2017/10/16

風疹の次は子宮頸がんワクチン!?

●『コウノドリ』 風疹の次は子宮頸がんワクチン

TBSドラマ、『コウノドリ』 の公式サイトでは、子宮頸がんワクチンのHPを紹介しているそうだ。(実際に確かめたらその通りだった)




なんてわかりやすいんだろう、と笑ってしまった。


夏の初め、秋のドラマを紹介するネットニュースをみた時から、きっと「(子宮頸がん)ワクチンを打ちましょう」という流れになるんだろうなぁ、と思っていた。


前回放送された2013年には、風疹を阻止しようということで「風疹のワクチンを打ちましょう」というポスターが作られたからだ。


●病気や医療啓発への疑問

病気や医療の啓発は、よくよく見ていくと、何だかなぁと思ってしまう。


製薬企業や医療機器メーカーなどの営利企業、あるいは、補助金が降りる福祉団体やNPOなど、何らかの恩恵がある人たちがいる部分だけしか光が当たらないように思うからだ。例えば『余命1ヶ月の花嫁』というドラマのヒットが、いつの間にか検診キャンペーンにすり替わったように。給食アレルギー事故も、結局、「エピペンを打ちましょう」で終わってしまったようだ。


(※ 本当に裁判をやっていたみたいですね…)




だから、厚労省(ナショナルセンターも含む)の本音と言われたら、確かにその通りなんだろう、と思う。


ここにきて、一般社団法人ウィメンズヘルスリテラシー協会が、本格的に活動を開始したりするのも単なる偶然ではないだろうし。


私は先日、夫にため息交じりに夫につぶやいた。「国立成育医療研究センターが設立されてから15年経つけれど、こんなに何もしないと思わなかった。日本のナショナルセンターは、何のためにあるんだろうね?(育児相談だと嘘をついて)私は向精神薬を勝手に投与されたりずいぶんひどい目にあったけれど、まさか自分たちでデータを集めて、超低出世体重児の長期予後に関する論文まで出さないといけないとは思わなかった。」


(※ ちなみに運動生理学で、研究者が研究の成果を社会に還元する活動として行なっているのがこちらの“スロージョギング”などの活動)


これがナショナルセンターの育児支援の実態 普通の医師なら、誰もが絶句する処方 セロクエル エリミン、アモバン、ベゲタミンA、レンドルミン、メイラックス…

育児相談が、向精神薬の投与にすり変わったのは、製薬企業の利益誘導もあるかもしれないそれど、それよりもコストカットが優先されたから。福祉や教育を充実させるのには手間もお金もかかり、面倒だからなんだろうーーーー私にはそうとしか思えない。


これは私に投与された向精神薬の一覧表。成育に投書などをしても改善する姿勢が見られないので、被害者団体に情報提供などをして働きかけてもらい、2011年、向精神薬の副作用を医師を通さず、報告できるようにしてもらった。

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すると、内心「そんなことはないだろう」と言うと思っていた夫が、「そうだよな」と頷いた。


私は国にも、厚労省にもそして成育にももうあまり期待していない。15年という歳月はあまりにも長い、長すぎる!


最近は、元主治医の育児心理科医長が逆ギレして私に言った「あなた(患者や市民)のために私達はやっているんだ」という言葉を、せめて使わないでくれればそれでいいと思うようになった。初めから、「私たちは自分たちのやりたいことをする組織なんです」と言ってくれたら気持ちが楽になるのに。
2017/10/11

私が『コウノドリ』に心が動かない理由  前編

●不思議なほど感情移入できない…

2年前に放送された、周産期医療をテーマにした『コウノドリ』というドラマが、10月から再スタートするそうだ。そこでこれまでの名シーンを集めたダイジェスト版をみてみた。



感想を一言で言うと、私は心が動かされることが不思議なほどなかった。私もこの世界に放り込まれて、救命されたはずなのに、臨場感が感じられないのは、今は違う世界に生きているからだろう。


