2013/11/20

それは偽善じゃないですか? その2

それは偽善じゃないですか? その1 の続き


校長先生との面談からほどなくして、なぜか支援学校と交流がはじまった。ある日「もう一人、クラスメートがいます」というプリントが配られたのだ。


今まで知らなかったが、支援学校に通うお子さんの中には普通学級に籍があるお子さんもいるそうだ。だから交流授業を「副籍交流」と呼ぶらしい。


そんなことは初めて知った。ちなみに教員である夫も知らないという。


文科省のサイトには以下のような記述がある。私が校長先生に訴えたことは文科省の方針でもあったんだ。↓

副籍、支援籍、副学籍について


東京都
(名称)副籍
(定義)
都立特別支援学校小・中学部在籍の児童生徒が、
居住地域の小・中学校に副次的な籍をもち、
直接交流(※1)や間接交流(※2)を通じて、
居住地域とのつながりの維持・継続を図る制度。

※1:小・中学校の学校行事や地域行事等における交流、
小・中学校の学習活動への参加等
※2:学校・学級便りの交換、作品・手紙の交換、地域情報の提供等

(目的)
乳幼児期及び卒業後は地域サービスを受けるなど居住地域とのつながりがあるが、
学齢期でも地域とのつながりを維持・継続することが必要であり、そのための一方策。
両校在籍者の他、教員や保護者への障害理解や相互理解が深まる。
(対象)

原則として都立特別支援学校小中学部在籍者の希望する全員。
直接交流は、
○1 特別支援学校小・中学部在籍者のうち、
校長、保護者、主治医等が協議し実施可能と判断し、
○2 地域指定校と協議し校長の了解が得られ、
○3 交流に関わる送迎や授業中の支援について保護者等の協力が可能な者



いつも支援学校に通っている同級生が支援学校の先生と一緒に授業に参加した。給食をはじめて一緒に食べた時には、息子が配膳係だったそうだ。嬉しそうに私に報告してくれた。クラスの子供達も喜んでいたそうで、今でも続いている。


お便り



私も校長先生がおっしゃるように「差別と区別は違う」と思う。親御さんの中には、寝たきりのお子さんをどうしても普通学級に入れたいとおっしゃる方もおられるようだ。しかし、それがお子さんの将来にプラスになるのか甚だ疑問なのだ。そのために同級生に付き添いをお願いしたり、エレベーターの設置などを求めるのは親のエゴかもしれない。


しかし、何から何まで区別してしまうこともまた、エゴであり、差別と呼ぶべきものかもしれないと思う。生まれた時から小児病棟で過ごす子ども達をはじめて見た時そう思った。怪我をして子どもが小児病棟に入院したことのある親御さんも、「同じ日本にこのような世界があるなんて知らなかった」と言っていた。


そう、何かせずにはいられなくなるのだ。私は横浜に続く高速にのる時今でも病院を振り返ってしまう。


子ども達は、障害のあるお子さんと車椅子を抱えて運ぶ大人達の姿を見て、バリアフリーの大切さを自然に学ぶのではないだろうか。障害があるお子さんを抱えたご家族は、気軽に引っ越しなどできず、地域で生きていくしか選択肢がないという。


病気や障害のある方を遠方からお呼びするよりも、得るものが大きいのではないか。私は利益相反の観点から、公立校では、製薬会社が協賛する出前授業には反対だ。


私は今まで公立に通った経験がなかったので公立の良さを知らなかった。メディアは公立学校や先生を批判するけれど、この時の経験から、地域に根ざした公立だからこそできる取り組みもあると思った。子ども達に大人の理想を押しつけるのは教育ではないと思う。完成された「出前授業」を安易に導入するのでなく、このような自発的な試みが全国に広まることを願っている。


それにしてもこういうことがさっとできてしまう校長先生は素晴らしい教育者だと思ってしまった。校長先生をはじめ協力して下さった皆様、○ちゃんのお母さん、クラスのお友達、本当にありがとうございました。


『副籍交流授業』 もう一人のクラスメート に続く




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