2013/11/29

再発防止には情報公開を

父はIRと呼ばれる仕事をしていた。事件や事故が起きた時、記者会見などをするのもIRの重要な役割だそうだ。


●IRとは
「ASCII.jpデジタル用語辞典の解説」から一部引用

投資家向けの広報活動のこと。企業を投資対象としてとらえる投資家が増えるとともに、経営判断の妥当性やその根拠を、企業側から投資家に対して広く明確に伝える必要性・責任が高まっている。とりわけ個人投資家が増えている昨今では、こういった企業の迅速かつ正確な情報開示が投資の指標としても大きな意味を持つため、IRの質が問われていると言える。


現在ではお客様だけでなく、地域社会にも幅広く理解を求めるために活動成果を伝えることも必要になっているそうだ。株主や投資家などの利害関係者(ステークホルダー)と信頼関係を構築するという目的の他に、批判にさらすことで経営の質を高める、という目的もあるそうだ。


IR的な発想は、アレルギー事故が起きた時にもいえるのではないだろうか。ミスが起きる原因がどこにあるのか。まずは理由が知りたい。犯人捜しではなく改善するために。


ちょうど中日新聞(東京新聞)に食物アレルギーの特集があったので、転載させていただいた。私はNPO法人・アレルギー支援ネットワーク(名古屋市)の中西里映子事務局長の言葉に共感した。事故が起きた際は「隠すのではなく、事故例を集めて知らせ、防止につなげる仕組みづくりが必要」と提案している。」という言葉だ。事故後に市が公開した報告書はとてもよかった。今後は、私達保護者(市民)が、報告書に示された提言をどういかすかにかかっているのではないだろうか。記事を読むと、私達の市のアレルギー対策はすすんでいたほうじゃないかと思う。せっかくがんばってきたのだから、萎縮するのでなく、前を向いてすすんでいきたい。


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<アレルギー事故から 命を守る給食> (上) 自治体で対応に差
(2013年3月20日) 【中日新聞】【朝刊】より転載


 東京都調布市の小学校で、食物アレルギーの5年生女児が給食を食べて、臓器に重篤な症状が出る「アナフィラキシーショック」で死亡した事故。検証委員会による報告書は救命できた可能性を指摘した。アレルギーの子どもたちが安心して給食を食べ、命を守れるようにするためにはどうすればいいのか。3回にわたって考える。


後退させず工夫重ねて


アレルギー除去食を載せたトレーを直接担任に手渡す栄養教諭の松本清江さん(右)=横浜市の上寺尾小学校で
 「『もう除去食(アレルギーの原因食材を取り除いた給食)の対応はしません』と、弁当持参を頼まれた」「『死ぬかもしれない子は預かれない』と、退園を迫られた」。調布の事故後、アレルギーの子や家族を支援するNPO法人・アトピッ子地球の子ネットワーク(東京)の赤城智美事務局長のもとには、小学校や幼稚園に子どもが通う親たちから、こんな声が届いている。赤城さんは「恐れていたことが起きている」と、現場でのアレルギー対応の後退を懸念する。


 学校でのアレルギー対応では、日本学校保健会が2008年にガイドラインを整備。厚生労働省も11年に保育所での指針を定め、各自治体に対応を求めた。


 横浜市は07年に給食に関するマニュアルを作成。学校では、毎年3月に栄養教諭と保護者が面談し、除去食などの対応を協議する。4月に担任にも伝えている。


 全校児童566人の同市上寺尾小学校には、対応が必要な食物アレルギーの児童が7人いる。この日のメニューは豆腐の中華煮。うずら卵とエビが入っており、これらのアレルギーがある4人の児童の除去食は直接、担任教諭に手渡された。


 栄養教諭の松本清江さん(55)は「誤配食や誤食が一番怖い。担任にも確認してもらう」。保護者に配られる献立表にはメニューごとの材料がすべて記載されている。調理の際は専用の鍋や通常食とは別のこんろを使い、校長も検食する。おかわりは、アレルギーの児童と担任が直接給食室に取りに行くルールだ。


 国のガイドラインは整備されたが、自治体による対応の差は大きい。名古屋市はマニュアルがまだない。除去食は、調理の最終工程で取り除くことができる場合などに限定。中華丼に入るエビやうずら卵は、完成品から児童が自ら取り除くよう定めている。重症児に対応できないため、弁当持参のケースもある。


 愛知県豊明市では、保護者が毎月、学校給食センターへ出向き、職員が読み上げる材料を書き留め、子どもが食べられるメニューかどうか、判断しなければならない。小学生の子どもが食物アレルギーの女性は、加工品の原材料表示を見たいと頼んでも、口頭で伝えられるだけだった。「一生懸命聞くけど一瞬も気を抜けない。いつか間違えるのでは…」と不安を感じている。

 
NPO法人・アレルギー支援ネットワーク(名古屋市)の中西里映子事務局長は「お金も人もかけず、工夫次第でできることがある。事故があったからと対応を後退させるのではなく、事故を教訓に、前向きに検討してほしい」と話す。事故が起きた際は「隠すのではなく、事故例を集めて知らせ、防止につなげる仕組みづくりが必要」と提案している。


情報共有の課題指摘 東京・調布の女児死亡事故調査報告


 昨年12月20日、調布市の小学校で、乳アレルギーの5年女児が粉チーズ入りのチヂミをおかわりで食べた。体調不良を訴えて、14分後に校長がアレルギー反応を抑えるための注射「エピペン」を打ったが、アナフィラキシーショックで死亡。市教委は事故後に弁護士や医師と検証委員会をつくり、報告書をまとめた。


 報告書は、事故の直接的原因として、調理員が女児にどれが除去食か伝えなかった▽おかわりの際、担任教諭が資料を確認しなかった▽保護者が女児に持たせていた献立表で、チヂミに印が付いていなかった▽担任や養護教諭がエピペンを打たなかった−などを挙げた。


 学校全体での情報共有などが課題と指摘した。

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