2014/06/04

りんママさんへ メールありがとうございます!

アレルギー事故が起きた後、一年間ずっと考えてブログをはじめた。重い食物アレルギーのお子さんは、超低出生体重児と同様に、奇跡的な存在だと思うからだ。そういうお子さんが亡くなってしまったことが、私にはショックだったのだ。


ちょっと ちがう(こねこ ななこ)

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給食と食物アレルギーを考える(上) 東京・死亡事故の母語る 「理解深め見守りを」2013年10月09日 西日本新聞 から一部引用

学校の先生や教育委員会の関係者の方々が責任を感じて対策に乗り出しています。ただ、「この問題は学校がしっかりやります」と背負い込まないでほしい。保護者との情報共有や地域のお医者さんが協力することがあってよいのではないでしょうか。

私は娘に「あなたが気をつけなさい」と言っていました。アレルギーの子どもがいるお母さんたちだってミスするし、学校の先生や栄養士の方に要求するばかりでは何の解決にもならない。分厚いマニュアルをつくる必要もない。アレルギーは特別なものではない。自分たちの身の回りに存在する普通の問題だということに社会全体が理解を深め、あらゆる大人が子どもを見守るようになってほしい。




昨日、アレルギーのお子さんを一生懸命育てている「りんママ」さんにメールをいただいた。メールを読んだら、私も同じように辛いことが沢山あったなぁ、といろいろ思い出してしまった。


私も自分の腕の中で、息子の呼吸が止まった時にはどうしていいかわからず、パニックになった。同じように小さなパンダの赤ちゃんが病気になったり亡くなったらニュースになるのに、息子が同じような病気になっても、ニュースにはならない。パンダが羨ましく思えた。


メールをいただき、嬉しくなってお返事を書いた。でも、送信したのになぜか返ってきてしまう。一時間ぐらい格闘したけれど届かないから、お返事のつもりでブログを書いてみようと思う。


「りんママ」さん、メールありがとうございます!


私はこれまであまり「ありがとう」なんて言われたことがないから、びっくりしてしまいました。それも、アレルギーのお子さんを育てているお母さんに共感していただけるなんて。ブログをつくって本当に良かったな、と思いました。


いただいたメールを読んだら、私も一番大変だった時、テレビで行楽地に出かける人を見るのが辛かったことを思い出しました。


超低出生体重児(未熟児)の虐待事件があるたびに思いました。悲しい事件が起きたのだから、今度こそ少しは良くなっていくんじゃないか。


あの頃私は淡い期待を抱いていました。


でもそのうちわかるようになったんです。この国では、自分で行動しないと、なかなか改善していきません。待っていたらダメなんですね。その上、声を出してもすぐには届かないようになっているようです。


もしかしたら、本当に助けを必要としている人のところには、永遠に救いの手が届かない国じゃないかと、思う気持ちもあるんです。


一度は諦めかけたんですが、事故が起きた時、私は思いました。私だけががんばっているわけじゃなかった、大変なわけじゃなかった。重いアレルギーのお子さんのお母さんは、もっと大変だったんじゃないかって。


事故のあと、市のアレルギー対策が改善されたのは、つなげようとする人達が大勢いるからだと思います。女の子は亡くなってしまったのですが、その一方で現場は着実に改善されています。


友達があわせてくれた、重い食物アレルギーのお子さんのお母さんが私に言っていました。「『皆と同じものが食べられて幸せ』と子どもが言っています」。それを聞いた時私は、胸が一杯になりました。亡くなった女の子のお母さんがおっしゃっていた「娘は世の中の役に立ちたいと言っていました」という言葉を思い出したからです。


亡くなった女の子がつくった「こねこのななこ」ちゃんの詩が、歌になりました。とても良い歌で私も息子も、大好きです。よかったら、お子さんに聞かせてあげて下さい。


同じような悲しい事故が再び起きないよう、私にできることをしていこうと思います。



私なんて、子どもが産まれた時の話をするとたいてい驚かれて、「まあ、がんばってきたのね」なんて褒めてくれる人が大勢いる。それだけでも有り難い。


重い食物アレルギーのお子さんの場合、ご家族の苦悩が社会になかなか見えないことが問題だ。しかも、同じ食物アレルギーのお子さんを育てているお母さんが集まっても、重い食物アレルギーのお子さんのお母さんは、軽度の食物アレルギーのお子さんのお母さんとはなかなかわかりあえないそうだ。


今日も虐待を防ぐには母親を孤立させないように、という報道があった。


でも、いつも思うのだ。母親を追いつめるには原因があるのだ。報道される時、たいてい支援者側の意見ばかりが掲載されているように思うのは私だけだろうか?


