2017/11/20

牧本敦医師と若年性がんの患者さんたちが発行しているフリーペーパー『STAND UP ! ! 』

●なんだか怪しいぞ…

先週、とある会合があり参加した。本当は、そのことを詳しく書く予定だったが…


主催した団体の挨拶をきいているうちに、私のアンテナがピピッと反応!確か司会の方は、きちんとした医療機関に所属していたはず。でもなんだか雲行きが怪しいぞ…

 
これ以上今は書かないほうがいいので、要点だけ。


●若年性がんの患者さんたちが発行しているフリーペーパー 製薬企業の広告がなく、純粋に読み物として面白い

これは当日、会場で配布された若年性がんの患者さんたちが発行しているフリーペーパー 『STAND UP ! ! 』。そう、滋賀県の大原薬品が支援しているというあのフリーペーパー!どこかの誰かさんが書いたことは、嘘ばかりなので中身を紹介してみよう。


(※ 公式サイトで、過去の発行されたものがダウンロードできます↓
若年性がん患者団体 STAND UP!! 35歳までにがんにかかった若年性がん患者による、若年性がん患者のための団体。
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始まるまで時間があったのでめくっていたら可愛い漫画を見つけた。カレーを食べている男の子のイラストにウルっとくる。


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●患者が抱える不安 皆、どうやって乗り切っているのかが書いてある

フリーペーパーだというのに、とても完成度が高い。純粋に読み物として面白いから引き込まれてしまうのだ。がんの経験者の体験談が掲載されているけれど、一つ一つが闘病記として出版されてもおかしくないほど濃い内容だからだ。それだけ皆、一生懸命に生きているんだろう。


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「ウイッグの使い方」とか、恋愛の悩みなど若い患者さんの視点で書かれている。驚いたのが企業の広告がほとんどないこと。医療系フリーペーパーにありがちな製薬企業の広告がない。簡単に思えるけれど、これはとてもすごいこと!


●親ではなく、子供が主役

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やっぱり小児がんの活動は違う。1歩も2歩も先を行っている。すでに小児がんの支援活動は、親から子供へバトンタッチされ、子供が主体の活動も活発になっているのだ。若い患者さんたちのパワーに圧倒された。


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●同じナショナルセンターでもこんなに違う支援活動 国立がん研究センターと、国立成育医療研究センターの違い

中核として長い間下支えしてきた牧本敦医師の力は大きいと改めて思う。

会場にいらした患者さんのお母さん達と仲良くなった。


国立がんセンターで患者会のリーダーをしていらした方、数年前にお子さんを亡くした方、そして最近、様々なメディアで取り上げられている元患者さんのお母様もいらした。


「亡くなったお子さんのお母さんと、今元気になって、大活躍しているお子さんのお母さんが仲良しなんて。すごいですね。皆、仲が良いんですね」と言ったら笑っていた。


国立成育医療研究センターの移行期医療の講演会に参加したら、「今はセンターでも亡くなった患者のケアもしているんです」と言っていた。


それはとても良いことだけれど、やっぱり私は気になっている。初期のケアを病院ですることはとても大切だし、あったほうがいいと思う。でも私は成育の心のケアに傷つけられた。


私のような失敗も含めて、今までの良いことも、悪いことも含め総括できているのだろうか?そして、外に向かってちゃんと情報発信できているのだろうか?どんなことをしてきたのか、どんなことで人は救われ立ち直っていくのかーーーーー


●亡くなった患者さんのご家族へのグリーフケア 先生が今でも覚えていてくれて嬉しい

こちらはグリーフケアを題材にした『ラビットホール』という映画。交通事故で幼い息子を亡くした夫婦が再生していく物語だ。グリーフケアの本場、アメリカならではの作品でとてもよくできている。主人公の女性のように、傷ついた人が前を向いて歩いていれば良いけれど。





その日、お子さんを亡くしてお母さんが私に言っていた。


「主治医の牧本先生が今でも子供のことを覚えていてくれて嬉しい」


お子さんは、私が一番好きな桜の季節に亡くなったそうだ。


(今年の春に私が撮った桜の写真)
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亡くなったお子さんのことを笑顔で話せるようになったのは、主治医だった牧本医師が講演会などでお子さんのことを話しているからだろう。


私のように、「私は、(牧本先生の講演を聴いたから)亡くなったお子さんのことを知っています」という人が世の中にいることは大切なことなんだと思う。
2017/11/16

