2014/04/01

小さく生まれた子供を社会でどう支えるか 「後記 その1」 私がこころのケアに疑問をもったきっかけ

●日本のPTSD研究の怪しさ 「こころのケア」と小保方さんの研究とは、何が違うのか

今日4月1日は小保方さんの研究について理研が記者会見を開く。

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2011年に出版され 「こころのケア」のいかがわしさについての特集が評判になった「精神科臨床はどこへいく 」

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(2011/09/15)
井原 裕

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昨年のノバルティス社ディオバンの臨床研究不正事件がきっかけとなり、現在医療界に対して世間の厳しい視線が注がれている。「こころのケア」関連の研究にはそういった問題はないのだろうか。

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製薬2社 自社データ提供し論文…うつ啓発CM (2014年2月19日 読売新聞)

権威付けに利用

うつ病啓発キャンペーンに批判が相次いだ問題で、製薬会社2社が「うつの痛み」の根拠とした論文は、この2社が広報用に行ったインターネット調査のデータを医師に提供したもので、論文をキャンペーンの権威づけに利用していたことが、読売新聞の取材で分かった。啓発活動や論文の中立性に疑問が投げかけられている。

この論文は、高知大精神科の准教授ら3人が、米国精神病理学会の学術誌に投稿し、2012年に掲載された。うつ病患者663人と医師456人を対象としたインターネット調査を分析したもので、「患者の68・6%が、体の痛みがうつ病の回復を妨げると感じている」などとした。

塩野義製薬と日本イーライリリーは、この論文を根拠に昨秋からテレビCMなどを展開。国際的な診断基準では、うつ病の主症状ではない頭痛や肩の痛みを、主症状であるかのように訴え、受診を呼びかけた。

ところがこの調査は、両社が作ったPR組織「『うつの痛み』情報センター」が10年に日本で行ったものだった。准教授は監修を務めた。論文中には、塩野義製薬から編集協力を得たとあるが、両社の調査を利用したという記載はない。

フジ虎ノ門健康増進センターの斉尾武郎センター長(精神科医)は「調査を行った製薬会社が、第三者の学術論文の形にして、自らのキャンペーンの権威づけに利用する自作自演のような手法は大きな問題だ」と指摘する。准教授は「独自調査は時間がかかるため、メーカーの調査を活用した。資金提供は受けていない。調査では私の質問も入れ、論文では独自解析を行っているので問題ない」とする。塩野義製薬広報部は「(キャンペーンの手法は)通常行われている方法の範囲内と考えている。テレビCMは終了し再開予定はないが、ネットでは活動を継続する」としている

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●私が「こころのケア」に疑問を持ったきっかけ 専門家が情報公開をしないし、説明責任も果たそうとしないから 『サンデー毎日』に突っ込まれた我が国のPTSD治療の権威

ちょうどいいので私が「こころのケア」に疑問をもったきっかけについて書いてみよう。


日本トラウマティック・ストレス学会に伝えたいこと 私が地上に出た日 育児支援と人権と


私が疑問を持ったのは以下の『サンデー毎日』(2008年3月30日号)の記事を読んだからだ。PTSD治療の権威と言われる著名な医師の裁判がきっかけだった。上記の「精神科臨床はどこへいく」の表紙に大きくある、「PTSDの乱発 〜こころのケアのいかがわしさ〜」とはまさにこの裁判のことではないだろうか。


私は彼らこころの専門家は信用できないと思った。私たち市民が当たり前に考える、情報公開や説明責任を果たしていないからだ。


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どのような理由があれ、今の時代、暴力にとても厳しい。たとえ患者が「人格障害」だろうと、「叩いて下さい」とお願いしたとしても、医師が患者を叩いたらいけない。もしこれが病院でなく学校だったら間違いなくクビだ。


裁判長の逆鱗に触れたという「カルテ改ざん」については言語道断だと思うが、「改ざん」だとご本人は認めていないようだ。後から付け足した「障害」などを理由に「殴ったのは患者のせい」とまで言われると、「ずるいなぁ」と思ってしまう。もしもこの医師が「正義」を主張するのであれば控訴して闘えばいい。


そうしないのは「控訴しても負けるから」でしょう?


「難聴になる程殴ること」が、PTSDの治療として認知されているなんて、あるはずないじゃない!

