2014/05/17

これからのこと 見えないビジネスはこれで最後にして欲しい

昨日、メールをいただいた。ブログの感想が書いてあった。嬉しく思った。


一生懸命やってきたつもりだったけれど、これで『周産期医療の崩壊をくい止める会』の募金活動は区切りにしようと思う。今後は落語家の叔父さんにきていただいて講義をしてもらおうと思う。人の心に響く、面白い授業ができるんじゃないだろうか。今から楽しみだ。


叔父さんはテレビに出ない主義だから知名度がないかもしれないけれど、お弟子さんは文春に連載をもっている有名人だ。文春は病院の待ち合い室に置いてあるから医師の友人も喜んでいた。


この数年、私のやってきたことって何だったんだろう。議論というけれど、お金のやり取りがあったなら、まずはじめに開示しないと、後で不信をうむ。だから「お金のやり取りには神経を使いなさい」と教えられたのに。かえって医療や薬への不信を深めただけかもしれない。ずっと大切にしてきたものを失った気がしてならない。


新聞記事にまでした私の責任は重い。


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二つのうち一つは父の友人が書いてくれた。コラムが掲載された後、その友人の関係する会社から寄付の申し出もあった。父はその友人が「私にも資料を下さい。コラムで是非取り上げたいテーマだ、と申し出てくれた」と言っていた。お願いして書いてくれたわけではないのだ。本当に心から賛同して書いてくれたのだ。


原稿が送られてきた時、一つだけお願いしたことがあった。「私だけが一生懸命やってきた活動ではないから、『周産期医療の崩壊をくい止める会』の名前を入れて下さい」


締め切りギリギリだったけれど、父の友人は快く名前を入れて書き直してくれた。あの頃全く知名度のない『周産期医療の崩壊をくい止める会』の名前があるのは、私がお願いしたからだ。


発売日、取材に協力すると送られてくることはわかっていても待ちきれず、都立図書館まで出かけた。でも、発売当日はコピーができなくて、がっかりしたことを覚えている。


本気だったのに。それなのにーーーーーー


私にはご遺族を幸せにしている実感が感じられなかった。はじめて二人でお話しさせていただいた時だった。ご遺族のお名前を私が口にすると「その人は誰ですか」とおっしゃるのだ。その時、それがすべてだと悟った。


もう一つの新聞記事には、お姿がなかった。なぜか尋ねたら「政治的な色がつくかもしれないから」そんなことを担当者の医師に教えてもらった。疑われるようなことは、むしろはじめからオープンにすればいいのに。


別に目的があってこの活動をしていたとしても、情報提供していけばいいのに。悪いことではないでしょう?どこか釈然としなかった。


あの時からずっと悩んでいた。父の友人も喜んで記事を書いてくれたのに、きっと約束を果たせなくなる。このままでは私は嘘をついたことになる。そう思うようになっていったからだ。


『無過失補償』とはお金だけではないでしょう。私だったら気持ちが欲しい。情報提供、透明性も必要だ。どうして今、溝が大きくなっていくのか私にはよくわかるよ。


今年から薬のキャンペーンの弊害について講義してもらうよう、夫にお願いした。今後、病気などの啓発も、大学では行わないほうがいいのかもしれない。そういう風に働きかけていこうかと真剣に考えている。情報を与えて選ばせることが教育だと夫が言っていた。シンプルにそれでよかったのかもしれない。


当時通院していた病院の先生には営業だと勘違いされたこともあったほどだったのに。今は誰がどんな目的でつくったかわからないから、パンフレット一枚でも怖くなる。


2013年10月4日号の「週刊金曜日」にははっきりと書いてあった。「2010年一線を超えてしまっていると言わざるをえない出来事が起きていた」。つまり、ロビイストが関与していたことを2010年にはわかっていたのだ。あの本が出版される前にすでに露骨なロビー活動が行われていたーーーーショックだった。


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とんとん拍子の公費助成、定期接種の背景 『子宮頸がんワクチンの主役はロビイストとPR会社か』 野中大樹  一部抜粋


2010年4月8日、仁科さんが民主党幹事長だった小沢一郎氏にあい、ワクチンへの国の助成制度の創設を陳情した時のこと。その場に、GSKの法外統括部長H氏が同席していたのである。当時、小沢氏は陳情を幹事長室に一元化する方針をかかげ、各界から「利益政治」だと批判を浴びていた。


「GSKの重役が、こういう場に居合わせるのはいかがなものなのか。こういうことをやられると、こちらとしても署名活動をやりにくくなるのです」

(略)

「こういうことをされると市民の運動がやりにくくなります。どうか御対処ください、と申し上げると、丁寧に『了承しました。対処いたします』と、そういうお返事をいただきました」


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市民のためのがん治療の会代表の會田 昭一郎氏の言葉がすべてを物語っているようだ。「企業のCSR部門に寄付を呼び掛けても『特定の患者団体に寄付をすると公平性を保てない』と返って来るんです。自社の利益につながると思われる団体には多額の寄付をしているのに


私はやっぱり中心的役割を担ってこられた先生が嫌いになりそうだ。そういうことを看過しない方だと思っていたから尊敬していたのに。


父は先生のようなことはしない人だった。夫が寄付をお願いしたら「企業としてはできないけれど、友人としてならする」と言ったそうだ。亡くなった会長が私を会社に入れたらどうかとおっしゃった時も、「公私混同したくない」という理由でお断りさせていただいたそうだ。


身内に厳しく接しなければ、厳しい競争を生き残ってはいけないし、まして世界では通用しない。


もし、この週刊誌が伝えなければ、私は何かがおかしいと思っていても知らされないままだった。何を聞いたって本当のことを教えてくれる人はなかった。これでは私が騙されたと思い込むようになっていったとしても、おかしくないだろう。


きっと知らないだろう。あの頃、毎日、毎日、なかなか頷かない夫を説得して、協力してもらおうと努力していた。一年、二年、ずっと。新聞記事や雑誌の記事を集めてきたり、テレビの報道を録画して関心を持ってもらうために様々な努力をしていたのだ。自分の研究に関するもの以外には、全く関心のなかった夫が、「大学で講義をしよう」などと言わなかった。


一体どこからどこまでが見えないビジネスなんだろう。今は薬やワクチンのポスターを見るのも憂鬱になってしまった。


バラバラになってしまったことを私達を見ればわかるでしょう。


見えないビジネス「パグリックアフェアーズ戦略」とは、被害者だけでなく、手をさしのべた人の心に傷を残すビジネスなのだ。将来に禍根を残すビジネスはこれで最後にして欲しい。







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