超低出生体重児と『トランジション移行期(医療)』 高度先進医療技術は未来を必ず保障するものではない

●生体腎移植から40年 高度先進医療技術は未来を必ず保障するものではない



私が『コウノドリ』をみても感情移入できないのは、先端医療が未来を必ずしも保障するものではないと思うから。救命された後、何十年も経ってから、辛い現実に再び直面した人を知っているからだ。


知り合いに、今から40年ほど前に生体腎移植を行った人がいる。幼い頃から腎臓に疾患を抱えていたため、透析をしていた。とにかく我慢ばかりの毎日。そこで家族で話し合い、20歳を過ぎた頃、その当時飛躍的に生着率が伸びていた生体腎移植を行うことにしたそうだ。


手術は大成功。肉親からの提供ということもあり劇的に体調は回復。勉学に励み、難関国立大学を無事卒業。高度な専門知識が必要な専門職につき、社会貢献活動にも熱心に取り組み、公私ともに充実した毎日を送っていた。


●劇的に回復したから、心がついていかない

ただ、奥様はずっと体調を心配していた。「急激に回復したから健康管理が疎かになる」と私に愚痴をこぼしていた。腎移植で回復した患者さんによくみられることらしい。あれもこれも制限された生活から解放された反動で、食事などを上手くコントロールできず、健康を害する人が何人もいるそうだ。コントロールしなくてはいけないと頭では理解できても、心がついていかないそうだ。


本当は、術後のケアというか健康教育などが必要だったのだろう。もちろん私はお節介なので、「もう少し痩せたらどうですか」とか「歩いたほうがいいですよ」ぐらいのことは言っていた。


その後40代の後半頃から、ウォーキングなどを始めたと聞いていた。私は「このまま上手くコントロールできるかも」と思っていた。


●2度目の奇跡はない 命のカウントダウンが始まった

ところが3、4年前。急激に体調が悪化し、人工透析が始まってしまったらしい。


2度目の臓器移植はもうできない。余命も告知されたことだろう。



人生に終わりが見えたことで、鬱になってしまったと教えてもらった。


よく『●ちゃんの募金』など、臓器移植の募金を呼びかけているけれど、私は冷めた目で見ている。メディアが取り上げるのは小さな子供だからだろう。もしも、その可愛らしい子供がおじさんやおばさんになって、2度目の危機に直面した時には、きっと見向きもしないだろうから。


同じように、『●グラムの赤ちゃんが今日、こんなに大きくなって退院しました!』という超低出生体重児の新聞記事には違和感しかない。小さな子供を産まなくてはいけない辛さを例えるなら、ナイフで突き刺されたようなものだろう。一方退院後に待ち受ける苦しみは、真綿でじわじわと首を締められるようなもの。子供の発達の遅れが、同時期に生まれた子供達とは明らかに違うことが、様々な場面で、嫌という程突きつけられる。退院後には違う形の厳しい現実がたくさん待っているのだ。


●難しい病気を抱えた子供 成人をみる内科医は面倒だから皆、逃げてしまった

私の友人は、成人をみる内科医だが、小児科に頼まれると子供の患者さんも一緒にみている。


国立成育医療研究センターのトランジションのセミナーに行った時に私は友人に言った。「(友人の所属する)●大学病院は『トランジション移行期(医療)』をもうやっているんですね!すごいじゃないですか」


ところが友人は「違うんです。誰も面倒で引き受けないから、仕方がなく引き受けたんですよ」と私に言った。子供の患者は自分の体調を言葉でうまく説明できない。余計な家族ももれなくついてくる。皆仕事が増えるのを嫌って逃げてしまったそうだ。そうそう、近所のかかりつけ医の皮膚科の先生も、少し熱が長引いた時に「成育に行った方がいい」と投げてしまった。町のお医者さんからすると、超低出生体重児は聞いたこともない治療を沢山受けているから、万が一のことを考え、怖くなるようだ。


日本産科婦人科学会の公式サイトには、『コウノドリ』のバナーがあり、「産婦人科医への扉 君の力が未来になる」と書いてある。

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このキャッチコピーがあらわすように、『コウノドリ』は医療者側に立った視点で描かれているように思う。だから私の心には響いてこないのだ。


本当に「未来」になったかどうかは、時間が経たないとわからない。『小児がん拠点病院事業』のように、救命された後のことをもっと考えないといけないと思う。中にはトランジションが上手くいかない患者さんも出てくるだろう。親だけでなく、主治医もいつまでも元気でいるとは限らない。皆がいなくなって、行き場のない患者だけが取り残される、なんてことが今にあるかもしれないから。
2017/11/13