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『サンデー毎日』(2008年3月30日号) 仰天ミス 渋谷バラバラ 歌織被告は「心神喪失」! 検察側鑑定医に「カルテ改ざん」の 過去より引用
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30歳(当時)の夫を殴殺し、バラバラにして遺棄したとして公判の続く三橋歌織被告(33)。その責任能力の鑑定結果は、検察側、弁護側ともに「心神喪失」とする異例のものだった。このまま証拠採用されれば、「無罪」とせざるを得ない重大な結果なのだが、実はこの鑑定への信用性にもかかわる、ある人物の過去が浮上した。


話は02年12月3日にさかのぼる。千葉県市川市の国立精神・神経センター国府台病院の診察室で、精神科の男性医師と女性患者が二人だけでむきあっていた。


「たたいてください」


女性の訴えに、医師は女性の左ほほを平手で強くぶった。痛みで呆然とする女性に向かって、医師はこう話しかけた。


「悔しいか」


「先生、耳が聞こえません」


「耳が聞こえないなんて、ベートーベンだな」


さながら愛と憎しみであふれる昼ドラのワンシーンのようだが、実はこのやり取りは東京地裁の民事裁判で認定された医師による患者暴行シーンなのだ。


この医師こそ、歌織被告の検察側鑑定医を務めた国立精神・神経センター部長金吉晴医師(49)である。


金氏は京大医学部出身で、97年4月には、ペルーの日本大使館公邸人質事件で、人質となった大使館員や家族の精神的支援に当たった。その後、国の心的外傷ストレス障害(PTSD)研究の班長となり、PTSD治療の指針策定の中心を担った。

(中略)

ところが、冒頭のシーンがきっかけで、金氏は3年越しの裁判に巻き込まれる。前出の女性が03年7月、金氏と国を相手取り、895万円の損害賠償を求めて東京地裁に提訴したのだ。


女性の訴えでは、金氏に平手で左顔面を強打されたことが原因で、耳が聞こえなくなったという。診断の結果は、左急性感音性難聴、左顔面打撲、開口障害・・・・。通院や休職は6ヶ月にも及んだ。


この訴えに金氏は、「女性をPTSD、境界性人格障害、多重人格と診断し治療していた。境界性人格障害の治療としての限界設定を施すため、右手をおわん型にして、女性の左ほほを“ダッピング”する技法を用いたにすぎない」と反論した。つまり暴行ではなく、医療行為の一環と主張し続けたのだ。

(中略)

東京地裁は06年11月8日、金氏側の主張を一切聞き入れなかったのだ。その理由が、判決文に明解に書かれている。「カルテ改ざんをする金氏の供述の信用性は低い」


説明が必要だろう。


金氏が女性のカルテを改ざんしたのは、03年4月と7月だった。女性は暴行が起きた1週間後の02年12月10日に、母親と病院に苦情を申し立てた。改ざんはそれから民事訴訟を提起するまでの間に行われていた。

(中略)

「改ざん前のカルテに人格障害の症状や治療を読み取れる記載はない。追加した部分は、治療の一環としてダッピングしたという金氏の主張の中心部分そのもの。金氏の主張にカルテ記載という有力な直接証拠が存在するかのように、誤った外観を作出した」カルテ改ざんについて東京地裁は、判決でそう述べた。つまり「金氏は自分の主張を裏付けるために、カルテを改ざんした」と痛烈に指摘したのだ。


どのような改ざんかと言えば、カルテの診断名欄に「02年4月16日、多重人格、人格障害」と書き加えたほか、治療経過欄の02年4月9日から12月3日にかけて計15日分について、その日の女性の様子を事細かく書き加えていた。1年前のことを思い出して書けるとは、驚くべき記憶力としか言いようがない。


「別の医師に引き継ぐ場合を考えて、不足していた情報をあえて追加した」金氏は裁判でそう反論したが、このカルテ改ざんは、裁判の途中で発覚したものだ。すなわち、改ざん後のカルテを証拠にして半年以上も裁判が進められていたから、裁判長の逆鱗に触れたのは言うまでもない。


「カルテの内容に補充が必要なら別途文書を作成するべき。断片的な(追加)記載が多く、むしろ改ざん前と同じような記載をして、改ざんが発覚しにくいような工夫をした疑念をぬぐい去れない」(東京地裁判決)ここまで指摘されれば、もはや何も付け加えることはない。


その金氏を直撃すると、「誤解があるといけませんので代理人に対応を任せます」の一点張り。金氏の代理人弁護士は「判決の内容には納得していませんが、これ以上女性に精神的な負担をかけないように、配慮して、控訴はしませんでした(以下略)」

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小さく生まれた子供を社会でどう支えるか 「後記 その2」 お礼をいうべき人

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