2014/12/11

「パブリックアフェアーズ戦略」とNHKのメディアリテラシー 

友人の薬の専門家である医師が私に言っていた。


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(2004/05/19)
唐沢寿明、黒木瞳 他

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「今の日本の医療はめちゃくちゃだ。ちょうど20年前のアメリカに似ている。これから膿みが一気に噴出するだろう。患者は頭で考えず医師の言葉を信じたらいけない」。


私が書いた『企画書』『たたき台』は『メディア戦略』がテーマだ。完成して読んだ時「面白い!」と自分で思ってしまった。まるでドラマのシナリオのようだからだ。


メディア戦略がテーマだから当然といえば当然だけれど、実際に起きた事件や事故などを織り込んでドラマや漫画など、映像にできないかお願いもしてみた。「こころの専門家」に嘘だと思われ、入院させられそうにもなったこともあったし。恐かったなぁ。


私は国民の目を醒ますには、荒治療が必要じゃないかと思っている。新しい時代の「白い巨塔」があればいいのに。真面目にそう思うようになった。被害者を増やさないと何もかもが動かないなんて、おかしいからだ。相手は自分ではどうすることもできない子どもだ。みすみす看過するなんて私にはできそうにない。


NHKのメディアリテラシーも当然関わってくる。ずっと考えているけれど、NHKの現場は本当のところどうなっているんだろう?NHKの現場の方もいろいろで、ここに書いてある「ネットで検索して上位にくる人」を『専門家』として番組に出してしまうこともしている。


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長谷川豊 公式ブログ 『本気論 本音論』 姉歯物件報道の真実 2014年08月18日 より一部引用


さて、話を進めるが、耐震偽装事件において、小嶋社長と姉歯元1級建築士はテレビにとって、「悪い人間」でなければいけなく、「悪役を叩きのめす」にはやはり理由が必要となる。なんでテレビがこんなにも数人の人間をボロカスに叩きのめしているのかを視聴者の皆様にも提示しなければいけないのだ。でないとテレビが悪者になってしまう。


その理論武装のために「専門家」なる人物が登場する。そう。良くテレビに登場する「○○に詳しい人」シリーズだ。たいていはスタッフが適当にインターネットを検索して、その上位に出てくる人に電話をかけてみるってのが通常だが、耐震偽装事件においても、何人かの専門家なる人物たちが登場した。そして言う訳だ。

「これは信じられませんね」
「悪質です」
「このままじゃ震度5か6で、パターンと倒れますよ、パターンと!」

かなり過激なことを言う専門家もいた。専門家の選び方に関しては、別で記述するが、とにかく、そうしてどんどんメディアリンチは加速していき、週刊誌などでは毎週のように

「姉歯殺人物件!」
「ヒューザー耐震偽装マンションの深い闇!」

といった言葉が並ぶこととなった。事態を重く見た当局は動かざるを得なくなり、2006年4月26日、姉歯元1級建築士、逮捕。同5月17日、ヒューザーの小嶋社長も詐欺容疑での逮捕となる。



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私達も『専門家』を紹介して下さいとお願いされたことがあった。


でも何かおかしい・・・。そもそもNHKの「うつ特集」で被害者が増えたと言われているのに、反省をしていないの?被害者にお願いしてもらって、専門家を紹介してもらうなんてーーーーーーそれがメディア戦略にメスを入れないと根本的な解決にならないと思ったきっかけだった。


でも、もしも「検索して上位にくる人を番組によんでいるだけ」なのに、製薬企業と癒着しているとか、「グル」と誤解されたら気の毒だな。中にはロビイストが関わる番組もあるだろうけれど、外からではなかなかわからない。


ただ、様々なことを国民が知るためにはそろそろショック療法は必要じゃないのかな。国は「医療を産業」にしようとしている。「被害者を増やさないために、今、私達は何をすべきか」を考えなくてはいけない。情報弱者といわれるお年寄りや子どもに被害が拡大するのは、目に見えているもの。