超低出生体重児の長期予後と『先天代謝異常症の子どもを持つ家庭のエンパワメント研究』 後編

●どんな状態の子供がいて、誰が育てているのか どんな生活をしていて、何に困っているのかが見える

だって、国立成育医療センターが新規設立されてもう15年。最近は、医療的ケアが必要な子供と家族を、メディアが取り上げるようになったけれど、でもメディアが取り上げるのは全ての人たちの声ではない。特に、病児保育を行うNPOなどが先頭に立って「働きたい母親の支援を」と呼びかける姿に違和感を覚える。



だからこのアンケート結果をみて、どうしてもっと早く、こうした公平で中立な調査をしてくれなかったんだと思ってしまった。今、消費税が上がったり、控除が少なくなったら、生活が立ち行かなくなる人が出てくるだろうから。

◇  ◇  ◇
先天代謝異常症のお子さまとご家族のアンケートに ご協力いただいたみなさまへ アンケート調査結果のご報告
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◆ 主たる養育者さま(回答者数 201 名)
[属性]
・ 平均年齢は 42.2±6.5 歳(26〜58 歳)で、91.5%はお母さま、8.5%はお父さまでした。
・ 17.9%の主たる養育者さまは現在治療中の疾患をお持ちでした。
・ 就業形態は、46.8%が専業主婦、7%が自営業、18.4%がパートタイム雇用、22.4%が正社員、4%がその他でした。
・ ご家庭の経済状況について、ゆとりがある 8%、ややゆとりがある 13.4%、普通 52.7%、やや苦しい 13.4%、苦しい 10.9%、無回答 1.5%でした。




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・ 家族エンパワメント
平均得点は、101.5±18 点(45〜170 点)でした。先行研究のある重症心身障害のお子さまの親の得点と比べると、みなさまの家族エンパワメントは低いことがわかりました。これは、重症心身障害のお子さまは比較的医療・福祉に関するサポート体制が充実しているためと考えられます。


◇ 

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・ 主たる養育者さまの 94%がお子さまの療育に関して何らかの不安を抱えていました。 表 2 お子さまの療育に関する不安(複数回答)

今後どのような症状が出るか不安 74.6 %
20 歳以降の医療費負担が不安 64.2 %
医療者でもこの病気のことを知らない人が多く急な受診が不安 56.7 %
体調を崩した時に症状が出ないか不安 49.8 %
学校や外出時に症状が出ないか不安 41.3 %
成長発達の遅れが不安 40.8 %
その他の不安 31.3 %

◇  ◇  ◇ 

●障害や病気、発達の遅れが中程度から軽度の場合は、公的支援が充実していないが、努力したら改善するかもしれない

アンケートの調査には、私が思ってきたことがあらわれていた。障害や病気、発達の遅れが中程度から軽度の場合は、公的な支援が充実していない。(調査項目にはないけれど、中間所得層には財政的な支援はほとんどない)中には、一時間かけて都心の療育施設などに通う母親なんて、別に珍しくもない。中程度から軽度の場合は、自分たちで努力したら改善する可能性がある。親は子供を残して先にこの世を去らないといけないから必死なのだ。


何もしなければ、将来、子供が非正規雇用など、不安定な生活をせざるを得なくなるかもしれないから。



●無理心中をはかった母親の家族の声 単なる「子育ての悩み」で終わらせないで欲しい

こちらはTBSが公開している『うちの子~自閉症という障害を持って~』というドキュメンタリー。実際に障害があるお子さんの父親が、ご自身の家族をはじめ自閉症の子どもを育てる家庭を取材しているため、親の苦悩がよく伝わる。4番目の動画では、心中し自ら命をたった母親の家族が紹介される。

『うちの子~自閉症という障害を持って~』【4】(RKB毎日放送制作)
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冒頭で紹介された母親は、『障害』を告知されたことがきっかけで死を選んだそうだ。これは早期介入・早期支援の最悪のケースだと思う。こうした事件は後をたたないが、障害を持つ子供を育てる母親への配慮から最近のメディアは事件の背景を詳しく報道しないという。たとえ報道されても動機は「子育ての悩み」で終わってしまう。そのため、死んだ母親は世間からは「子育ての苦労は皆同じなのに」と非難されるという悪循環に陥っているそうだ。妻を亡くした男性が詳しく報道してくれないと、亡くなった奥様が浮かばれないと訴えていた。


●日本の周産期医療が何を目指そうとしているのかがわからない

このようにアンケートには「不安」としか書いてなくても、当事者にとったら死を選ぶほど深刻だったりする。だから最近、医師の友人もマスコミの人たちも、かげで私にはコッソリ言っている。(こういうことは医師やマスコミでも、こそこそ言わないと、たちまちバッシングされるから表立って言えないのだ)


もしも全ての母親に働くように促せば、


疲れて死んじゃう人が出てくるんじゃない?