私が出産してまだ間もない頃だったら、いくらか心が動かされるかもしれないけれど、救命されたからこそ、直面しなくてはならない厳しい現実がたくさんある。


●私が勇気付けられたのは、『プロジェクトX挑戦者たち』が取り上げたような国家プロジェクト

退院後、どれだけ私たちが苦労しなければいけないかというと、今から10年ぐらい前にNHK が放送していた『プロジェクトX挑戦者たち』が取り上げたようなプロジェクトを個人でやらないといけないような感じ。この動画は、日本を代表するダム『黒部ダム』を、つくるプロジェクトを取り上げている。




私が一番勇気付けられたのは、『コウノドリ』のような医療ドラマ、そして患者と家族を取り上げるドキュメンタリーなどではなかった。こうした国家的な難関プロジェクトを成功に導いたようなストーリーだった。


もうダメかもしれないと何度も思ったけれど、このような先人の苦労を知ると、「もう少し頑張ってみよう」と思えたのだ。


まだ幼稚園に通っていた息子は、そのため、童謡よりも『プロジェクトX挑戦者たち』の主題歌、中島みゆきさんの『地上の星』が大好きになってしまった。皆の前でよく歌っていた。



それも、まだ言葉を正しく理解できないので、例えば歌い出しの歌詞


「風の中のすばる 砂の中の銀河 皆、どこに行った 見守られることもなく」


「見守られることもなく」を、


「みまぽられることもなく」


と歌っていた。


私は可笑しくてたまらなかったが、両親は受け止め方が違っていた。


『コウノドリ』をみる多くの視聴者も恐らくそうだと思う。


「よく助かった」と涙ぐんでしまうのだ。


続く
2017/10/11

私が『コウノドリ』に心が動かない理由  後編

●この15年間、国が実際にしてきたこと

でも、「よく助かった」だけでは、生きていけない。


退院したばかりの頃は、私は甘かった。同じ未熟児の母親が、育児に悩んで我が子を殺したニュースなどを目にするたびに、そのうち、政治家や官僚など、誰かがきっと良くしてくれる、助けてくれると信じていたからだ。


(※ 2008年に週刊文春が掲載した『自閉症児を持つ弁護士があえていう障害児殺害の量刑は軽すぎる』という特集記事 肉親が障害児を殺害した事件の判決の一覧表が記載されている 「親による子殺しは非難されるのに、子供に障害があるとわかった途端、同情論が巻き起こる」)
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昨日、東北大学の田中重人准教授のツイートを拝見して「なるほどな」と思ってしまった。






国立成育医療研究センターは、日本の厚生労働省所管の国立研究開発法人だ。その成育が、産まれてきた未熟児をはじめとする体の弱い子供達の支援にあまり力を入れず、力を注いできたのは、データを改ざんしてまで女性に早く出産をするよう促す啓発をすることや、『新型出生前診断』を速やかに普及させたこと…。


●『牧本事件』と新自由主義

さらに、最近ある方に教えてもらって驚いた。『牧本事件』は、研究費の不正流用といわれているけれど、真相は少し違うそうだ。どうやら『小児がん拠点病院事業』を阻止するため、だったらしい。


確かに、牧本敦医師がいらした国立がん研究センターは、拠点病院に指定されていない。今まで『牧本事件』のせいで、国がんが外されたのかと思っていたけれど、真相は少し違うようだ。


恐らく国は、小児医療そのものをコストカットしたかったのだろう。女性たちに子供を産んでもらいたいけれど、本音では、「丈夫で元気な子供じゃないとダメ」…。もしも「コストカット」や「コストパフォーマンス」が先に来れば、『牧本事件』のネガティヴキャンペーンと、子宮頸がんワクチンの普及キャンペーンが同時進行した理由もわかる。


『牧本事件』と『神奈川県予防接種研究会』と『ジーンテック(GeneTech)』を結ぶ線 その1

『牧本事件』とメディア戦略 その1

『牧本事件』 削除された「家電ではなかった使途 」 内部通報者に関する記述を発見 その1


最近になり、成育は世論の高まりを受けて、医療型短期入所施設『もみじの家』を敷地内に誕生させたけれど、不思議なことに廊下や屋根でセンターとつながっていない。その理由は「初めから事業を軌道に乗せることが難しいとわかっているから」と聞いたことがある。


