2013/11/21

いつもうつむいていたのに・・・

NICU(新生児集中治療室)に子どもが入院している時、いつもうつむいていた。この先どうなってしまうのか不安だった。


先生はやさしかったけれど、近づいてくる時はよいことはあまりない。例えば「感染症にかかっているので危険な状態です」とか、「未熟児網膜症なので、手術しますが目が見えるようになるかわかりません」など、命にかかわることや障害が残るかもしれない、ということしか言わない。気の休まるひまがない。終わりのないジェットコースターにのっているみたいだった。


先生はいつも忙しく病気の赤ちゃんの治療をしていた。もっと大変な赤ちゃんをみているのだ。だから先生が他の赤ちゃんを診察している時に、私は抜き足差し足でNICUから出ていくようになってしまった。「先生に会わなければ、悪い話も聞かなくていい」と思ってしまったのだ。そういうお母さんはあまりいないらしいけれど・・・。心の許容量は一杯であふれ出しそうだった。毎日面会にいくのも気がすすまなかった。


いつも下を向いていたので目に入ってきたのが先生や看護師さんがはいているスニーカーだった。私は救急搬送先がなければ死んでいてもおかしくなかっただろう。子どもは退院してもどうなるかわからないし、「もうあんな靴をはいて山に行くこともないか」とちょっと悲しく思っていた。


退院したのは今から11年前のちょうど今頃だった。あの頃は人目をさけるように傷つかないように生きていた気がする。


このままじゃいけないと、少しずつ世界を広げていった。NICUでいつも見てたような靴が欲しいと思った。



シューズ




最近走るようになった。以前は走ろうとなど絶対に思わなかった。



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今のほうが救急搬送される前よりずっと私らしい気がする。少しくらい辛いことがあったほうが『生きている』気がするのだ。



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桜がさく頃が一番だと思っていたけれど、今日のような澄み渡った秋の空も天国みたい。先日旅立たれた『どーもの休日♪~しかしなんだね。ガンだって~』のanms1024さん天国でお元気だといいなぁ。



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