超低出生体重児(未熟児)の母親が追いつめられいくのも、重度の食物アレルギーのお子さんのお母さんが追いつめられるのも、その苦悩が社会に見えないということもあるんだよ。そういう当事者の気持ちに、本当に寄り添ってきましたか、と私は問いかけたい。アンケートなどをとって、私達を理解した気持ちになっていませんでしたか?と思ってしまう気持ちが私にはあるのだ。


ニュースで事故を知った時、ショックを受けたのは、そういう苦労を少しは知っていたからだ。だから、もっと私にもできることがあったかもしれないのに、と思ったのだ。


最近、ブログにアレルギーのことが少なくなったのは、市をはじめ学校が一生懸命やっているからだ。当事者でない私はニュースを伝えるくらいしかなくなったのだ。


今、私ができることは、天国にいってしまった女の子のことを「忘れていないよ」と伝えることじゃないかと思っている。


たまに思い出す。お母さんや担任の先生はどんな毎日を過ごしておられるのだろうか。


今後は、落語家の叔父さんに大学にきてもらって「いのちの授業」ができればいいなぁと考えている。「忘れていないよ」という気持ちを伝えるために。


天国にいる女の子が喜んでくれるといいなぁ。


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虐待死の防止 お母さんを孤立させず 2014年6月4日 中日新聞


 虐待で子が命をなくす事件が後を絶たない。その最大の犠牲者は生後間もないゼロ歳児だ。孤立し、妊娠時に健診も受けず、生活に多くの困難を抱えた母親。そんな彼女たちを、まず救い出さないと。


 神奈川県厚木市の五歳児の放置死亡がニュースになっているが、子どもの虐待死はゼロ歳児が一番多い。厚生労働省の専門委員会が二〇〇三年から一二年まで九次にわたって検証した。


 その間の虐待死は、全国で四百九十五人(心中を除く)。年齢別ではゼロ歳児が二百十八人(44%)にも上った。そのうちでも、幼い方が多い。


 原因は身体的暴力、育児放棄、生んだまま放置などである。「子どもへの拒否感」や「泣きやまないことへのいらだち」などが動機として見られた。


 これらは、いわゆる「望まない妊娠・出産」といっていい。70~80%前後の母親が妊婦健診をほとんど受けず、母子健康手帳も受け取っていなかった。


 ゼロ歳児の虐待死の加害者になるのは実母が圧倒的だ。


 そうした中、児童虐待防止推進月間(全国は十一月)を独自に五月にも定めている名古屋市では、これまで以上に市医師会との連携を強め「妊娠期からの切れ目のない支援」に取り組んでいる。


 鍵を握るのは、未受診妊婦への対策である。具体的には六月から始める電話やメールによる助産師の相談窓口「妊娠SOS」の設置だ。先進例は大阪府にもある。


 貧困や夫のDV、ひとり親、未成年、精神疾患など、それぞれが困難を抱えた妊産婦たち…。居場所もわからぬ彼女たちを医療機関に結びつけなければ、解決の糸口はつかめないからだ。


 たとえ細くとも、パイプがつながったら産科医、助産師、看護師ら産科のスタッフが働きかける仕組みだ。


 医療の手で当面の危機を乗り越えても、その後の行政(保健、福祉)との連携、支援に生かされないと、いつか、つまずく。助産施設、里親や養子縁組などの対応も必要になってこよう。


 児童虐待防止法によって住民の通報も義務づけられ、関心も高まっている。「切れ目のない支援」には、難しいことだが、孤立した妊産婦への周りの気づきが救いにもなる。


 ゼロ歳児に限らず、子どもを死なせぬためには、行政、医療機関、さらには地域の関わりが不可欠になっている。


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コメント

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No title

はじめまして。
アレルギーを持つ女の子の母です。娘はこのニュース、この詩に大変興味を持ちました。そしてこの詩の後に
「それでも やっぱり 私は嫌なの」と自分で付け足して覚えてしまいました。
私は肯定的にこの詩を感じていたので「違うのだよ、この子は『それで良い』と思っているのだよ、だってアレルギーの科学者になるのが夢だったんだよ。」と伝えました。でも娘は「ママ、違うよ、この詩がここで終わっているのは、この子は凄く我慢してるのだよ。私にはわかる。」と言いました。どんなに頑張って除去食を持たせても心までは救えない。親を超えて行く子供の成長。とても複雑です。

Re: No title

ミッキーさんありがとうございます。

「アレルギー事故のためにブログをつくりました」なんていってアレルギーのお子さんとお母さんがどう思っているんだろう?私のひとりよがりかもしれない、そんなことも考えていました。

ミッキーさんも「ななこちゃん」についてお子さんとお話ししましたか。私もです。人ごとだとは思えませんでした。

「どんなに頑張って除去食を持たせても心までは救えない」という言葉は、その通りだと思いました。


それは超低出生体重児にも当てはまります。退院後の追跡調査をみたら「いじめられている」「不登校」という結果がずらずら並んでいて目眩がしそうになりました。

やっぱり親と子どもとでは違うのでしょうね。

あの結果をみた時に、親が「救命してもらってありがとう」「感謝しています」ばかりでは、子どもが追いつめられてしまうかもしれない、と思いました。

だからこういうブログをつくった、ということもあるんです。

お嬢さんは素直でとても良いお子さんだと思います。超低出生体重児やアレルギーをもっている子ども達が本音がいえることも、大切にしたいですね。