがある。


ある男性の悲劇 『こころの専門家』の介入と支援で家族がバラバラに 



そもそも構成員の所属先の成育に関する答申書が出されている。(それも審議会の専門委員、ご本人が関与した事例かもしれない)診療記録を開示した人が実際に複数存在するのに、なぜか彼らは被害を全く想定していない。


国立国会図書館のデータベースに保存されていた3通の答申書(成育での被害事例だと思われます)
厚労省の『拠点病院事業』の問題点 その2「子どもの心の診療ネットワーク事業」の不都合な真実 (後編)

厚労省が子ども虐待による死亡事例を検証するために設置した審議会について
超低出生体重児と虐待 元主治医、成育の初代育児心理科医長は国の専門委員だった!? 前編



精神科医が介入することで、かえって問題をこじれさせたことはひたすら看過し、早期介入を提言するなんて。こういうことをするから医療不信が高まるんだと思う。最近は公式サイトだけでなく、センター内のあちこちに寄付のお願いが書いてあるけれど、「患者さんのために」と言われても私は複雑だ。もう、素直に信用することができない。


壊れたシャワーも直せないくらいお金がない国立成育医療研究センターが『コクラン』に多額の寄付? 



上田令子議員がおっしゃるように、警察との連携はもっと早くすべきだったし、虐待専門の捜査官がいればいいと思う。私は今日のニュースをみて、山口容疑者を追送検してくれたマトリが虐待の捜査にもあたってくれたらと思ってしまった。もしかしたら命が助かったんじゃないかと思うからだ。


向精神薬不正譲渡容疑 精神科医を追送検 [06/13 12:09] MBC NEWS

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九州厚生局・麻薬取締部は13日、患者を診察しないまま営利目的で向精神薬を譲り渡した疑いで、鹿児島市の精神科の医師を鹿児島地方検察庁に追送検しました。

麻薬及び向精神薬取締法違反の疑いで追送検されたのは、鹿児島市常盤1丁目の精神科医・山口龍郎容疑者(45)です。九州厚生局・麻薬取締部によりますと山口容疑者は、鹿児島市などで精神科クリニックを経営していた2015年5月から去年3月までの間に、患者を診察をしていないにもかかわらず、診療報酬を得る目的で向精神薬合わせておよそ470錠を譲り渡した疑いがもたれています。山口容疑者は黙秘しているということです。

山口容疑者は同様の容疑でこれまで2回逮捕されたほか、診療報酬をだましとった詐欺の疑いで逮捕・起訴されています。