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(※ 「なぜナショナルセンターが、無菌室のためにお金を集めないといけないのか」と世間が驚いた小児がんのキャンペーン)


こうして「実際に、何が行われてきたか」を考えると、本音は「コストカット」だとしか思えなくなる。


まあ、私に「未熟児の教育問題を訴えてみないか」と勧めてくれた元政治家も、実は新自由主義者として昔から有名だとジャーナリストに教えてもらったことがある。「官僚の時には情熱があったけれど、政治家になったら変わってしまった。最近は規制緩和にしか興味がないようだ」と教えてくれた。確かにその方の周りに集まるNPOなどをよくみていくと、新自由主義的(福祉や教育を『ビジネス』として考えているということ)だと思う。


もっとも体の弱い子供が増えると、結局国民の負担増に直結する。先行き不透明な時代に若い世代には反発する人も多いだろう。一概に悪い考えだとも思えない。


でも私は息子の歴史の教科書に出てきた、「ファシズム」という言葉をどうしても思い出してしまう。


いずれにしても、田中准教授の業績を拝見すると、これまで埋まらなかった最後のジグゾーパズルがピタッとはまる感じがする。
2017/10/02

「IQ28障がい児の母が語る『小児病棟はシングルマザーだらけ』」というヤフーニュースで、コメント欄が大荒れ

●小児病棟には、シングルマザーが多い?

私と同じように、超低出生体重児のお母さんがネットニュースに取り上げられていた。

◇  ◇  ◇
IQ28障がい児の母が語る「小児病棟はシングルマザーだらけ」 現代ビジネス 9/29(金) 15:00配信  Yahoo! JAPAN
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◇  ◇  ◇

記事の内容に関しては(人それぞれだと思うので)触れないけれど、小児病棟は「シングルマザーだらけ」なんだろうか?少なくとも私はそうは思わない。例えば、息子が生まれた時に、隣の保育器にいたお子さんのお母さんは外国籍で、高学歴の専門職だった。「時代は変わったな。これからの日本の小児医療は劇的に変化する。受け入れる側も大変だな」と思ったことを今でも鮮明に覚えている。


それに今、あるこども病院でボランティアをしているけれど、ご両親が揃ってお子さんを迎えに来ることも多いけれど…。


●超低出生体重児も、母親も、皆一人一人違う

それよりも、私がこの記事で困ってしまうのは、「IQ28障がい児」というタイトルだ。


これではほとんどの超低出生体重児が、IQが低いと誤解されるかもしれない。


私がブログで息子の成長について書くのは、色々なことを「小さく生まれたから」と、諦めないで欲しいからだ。今は息子が生まれた時よりも、医療が良くなっているだろう。そういうことを伝えるためでもあるのに、記事を読んで、「なんだかなぁ」と思っていたら、やっぱりコメント欄は荒れていた。


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超低出生体重児も母親も皆それぞれ違う。


働きたい人もいれば、子供の発達のためにできる限りのことをしたい人がいる。


人は皆一人一人違うから、考え方も、求めているものだって違う。こうした誤解を解消するためにも、まずはきちんとした大規模な疫学調査をして欲しい。
2017/09/17

超低出生体重児の長期予後 フォローアップ外来の限界 

●超低出生体重児の長期予後 研究報告への疑問 『発達障害』と『発達遅延』は違うのでは? 専門家はどうやって見分けているのか?

A先生から連絡があり、新生児科医B先生に私の意見を伝えて下さったそうだ。


私の意見を簡単にまとめるとこんな感じだ。


●現在、超低出生体重児の長期予後についての専門家(主に周産期医療に関わる方々)の考えでは、発達のムラを『発達障害』と捉えているようだけれど、全てが 『発達障害』ではないのでは?あるところから枝分かれし、思春期を過ぎてから限りなく正常発達に近づく子供もいるのでは?