将来の心中を増やすんじゃない?


日本の周産期医療は、やっていることがマッチポンプじゃない?


私も最近は、日本の周産期医療が何を目指そうとしているかがわからない。
2017/11/13

超低出生体重児の長期予後と『先天代謝異常症の子どもを持つ家庭のエンパワメント研究』 前編

●『先天代謝異常症の子どもを持つ家庭のエンパワメント研究』という研究

昨年、『先天代謝異常症の子どもを持つ家庭のエンパワメント研究』という研究が行われていることを知った。国立成育医療研究センターで行われている事業、『トランジション医療(移行期医療)』の中心的役割を担っていらっしゃる窪田満医師が研究代表者だ。

◇  ◇  ◇
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研究実施施設:埼玉県立小児医療センター、筑波大学
研究代表者:窪田満(国立成育医療研究センター)


本研究は、先天代謝異常症のお子さんを育てる家族のエンパワメントに注目した研究です。

家族エンパワメントとは、家族が何らかの課題に向き合い、自ら生活調整や改善を図る力のことです。先天代謝異常症のお子さんを育てるご家族は、健康なお子さんの育児にプラスして、お子さんの病気や治療をマネジメントする役割を担っておられると思います。病気や治療のマネジメントには様々な困難がつきものであり、そうした困難に向き合う家族の力を高めることが、家族エンパワメントを高めるということです。この家族エンパワメントを高めるためには、まず家族エンパワメントにどのような要因が影響しているかを明らかにする必要があります。これまでの研究で、家族エンパワメントは介護負担や生活の質(Quality of Life: QOL)とも関係があることがわかっており、お子さんとご家族のQOL向上のためにも、家族エンパワメントは重要なアウトカムであると言えます。(中略)

◇ 家族エンパワメントについて

家族エンパワメントとは、「ご家族が自分たちの生活を調整し、力をつけること(その力の状態)」を指します。例えば、家族エンパワメントが高い家族ほど、家族内で協力し、サービス資源を上手 に活用しながら、行政と交渉し、家族の生活をやりくりする力が高いことを表します。

◇  ◇  ◇


上記の研究はこちらの、先天代謝異常症の患者と家族のために情報提供を行っているサイトに掲載されている。対象となる疾患(アミノ酸代謝異常、ライソゾーム病、有機酸代謝異常、糖質代謝異常など)のある患者や家族が登録申請すれば、各分野の専門医が疾患の現状、新しい治療薬、治療法などを情報発信してくれるそうだ。


◇  ◇  ◇
先天代謝異常症の患者様やご家族のための 最新情報をお届けします JaSMIn 先天代謝異常症患者登録制度
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●未熟児の長期予後の研究報告と比較して公平で中立、当事者への配慮が感じられる

私はこの研究内容を知った時に羨ましくなった。超低出生体重児(未熟児)の長期予後の報告書とあまりにも違うからだ。


例えば、小さく産まれたから普通に産まれた子供と比べれば、できないことが多いのはある意味当たり前だと思う。だからこそ親は悩むのに、超低低出生体重児(未熟児)の報告書では、『あれができない』『ここが劣っている』と『できないこと』がズラッと並び、「いじめられた」「登校拒否」など暗いこともたくさん書かれている。


最近はこれではいけないという危機感からなのか、発達の遅れを『発達障害』とし、早期介入・早期支援の必要が叫ばれている。でも『障害』と『障害なし』の線引きをどこでするのかがよくわからないから、本当に効果があるのか疑問に思う。


しかも症例が少ないから、どこの誰か特定できるかもしれないのに、「子供に積極性がみられない」から始まり、両親が「こんなことを言いましたが筆者はそうは思わない」とか「親が少し神経質じゃないか」など、親の学歴、養育態度に至るまで詳細に書かれていたりする。私は読んでいて何度不快になったかわからない。


ところが『先天代謝異常症の子どもを持つ家庭のエンパワメント研究』は違っている。当事者を傷つけまいとする気持ち、そして、どうしたら十分な支援に結びつけられるだろうという気持ちが伝わってくる。


