2014/11/08

映画『007』と裏取り取材 人は追い詰められて、はじめて真実が見える

この数年、マスメディアの方々にお目にかかる機会が増えた。中にはとても親身に接して下さる方もおられる。


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週刊誌などの「裏取り」という言葉は知っていた。でも、どうやって取材するんだろう?とずっと不思議だった。例えば、NHK で放送した「ヤクザマネー」という裏社会のお金の動きを追ったドキュメンタリー。取材をしていた方々が、身の危険を感じることはなかったのだろうか?


最近、ある人に教えてもらった。


その人は表向きはマスコミ関係者じゃない。でも、大手出版社に自由に出入りできるようだ。出版社の腕章をつけて潜入取材をすることもある。名前を出していないけれど、記事を書くこともあるそうだ。


ある病院の医師に関する情報を掴んだと言っていた。「でも恐いから、一人じゃ裏が取れないんだよ。莫大な利益がからむからね」と口籠もる。


どうやら裏取りにはいくつかの段階があるようだ。週刊誌やテレビが動く前に、動く人達がいるのだ。その人はその一人のようだ。


映画『007』みたいだと思って聞いていた。


その人の他にも、ある団体があって特定の診療科に関わる情報が被害者から寄せられる。その団体は、すぐに動いて必ず形にしてくれると言われている。


具体的には、深刻な被害だとわかると、警察に情報提供し捜査してもらう。あるいは週刊誌やテレビに流し、記事やニュースとして報道もらうのだ。だからこの団体を怒らせたら「恐い」と業界では恐れられている。


それでは、悪事を働いた医療関係者が追い詰められてどうなるかというと・・・。これが、警察が動いたり、マスコミに報道された直後、自ら死を選ぶ人も少なくないのだ。


私はずっと思っていた。こういう解決方法しかないのだろうか・・・。再教育するとか、反省を促すとか、そういうシステムがあったほうがいいんじゃないかな。裁判で勝っても、罪悪感から心を病む医師も多いという。


先日、はじめに書いた、ある医師が何をしたかも教えてくれた。なんと、薬を売りたい製薬企業にまんまと担がれて講演料として家が一軒かえるほどのお金をもらっていたそうだ・・・。


その人は「バカなんですよ」と言っていた。


それだけの金額を受け取ってしまったら、今さら後には引き返せないだろう。さて、週刊誌の記事になったら、その医師はどう責任を取るのだろう。表に出たら「バカなんですよ」ですむはずがない。


他にも、今、水面下で皆が追っている、ある病院がある。


この数年間、ずっと「何かがおかしい」といろいろな所で噂になっていたそうだ。だからどんどん情報が寄せられているという。


私も実際に自分の耳で聞いたことがある。ある集まりでその病院が話題になったのだ。


印象的な出来事があった。


そこに同席していたジャーナリストが「この人達は表に堂々とこんな情報を出しているけれど、これはどうしてなんでしょう」と驚いていたのだ。私もずっと不思議に思っていた。どんな情報でも公開すればいいというものではない。社会の理解が得られると考えるのは間違いだ。


すると同席していたもう一人の方がその人に向かって言ったのだ。「本人達には、悪いことだという自覚がないんです。良いことをしていると思っているんですよ」その人は「善意を装った詐欺だ」と説明していた。


なるほどね。ある医師も私に言っていた。


「誠意とか良心とか、暖かいものが伝わってこないところが良くない。多分どこかで本流から外れてしまったんでしょう。地道な研究とは言わないまでも、医師として誇りを持てる臨床医としての道があったと思うのですが、甘いささやきを聞いたのか、誰かを羨んだのか」。


「御輿は軽い方がいい」という。担がれるほうにも、何かしらの理由があると言いたいのだろう。


追い詰められないと真実が見えない人達が増えているのは事実のようだ。そろそろ、医学部で利益相反をきちんと教えた方がいいじゃないだろうか。

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