2014/08/22

『医療詐欺』と『世紀の自決』

一周間ほど旅行に出かけていた。その間、ブログが更新できたのは予め書いておいた記事を予約投稿できるからだ。


今年の終戦記念日に『ペリリューの戦い』について書いたのは週刊文春で知ったからだった。最近テレビをみないから、13日にNHKで『狂気の戦場 ペリリュー~"忘れられた島"の記録~』が放送されたことも、15日にフジテレビで『終戦記念スペシャルドラマ 命ある限り戦え、そして生き抜くんだ』が放送されたことも全く知らなかった。


すごい偶然だなぁと思ってしまった。


私達は数年に一度、親孝行のために夏に旅行をする。今回もそれぞれの親と一緒に、島根県の出雲大社に出かけた。普段家族では乗らないグリーン車に乗って、自分達では泊まらないような旅館やホテルに宿泊する。


東海道新幹線のグリーン車では「Wedge」という雑誌が無料配布されていた。


行きの新幹線でパラパラめくっている時だった。この雑誌に似つかわしくない、派手な漫画風のイラストが目に飛び込んできた。それも、かなり大きく掲載されている。どんな内容かと思って読むと、理研と笹井氏を追求する記事だった。わざと無責任だと印象づけるためなのだろうか。とぼけたような表情の笹井氏の写真も掲載されている。コメントをしている有識者の中には‥‥。


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テレビをみない私でも、テレビで常に批判されていたことは知っていた。けれど、新幹線で無料配布される雑誌にまで批判記事が掲載されていたら、精神的にキツいだろうな、と思う。胸が痛んだ。


読んだ後、これほど後味が悪い記事も久しぶりだ。次の号に入れ替わるまで、東京と神戸を何度行き来するのだろうか。職場の同僚や取引先の人、もしかしたらご遺族だって目にするかもしれない。


戦争体験のように風化させてはいけない歴史問題において、マスメディアの果たす役割は今でも重要だと思う。けれど、今回の理研の問題の場合、マスメディアの追求はどこか一線を越えているような気がしてならない。 それを一切総括せずに前進していいのだろうか?


『新潮45』9月号にも「死をもって告発した『理研の闇』」という記事が掲載されている。


阿南惟幾を私が凡人ではないと思う理由ーーーそれは、同級生の御祖父様だから、というよりも、やはり、500万といわれた軍の暴走をとめ、終戦へと導いたからだ。強固に本土決戦を主張していたのは、自決により軍部の暴走をとめるため、といわれている。


『新潮45』の記事を読んだ時、阿南惟幾を思い出さずにはいられなかった。「心の中のもくろみを表に現さず、政治力や度胸などで実現すること」を『腹芸』というそうだ。


書かれていることが真実だったとしてもご遺族は「そっとして欲しい」とコメントをしておられる。


私は今でも忘れていない。県立大野病院事件の裁判で、福島地方裁判所が無罪判決を言い渡したのは2008年8月20日。暑い日だった。あの頃は皆が同じ方向を向いていた。でも、今は違う。以前のように多くの人の心をつかみ、賛同がえられるのだろうか。


新刊が書店に並んでいた。けれど早くも、反発の声も高まっている。


この二年間、ずっと思ってきた。「議論」というけれど、私には一匹のスズメバチを怒らせたために、大群に襲われるようなことをしているような気がしてならない。こうした追求を続けていって、真の改革に結びつけられるのだろうか。



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