(似たような試みで、成育は最近、『子どもの気管切開なび』というサイトを作って、インターネットで情報提供を始めたが、当事者の体験談が少なく物足りなく感じる。個人のブログの方が充実しているんじゃないかと思う)


私は『先天代謝異常症の子どもを持つ家庭のエンパワメント研究』は良い研究だと思うけれど、それでも正直な感想を言わせてもらえば、


「遅い。遅すぎる」だ。


続く
2017/10/24

超低出生体重児の発達はミラクル 英検3級 1次試験に合格

●超低出生体重児の発達はミラクル 

昨日は英検1次試験の合格発表だった。


良かった、合格していた。


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思い起こせば、今からちょうど1年前。


期末テストでなかなか良い点数がとれない息子が、初めて泣いた。勉強しても結果が出ないからだ。


その時にふと、英語は私が頑張ればできるようになるかもしれないと思った。息子のコミュニケーション能力はとても高いからだ。


超低出生体重児の就学問題 中3英語力、バランス課題=「書く」以外目標届かず―文科省調査


●1年前は、幼稚園の子供が使うようなテキスト

そこで、幼稚園の子どもでもわかるテキストに変えて基礎から私が教えることに。中学の教科書や参考書は、ゆっくりペースの子供には詰め込みすぎ。もっとシンプルに、目と耳を使って覚えさせた方が良い。


アルク出版 イラストでわかる!初めての英検5級
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今年1月に5級にチャレンジした。少し自信がついたようで、6月には4級に合格。


5月頃から使用したのが、こちらのテキスト。


アルク出版 「例文でまるごと覚える 21日完成合格できる単熟語英検3級」
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中学3年生で英検3級というのは、ちっともすごいことではない。


でも、こうして2つのテキストを比べると超低出生体重児の発達はミラクルだと思う。


私は今年の春ごろは、3級合格はまず無理だと思っていた。


今はまるで、速度を上げ始めた新幹線のよう。


●頑張った方が、可能性が広がるんじゃない!?

もしもナショナルセンターの発達検診医や私に転送メールを送ってきた新生児科医のアドバイスをきいていたら、息子は「軽度の学習障害」で、自己肯定感を高めるために「支援級」に行っていたかもしれない。そして頑張りたいと思う母親の私は「統合失調症」。


小さく生まれた子供を社会でどう支えるか「その11」 子どもの生きる力を引き出すのは医療なの?教育なの?

超低出生体重児のフォローアップ ある発達小児科医の転送メール 『専門家』の気遣いが、かえって私たちを追い込むこともある


そんなバカなことってあるだろうか!?


私が発達検診をやめたのは、どんな検査でも、子供の能力を測ることができないと思ったからだ。


それに子供の気持ちになれば、常に「正常」と比べられるって嫌だと思う。息子のような超低出生体重児には、成長する時期があり、ピンポイントで狙って、(発達を促す)刺激を大量に与えた方がいいんじゃないかと思ってきた。


このまま要支援の子どもをどんどん増やせば、国民の目も厳しくなるだろうし、周産期医療の存在意義だって問われかねないと思うけれど…。友人や知人のお医者さんは私の性格をよく知っているから、笑っているけれど、いちいちこういうことを、「エビデンス」を出さないとわかってもらえないって。『専門家』って一体何なんだろう!?信じられない。


私は医療者がよく言う「お母さん、頑張らなくてもいいですよ」という言葉がすっかり苦手になった。


やっぱり頑張った方が可能性が広がるんじゃない!?


本来であれば、背中を押して「頑張れ」というのも医療者の大切な役割なのに、そうしないのは結局、そう言った方が「楽」だからだと思っている。だってビリギャルのように、励ますほうが責任を伴うし大変だもの。





ところで私が英語を教えたのは海外に行かせることを真剣に考えているからだ。


●苦労も人を成長させるのでは?

もともと私は日本の教育にあまり期待していなかった。息子にぴったりの学校はどこにもないだろうと思っていたからだ。公立中学を選んだのは、いつ辞めてもいいと思っていたから。様々な境遇の子どもが集まるから、競争しないといけない。適度な緊張感があった方が、成長にプラスになるとも思った。


最近私は「自己肯定感」という言葉も苦手だ。


生まれた時から箱の中で育ったから、いつか本当に「箱入り息子」になりそう。


同級生のパパが選挙に当選し、国政に見事返り咲いたが、どん底から這い上がる人はやっぱり強い。マイナスの経験をプラスに変える、そういう大人になって欲しい。