2014/04/18

障害のある者と障害のない者が可能な限り同じ場で共に学ぶ インクルーシブ教育がはじまる

学校から配られたお便りをみて感激した。今年度から私のまちで「障害のある者と障害のない者が可能な限り同じ場で共に学ぶ」事業がはじまるらしい!


いろいろ訴えてきたけれど、私の声が少しはどこかに届いていたのかしら?


日本トラウマティック・ストレス学会に伝えたいこと 私が地上に出た日 育児支援と人権と から一部抜粋

どうして未熟児が虐待されるのか。悲惨な事件が減らないのか。多くの国民の皆さんは疑問に思っておられるだろう。実名にしていただいた理由は虐待防止対策の中に出てくる「超低出生体重児の母親はこうである」という母親像に対する反発からだった。

超低出生体重児の母親とは10人いればそれぞれ皆違うはずだ。子どもの状態、夫との関係、実の親との関係、義理の親との関係、経済状態、学歴、地域との関係、仕事の有無など、どれをとっても同じということはないだろう。

(中略)

当日、発表は大成功だったそうだ。参加者には「この問題は超低出生体重児の育児だけじゃなく、もっと普遍的な問題をはらんでいる」と言われたそうだ。そう、私はずっと願ってきた。退院後の育児支援は医療問題ではなく、「社会の問題」として扱って欲しいと。外の世界に出るのに10年かかったのだ。


医療者に反発される内容が、外の世界に出た途端、沢山の共感や賛同を得られるーーーーここに悲しい事件が減らない原因が隠されているのではないだろうか。



実の子を殺める母親が必ずといっていいほど口にする言葉がある。「将来への不安」である。「将来への不安」とは、自分が死んだ後のことだ。


生まれた子どもが障害や病気を抱えていたら、どんなお母さんだって落ち込むだろう。そもそも日本では障害者がいきいきと生活する姿を普段あまり目にしない。地方都市にいくほど顕著のようだ。


だから私は「子どもに障害が残るかもしれない」と告知された時、以前住んでいたカナダのことを思い出した。


私の住まいはオフィスビルが建ち並ぶ都心にあった。空港から降り立ったその日に驚いたのが、車椅子の人がいれば、ごく自然にドアを押さえる会社員の姿だった。いつも買い物をしていたショッピングモールには、病気や障害を抱えた人達が店員として働いていた。「私の障害はね」と話しかけてくるのだ。


近くには、世界的に有名な「シックチルドレン」という子ども病院があった。いつも救急搬送のヘリが患者さんを運んできていた。障害や病気を抱えた人達と共に生きる社会があるから、子どもの高度救命救急医療が成り立っているのだろう。


子どもが生まれた時、カナダのような日常が日本にもあったらと思った。隔離されているように別々に暮らしているのに、「前向きに生きよ」なんて「偽善」としか思えない。


もしも障害のある人達が、今よりももっといきいきと生活する姿が当たり前になっていけば、将来を悲観するお母さん達は今よりは減るだろう。


日本では「ダウン症児外し入学式写真」の報道があったばかり。今年度からはじまった、このような事業を通して、心のこもった副籍交流も全国に広がればいいなぁ、と思う。


二年生の時の担任の先生が『副交流授業』の様子について書いたお便りから一部抜粋

前日になると「明日くるんだねー。楽しみ−。」「わくわくするね」という声がきかれうれしく思いました。さらに○ちゃんの好きな車の絵を自由帳にかいたり、折り紙をおったり「黒板に絵をはってむかえたい」と言ったり。自分達できることを一生懸命やろうとする姿がみられ感激しました。


当日は○ちゃんの特別支援学校の話をきいたり、一緒に歌や合奏をしたりしました。休み時間には車いすの周りに集まりくしゃみのまねをして○ちゃんを笑わせていました。


ほんの少しの時間でしたが、○ちゃんはもううすっかり自分達の友達になっていました。○ちゃんを自然に受け入れ、仲良くする姿をみて子供達のやさしさをしみじみ感じました。○ちゃんもしじゅうご機嫌で担任の先生もお母さんも喜んでいらっしゃいました。次回の交流が楽しみです。



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スクールクラスターのイメージ図 (PDF:473KB) 文部科学省

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ちなみにこちらは厚労省が主導して行っている事業。私は重い障害や病気を抱えていない超低出生体重児(未熟児)の支援は、教育や福祉で行うべきだと思ってきたから、文科省の事業に期待する。製薬企業のキャンペーンに巻き込まれるのはもう嫌だ。


子どもの心の拠点病院ネットワークのイメージ 国立成育医療研究センター

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すべての学校で推進する特別支援教育

文部科学省委託 インクルーシブ教育システム構築モデル事業を通して 教育委員会


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インクルーシブ教育システム構築モデル事業実施の背景


障害者の権利に関する条約

障害者の権利に関する条約とは、障害者の人権及び基本的自由の享受を確保し、障害者の尊厳の尊重を促進することを目的として、平成18年12月に国連総会において採択され、日本は平成19年9月に署名し、平成26年 1月に批准した国連人権法に基づく人権条約です。


内容は障害に基づくあらゆる差別の禁止や、すべての障害者の人権および基本的自由を完全に実現することを約束しています。この条約において、「インクルーシブ教育システム」と「合理的配慮」の理念が提唱されました。


Ⅰ インクルーシブ教育システム構築モデル事業と合理的配慮


【インクルーシブ教育システム】

障害のある者と障害のない者が可能な限り同じ場で共に学ぶことを追求していく教育のことです。そのために、小中学校における通常の学級、通級による指導、特別支援学級、特別支援学校といった、連続性のある「多様な学び場」を用意しておくことが必要です。


