2013/12/11

動画「680gで生まれた小さな息子の1年後」に驚く

yahoo!映像トピックスに「680gで生まれた小さな息子の1年後」という動画があった。見た人は泣いてしまうみたい。


680gで生まれた小さな息子の1年後

予定より14週早く680gの超低出生体重児として誕生した息子。小さな体にチューブがつなげられた集中治療室での107日間の生活のあと、ついにわが家へ……。妻への贈り物として夫が記録した感動的なビデオ。


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なかなかの人気なのでみていたら息子がのぞきにきた。我が家にもこういった動画はたくさんあるのよ。「こんな感じで入院していたんだよ」と教えた。いつも「僕だけどうして一人で入院していたの?」と聞くからだ。息子は動画をみて驚いていた。「この赤ちゃん生きているの?」と言うから「生きていなかったら、ここにいないでしょう」といったら呆然としていた。そうそう。はじめて見た人は誰でもショックを受けるよね。やっぱり本人もそうなのね。様々なチューブがついているから、「スパゲティベビー」と呼ぶ人もいるみたいね。


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でもね、この状態から奇跡的に成長していけるのよ。「小児には可能性がある」という言葉を友人の小児科医が教えてくれた。彼は可能性があるから小児科医になったそうだ。この言葉がこれほどぴったりの子ども達はいないね。みてわかるように高度な医療なの。でも日本には国民皆保険制度高額療養費制度があるし、その他にも東京都や市がいろいろ助けてくれるので、私達の負担は全体からすればごくわずか。まともに支払ったら一ヶ月1000万円ぐらいではないだろうか。


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医療費の話を外国の友人にすると皆驚く。ハワイ大学大学院で政治学を教えている先生に教えたら、息子をみてやっぱり驚いていた。「負担がほとんどない」ということで二度ビックリという感じだ。ちなみにその先生はアメリカ行政学会から公共サービス教育に顕著な貢献をした研究者として表彰されている。


はじめてシンポジウムに登壇した時、息子の入院中の写真とともに「ありがとうございます」という言葉を入れた。


24週というのはマラソンでいえばまだ折り返し地点。それなのに手術室で出血がとまらなくなってしまった。本当は子宮口をしばる手術をするはずだったのに、いきなり「帝王切開に切り替える」と執刀医に告げられた。坂道を転がるように悪い方へ悪い方へと転落していった。これから地獄がはじまるかもしれないと涙した。


でも、妹が差し入れてくれたニューズウイーク日本語版に書いてあった「可能性があるかもしれない」という言葉を思い出し、諦めるのは早いと思った。


院内に放送が入ったから大勢のスタッフが手術室に駆けつけた。産科医も新生児科医も可能性があるから一生懸命救命しようとしているのだろう。生まれてくる子供は、病院が設立されてはじめての24週だった。もう私一人の命でない気がした。がんばって育てて、もし成長できたら皆に知ってもらおうと誓った。


夫は基礎研究にも関わってきたから、基礎研究が臨床に応用されるまでに、どれほどのお金と時間が費やされているかを知っている。だから多くの方に日本の周産期医療の実力を知って欲しいと思ったし、お礼も言わないといけないと思ったのだ。厚労省は「伏魔殿」などと揶揄され批判も多いけれど、役人の方々がいなければ息子は生きていないんじゃないだろうか。


この動画を見て皆さん泣いてしまうそうだけど、登壇した時にもやっぱり涙ぐんでしまう方がおられた。私にとったら普通のことなんだけど。どうして皆泣いてしまうんだろう・・・。


そういえば息子が入院中・・・


一般的に「1000g程度あれば安心」といわれているそうなので、いつもスーパーに行くとお肉売り場で立ち止まっていた。「あと200gあれば・・・」とじーっと見てしまうのだ。夫に注意されたっけ。


ウォード君はまだ一歳ぐらいかな?これからが大変ね。感染症との戦い、そして同年代のお友達に追いつくこと。いろいろな困難があるけれど無事に成長して欲しいな。ウォード君もお母さんもがんばれ!




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