2014/07/10

私が伝えたこと 免疫学者にとって被害者は『宝物』

厚労省が、ワクチンの成分そのものに問題がある可能性を指摘した信州大学の池田修一教授を排除した、と報道があった。このことで、ワクチン行政への不信が一気に高まったようだ。



からだをまもる免疫のふしぎからだをまもる免疫のふしぎ
(2008/05/01)
日本免疫学会

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中には、目が見えなくなりつつある恐怖と闘っている被害者もおられるそうだ。時間との闘いではないだろうか。


政治家の方に面会する時に、日本免疫学会が編集した絵本をお土産にした。いつか私じゃなくて、この絵本をかいておられるような世界で活躍する免疫の研究者に手をさしのべて欲しいからだ。辛い治療をさぐりさぐり試さなくてはならない被害者とご家族に、「どうか、科学や医療を信じて欲しい」という気持ちを込めた。


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私は子どもが小さく生まれたことで、ワクチンは有り難いものだし、できるだけ多くの方に接種して欲しいと願ってきました。


しかし、厚労省や推進する一部の医師はまるで汚いものを追い払うように冷たく被害者に接しています。そうした姿をみるにつけ、私の活動は良いことなのか自信を失いました。


私のまわりにいる免疫学者は彼らのようなことを言いません。免疫学はワクチンとともに歩んできた学問です。ですから免疫学者もワクチンを信じ、接種をすすめています。しかし副反応を知っていますから「ワクチンとは基本的に怖いものと考える」と私にいつも言います。


被害者が出てしまうことは悲しいことだけれど、一方でこんな時に被害が出る、と知らしめてくれる存在。被害者が出てきて下さることで、より安全に、より確実なものに変えていけるのです。だから免疫学者にとって、被害者は『宝物』だと言っています。


なぜ、そういう姿勢で被害者に接する方がおられないのでしょうか。


私はNHKの方に尋ねたことがあります。「風疹キャンペーン」があるのに、どうして子宮頸がんワクチンの被害者には何の支援もないのか。公共放送なのに、と一部で批判が出ているけれど、どう思うか、と。


そうしたらその方は私にこう言いました。「科学部の人とも話したんですが、これは一般論だけれど、副反応が出るのは仕方がないですよね」。


その時、これ以上話しても無駄かもしれないと思ってしまいました。


私の知り合いに、裁判で認められた副反応被害者がいます。「副反応は当たり前に出る」といいますが、副反応はなかなか認められないものなのです。社会を守るために接種をすすめるのなら、同時にグレーゾンも含め、被害を早期に報告し、救済しなくていかないはずです。報道に携わっている方が、そういう厳しい現実を知らないのだと思いました。


今回の子宮頸がんワクチン騒動は、今まで放置されてきた様々な矛盾を問題提起しているのだと思っています。そもそも、副反応の定義とは何なのでしょう。それすらあやふやなことに愕然としています。すべての現場の医師に副反応の症状がわかるのでしょうか。さらに子宮頸がんワクチンの場合は特別で、被害者の会や一部の医師が主張するように、多岐にわたる症状かもしれません。


著名な免疫学者はすでに何年も前から「アジュバントフリー」を提唱しておられるそうです。なぜ「アジュバントフリー」が学会で議論されるのでしょうか。そのことも一般社会では知られていないようです。


副反応をいかに小さく押さえるのか、防ぐのか。それを研究するのが研究者です。「当たり前」だったら研究など必要ないでしょう。公共放送の科学部では、ワクチンをとりまく様々な問題を深く掘り下げて考える方がおられないのか、と思ってしまいました。


基礎研究は99パーセント臨床に応用できないといわれています。失敗が当たり前だからこそ、研究者は倫理に厳しく地道に行っているのです。しかし、いざ成果が出てそれが製品化されるとまるで別のものになっていくようで悲しく思います。


今回の騒動を引きおこした一番の原因は、ワクチンの行き過ぎたキャンペーンにあると思っています。そこを推進した方々が反省しない限り、揺れ戻しの報道が続くのは当たり前ではないでしょうか。


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そういうことを伝えた。


熱心に私の話を聞いて下さった。その政治家は、「新聞もテレビも出版社も、官僚も、政治家も、医師も、組織じゃなく人」と私に教えてくれた。


確かにその通りだと思った。こうして私の話を聞いて下さる政治家が目の前にいるのだから。



免疫学会 絵本の紹介2



免疫学会 絵本の紹介1



日本免疫学会編集 「からだをまもる免疫のふしぎ」の刊行について 日本免疫学会

 この度、日本免疫学会は、小学生から大人まで誰もが気軽に免疫学に接することができる書籍「からだをまもる免疫のふしぎ」を刊行いたします。本書は、日本免疫学会が一般向けに制作した初めての書籍で、本書を通してひとりでも多くの方が免疫学への興味を育んでいってくだされば大いなる喜びです。

 本書の企画は、2007年に初めて開催された日本免疫学会主催のアウトリーチ活動「免疫ふしぎ未来」に際して展示パネルやガイドブックを作成したことにはじまります。学会が一般向けの本をまとめるのは珍しいとのことですが、特定非営利活動法人となった日本免疫学会が社会に対して理解増進や情報開示の活動を進めていく意義はますます大きくなっています。本書の出版は、学会組織がこれからの社会で適切な位置づけを得ていくための試みともいえます。アウトリーチ活動は研究者にとっても、社会のなかでの自らの位置づけを見つめ直す良い機会です。本書の刊行が社会にも会員にも快い効果をもたらし、ひいては日本免疫学会と免疫学の更なる発展の一助となれば幸甚です。

2008年4月 日本免疫学会(担当:広報委員会・教育推進委員会)





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