【合理的配慮】

障害のある子どもが、他の子どもと平等に教育を受ける権利を享有・行使するために、学校の設置者および学校が必要かつ適当な変更・調整を行うことです。この変更・調整は、一人一人の障害の状態や教育的ニーズ等に応じて、決定されます。


【●小学校の取り組み】

障害のある子どもに対し、その状況に応じて提供する合理的配慮の効果的な実践事例を研究しています。

研究の目的は、合理的配慮の内容を国立特別支援教育総合研究所データベースを通じて、全国に情報提供することです。このことは、全国の学校関係者・保護者等が、インターネットを通じて合理的配慮に関する内容の閲覧が可能になるということです。●小学校では、合理的配慮の事例を蓄積するために、校内検討委員会を設置したり、合理的配慮協力員を配置したりして取り組んでいます。

次年度、その成果については報告していきます。


Ⅱ 特別支援教育における国の動向及びこれからの●市の特別支援教育


① 平成18年12月 国連総会採択

「障害者の権利に関する条約」
※ 平成26年1月20日 批准

「インクルーシブ教育システム」と「合理的配慮」の提唱


② 平成18年6月 学校教育法改正

従来の「特殊教育」から「特別支援教育」への発展的な転換


③ 平成19年4月 文部科学省通達

「特別支援教育の推進について」
特別支援教育は、知的な遅れのない発達障害児も含め、幼児・児童・生徒が在籍するすべての学校において実地


④ 平成23根年8月 障害者基本法改正

第16条(一部抜粋)

○ 国及び地方公共団体は、障害者である児童及び生徒が障害者でない児童及び生徒と共に教育を受けられるよう、教育の内容及び方法の改善及び充実を図る。

国及び地方公共団体は、障害者である児童及び生徒並びに保護者に対し、十分な情報提供を行うとともに、可能な限りその意向を尊重しなければならない。


⑤ 平成24年7月 中央教育審議会初等中等教育分科会報告

「共生社会の形成に向けたインクルーシブ教育システム構築のための特別支援教育の推進」


これからの市の特別支援教育

1 発達障害等も含めて、特別な支援を必要とする児童・生徒が在籍するすべての学校において実地していきます。

2 障害のある者と障害のない者が可能な限り同じ場で共に学ぶこと(インクルーシブ教育システム)を追求するとともに、障害のある者に対しての支援(合理的配慮と基礎的環境整備)を充実させていきます。

3 障害のある者が、将来の自立と社会参加を見据えるための指導を提供できる連続性のある「多様な学び場」を整備していきます。

※ 連続性のある「多様な学び場」とは、小中学校における通常の学級、通級による指導、特別支援学級、特別支援学校のことです。


Ⅲ 市の基礎的環境整備〜すべての学校で特別支援教育を推進するために〜

市の主な取組

1 情緒障害等通級指導学級担任による巡回指導の実地

・平成26年度より、小学校3校、中学校1校の上長障害通級指導学級が拠点校となって「子どもが動く」から「教員が動く」巡回指導を推進していきます。


2 市特別支援教育専門チームによる巡回相談の実地

・精神科医、臨床心理士、言語聴覚士、作業療法士などの専門家が、学校を訪問して専門的な立場から助言を行っていきます。


3 個別教育支援計画及び個別指導計画作成の推進

・診断のあるなしにかかわらず、すべての学校において、特別な支援が必要な児童・生徒に対しての作製を推進していきます。


4 多様な学びの場の整備

<通級の学級>

・小学校 20校 中学校 8校

<特別支援学級(知的固定)>

・小学校 6校 中学校 3校

<通級指導学級>

・小情緒学級障害等通級指導学級 3校
・中情緒学級障害等通級指導学級 2校
・難聴言語障害通級指導学級 1校

今後、市の児童・生徒の実態により、小学校おける情緒障害等通級指導学級を西部地区に一校増やしていきます。


5 スクールサポーターの配置

・現在、すべての小学校に一名ずつ配置しています。平成26年度より、すべての中学校においても配置します。


6 学級介助員の配置

・特別支援学級(知的固定)の学級数に応じて一名ずつ配置しています。


7 就学支援シートの活用

・就学前からの継続した支援を就学後も引き継いでいくために、幼稚園・保育園、市子ども発達支援センター等と連携し、希望した保護者に作成を依頼しています。作成した就学支援シートは、保護者の判断により、小学校へ提出されます。



「基礎的環境整備」とは、市が目指す、すべての学校で特別支援教育を充実させ、障害のある者とない者が可能な限り同じ場で共に学ぶことを追求するための教育環境の整備のことです。


平成25年3月に策定された、市特別支援教育全体計画の中でも上記の取組が明記されています。今後、市の子ども一人一人を本当に大切にする教育を進めるために、さらによりよい教育環境整備に努めていきます。


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ダウン症児外し入学式写真 長野の小学校、校長がおわび 朝日新聞デジタル 4月12日(土)7時36分配信


長野県内の公立小学校で今月初めの入学式での新入生の集合写真をめぐり、同校にも通うこ とになった特別支援学校のダウン症の男児が外れた写真と、加わった写真の2種類が撮影され た。校長が男児の母親に対して提案した。校長は「配慮が不足していた」として男児の両親に おわびした。


母親は「今は、私たちを他の児童と同じように受け入れてくれているので感謝している」と 話す。


母親によると、男児はこの春、特別支援学校小学部に入学。同時に、地域の児童との交流の 一環で地元の小学校の授業や行事にも月に1、2回参加することが決まった。小学校の教室に 男児の机も置かれ、クラスの一員として受け入れられることになった。


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