●私が長期予後の論文や報告書などを読んで不思議に思うのは、専門家に「発達が遅れがちな子供達がどんどん増えるのに、受け皿がない」という危機感がある一方で結論を急ぎ過ぎて、かえって当事者を混乱させているように思うから。(例えば、「超低出生体重児には『発達障害』が多い」というが、その根拠がよくわからない。障害の「ある」「なし」をどうやって見分けているのか、など)


●なんでこういうことが起きてしまうかというと、専門家と呼ばれる方々が、「こういうものを出しておけばいいか」といい加減に考えているのではなく、とにかく「忙しいから」。


●ただ患者家族の立場からすると、救命にだけ力を注ぐのはおかしいのではないかと思ってきた。私たちは生きていかないといけないし、子供にとったら、退院後の人生の方がはるかに長いからだ。



●新生児科医が行うフォローアップ外来とは 患者家族は自分達で勉強し、考えていかないといけない

A先生が私の意見を、ご自身の言葉で伝えてくださると、B先生はこのようにおっしゃったそうだ。


「私たちは(新生児科医)はフォローアップの外来をしてはいても、神経発達などを専門的に診療する技量は持っていない。といって、NICU等の現場では、それよりも優先される救命救急処置で精一杯で、誰もそこに割ける時間がないのが現状です」


私が思ってきたことは、ある程度正しかったようだ。


それにB先生は、『発達障害』と『発達遅延』は違うと考えおられるようで私はホッとした。


同じ新生児科医でも、私に転送メールを送ってきた新生児科の医師とはやはり違う。あの先生は 『発達障害』と『発達遅延』との違いがわかっているのだろうか?


●学会が異なれば、専門家が共有する常識が全く違うことも


息子の発達に関しては研究者も関心を持っていて、あと5年ほどしたら論文にまとてめてくれると言っている。


その研究者は私によく言っている。


「運動発達の俊敏性などは、思春期以降でも伸びていく。もしも、もっと幼い頃までにしか発達しないと考えているのなら、間違いだ。超低出生体重児のような発達の遅い子供たちは、むしろ思春期でキャッチアップすることを考え、小さい頃から教育を考えていかないといけないんじゃないのか」


ちなみに思春期以降で俊敏性などを伸ばせる、というエビデンスは、(データベースを探せば)論文がヒットするそうだ。


学会や研究会が違えば、共有される常識も違ってくるのだろう。本当はメールが送られてきた時に、言い返そうとしたけれどやめた。自分でエビデンスを出し、専門家に論文などの形にしてもらって反論しようと思ったからだ。


ただ、形になるまでには時間がかかる。


私には一抹の不安がある。もしもこのまま学会などが、わかっていることと、わからないことなど、正確な情報を出さないでいると、発達障害ビジネスなどに騙される親御さんが出るくるかもしれない。あるいは親御さんが追い込まれて、こちらの「教育虐待」のような悲劇も起きるんじゃないかと思う。

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「教育虐待」親に強制された習い事で優勝したけど、思い出したくもない…その背景は? 弁護士ドットコム 2017年09月10日 07時49分
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親が子どもに習い事をさせることは、今も昔も行われています。しかし、その習い事が子どものやりたいことではなく親の自己満足だった場合、子どもは苦しむことにもなりかねません。

20代の大学生・Hさんは子どものころ、父親からレーシングカートの訓練をさせられました。日々の訓練は厳しく、頭を叩かれたこともあるそうです。「グランプリで優勝したこともありますが、やりたくないことだったので不満が鬱積し、成人した今でも嫌な思い出として残っている」といいます。

スポーツ選手が自分の子どもにも同じ競技をさせ、子どもも結果を出した場合、テレビなどではしばしば「親子鷹」として取り上げられます。ただし、Hさんのように、何も本人に残らなかったケースもあります。こういったケースは「教育虐待」とはいえないのでしょうか。吉田 美希弁護士に聞きました。(以下略)

◇  ◇  ◇

こうした悲劇が起きないよう、思春期以降にキャッチアップする『発達遅延』の症例を紹介することは意義があるだろう。