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<臨床試験見直し>倫理委構成を法規制 厚労省検討会 毎日新聞 11月26日(水)20時50分配信


降圧剤バルサルタン(商品名ディオバン)の疑惑を受け、臨床試験に関する制度の見直しを議論していた厚生労働省の有識者検討会(座長・遠藤久夫学習院大教授)は26日、一定範囲の臨床試験に法規制が必要だとする報告書をまとめた。試験計画を審査する倫理委員会の構成要件を国が規定することなどを求めた。製薬企業が医療機関に渡す奨学寄付金などの資金の開示についても、国は法規制を視野に対応を検討すべきだとした。厚労省は法案作成に着手し、早期の国会提出を目指す。


 現在、医薬品や医療機器の新規承認を目的として実施する「治験」は法規制されているが、それ以外の臨床試験に関するルールには指針があるだけで、罰則もない。報告書は、過度な規制で研究現場を萎縮させぬよう、法の網をかける臨床試験の範囲を、市販後の医薬品・医療機器の新たな効果・効能を確かめるものや、広告に用いられることが想定される研究などに限定した。これらは国際基準に従ってデータ保存などが必要になる。


 研究者の金銭などの利益相反については、「適切に公表されることが重要」と指摘。現在は業界団体の自主努力に委ねている提供資金の開示についても法制化の検討を求めた。


 研究不正については行政当局に情報の受付窓口を設置したり、調査権限を持たせたりして、監視を強めることを提言した。


 さらにバルサルタン疑惑では、臨床試験の妥当性を審査する研究機関や病院の倫理委員会が「歯止め」にならなかったことも問題視された。報告書では倫理委が臨床試験の進め方や点検、副作用情報の把握ができるよう提言。全国に1300ある倫理委について、将来的には地域や専門領域に応じて「集約化」を図るべきだとした。【八田浩輔、河内敏康】


 ◇厚生労働省の検討会の報告書の骨子

▽一定範囲の臨床試験に法規制が必要

▽倫理審査委員会の構成要件を定め、質を確保

▽行政当局は不正事案への調査権限を確保すべきだ

▽製薬企業が提供する資金の開示のあり方について、法規制も視野に検討すべきだ

▽医薬品の広告に関する監視・指導体制の強化

 ◇解説 企業と医師、襟正せ


 製薬企業が広告に使う臨床試験に法の網がかけられることになった。第三者によるデータの監視などが義務付けられるため、不正防止と信頼回復に向けて一歩前進したと言える。だが、もたれあいの関係が指摘されてきた製薬企業と医師たちが襟を正さなければ、不正の根は絶てない。


 バルサルタン疑惑を巡っては、販売元のノバルティスファーマが5大学に11億円超の奨学寄付金を提供しつつ、データ操作された臨床試験結果を広告に使っていたことが社会問題化した。このため法規制により、分析に使うデータとカルテに違いがないかを試験の途中にチェックされたり、計画通り試験がされていることを監査で確認されたりしていなければ、製薬企業は広告に使うことをできなくする。


 だが、医師に取り入って薬を売りたい製薬企業と、研究資金の提供を受けたい研究者の関係は変わっておらず、法規制に過度な期待をすることはできない。


 一部では、この両者の間に距離を置く取り組みが始まっている。例えば、製薬社員の臨床試験への不適切な関与が発覚した東京大病院は今年4月、製薬企業のMR(営業担当者)が医師と約束なく病院に立ち入ることを禁じた。


従来、MRの立ち入りを原則禁じてきた「ナビタスクリニック立川」(東京都)の久住英二医師は、「そもそもMRは自社に都合の良い情報しか提供してこない。必要ならこちらから製薬企業に問い合わせればよい。医学界の信頼を取り戻すため、製薬企業と医師との近すぎる関係を是正しなければならない」と指摘する。


【河内敏康、八田浩輔】


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