2015/04/07

青森県八甲田山へ その2 イモトアヤコさんとイッテQ登山部!

青森についた翌朝八甲田山スキー場へ。まずは八甲田山ロープウェーで山頂に向かう。この日は、駐車場の外まで車がとまっているほど混雑しており、定員が100人ちょっとのロープウェーがすぐに満員に。


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1時間に3本のロープウェーが、今日は臨時便を出している。でもたちまち満員に近づいていく。「あと20人」「あと10人」と、係のお姉さんの声がきこえてくる。どうやらこの便には乗れそうにない・・・。


「残念だな」と思って前に並んでいた10名ほどのグループをみると、バックカントリーに入るのかな?背中には最新式のかんじきを背負っている人も。後ろ姿だけだけれど、どの人もデザインの洗練された最新式の装備を身につけている。かっこいいな、と見入ってしまった。やっぱり雪の八甲田山に来る人は違う。


よーーく見ると、中には大きなカメラをリュックにつんでいる人も。ドキュメンタリーを撮りに山に入るのかな?


すると、隣にいた夫が小さな声で私に何かを言っている。まるで珍しい、日本カモシカを山でみつけた時のようだ。


よくきくと、「イモトさんがいるよ。ほらっ先頭の人は『天国じじい』だよ」と言う。


すると姿はみえないけれど、『イモト』さんの声が確かにする。目の前の最新式の装備を身につけた人達は、日テレで放送している『イッテQ!』という人気番組の登山部のメンバーだ!



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(2013/11/13)
イモト アヤコ

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イッテQ登山部メンバー大公開!このメンバーでエベレストに再挑戦! WAVE NEWS より一部引用

イモトアヤコ(イッテQ登山平部員 お笑いタレント)
貫田 宗男(イッテQ登山部顧問 国際山岳ガイド)
角谷 道弘(イッテQ登山部チームリーダー 日本プロガイド協会会長)
奥田仁一(登山家、ネパール語に堪能な日本屈指の山岳ガイド)
中島健郎(若手登山家)
三戸呂拓也(若手登山家)
倉岡裕之(登山家 国際山岳ガイド)
石井邦彦・門谷優(山岳カメラマン)
石崎史郎(ディレクター)



番組では、お笑いタレントの『イモトアヤコ』さんが登山に挑戦する登山部というコーナーがある。イモトさんは運動神経がいいけれど、登山家ではない。そのイモトさんが、一流の登山家やガイドと一緒に、これまでに登頂に成功したのは以下の山。


2009年 キリマンジェロ
2010年 モンブラン
2011年 2度目のキリマンジェロ
2012年 アコンカグラとマッターホルン
2013年 マナスル



書いているだけですごい!小学生に大人気の番組だから息子も大喜び。夫が言うには、大学でも皆みていて、体育会の学生だけでなく先生達もイッテQ登山部の話で盛り上がるそう。登山が専門の教員もいるし、イッテQ!登山部にも卒業生がいるからだ。


ちなみに、大学生に一番人気があるのは、石崎史郎ディレクター。「ちょっと太っていて、とても運動経験があるようにみえないのに、あのメンバーについていって、ギリギリまでリタイアしないところがすごい」と言うそうだ。


夫が言った『天国じじい』とは、国際山岳ガイドの貫田宗男さんの「あだ名」。私のような初心者は、とてもじゃないけれど、貫田さんを『じじい』なんて呼べない。


そして私のすぐ前にいた、かんじきを背負っていた男性は、あの角谷道弘さんだ。日本プロガイド協会会長を務めておられる。


残念なことに、2012年に滑落事故により大腿部と骨盤を粉砕骨折し、一時期番組から遠ざかっていた。でもその後、懸命なリハビリで奇跡的に復活し、マナスル登頂に成功した。


夫は、トレーニングが専門の運動生理学者だから、角谷さんをいつも応援していた。息子が800gで生まれた超低出生体重児(未熟児)だったことも関係しているかもしれない。


夫が大学院生の時に、登山家の三浦雄一郎さんが研究室にいらしたそうだ。vo2max(最大酸素摂取量)を測定するためだった。「当時40代だったのに、データをみたら20代と変わらない。三浦さんはすごい努力家なんだよ」と今でも言っている。夫はあの時、三浦さんという一流の登山家に出会ったから、今の道にすすんだのかもしれない。


一流とよばれる人ほど、見えないところで努力をしているものだ。


メンバーの皆さんが、こうして八甲田山に来ているということは、次の登頂に向けた訓練なのだろう。角谷さんもお元気そうで、よかったと思う。


その時イモトさんの声がした。ロープウェーの駅には高倉健さんの主演した『八甲田山』の映画の紹介があるから「この服装で歩いたの?かわいそう」と言っている。俳優さんがかわいそうなのか、亡くなった軍人さんがかわいそうなのかわからないけれど、良いことを言うな、と思って聞いていた。



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母のスキーウエアをみたことがある。今でいうキルティングとよばれる生地でできたウエアで、これにタートルネックのセーターなどで滑っていたらしい。薄い生地だし濡れたらかえって寒くなってしまう・・・。


私のような初心者が、こうして山に行けるのは、繊維革命のおかげだと思っている。フリースやゴアテックス、ドライシャツなど、速乾性があり、なおかつ、保温性に優れた素材が次々誕生したからだ。フリースが登場した頃は、数万円の商品も多かったけれど、様々なメーカーの努力で、手が届く価格になってきている。


こちらが、青森から帰る日に寄った、「八甲田山雪中行軍遭難資料館」に展示されている当時の装備や食料。当時は、寒さをしのぐのに、唐辛子や油紙しかなかったそう。あれだけの猛吹雪なのに、濡れた時に、着替える下着すら用意していない兵隊さんも少なくなかったそうだ。新田次郎さんの小説に書いてあってびっくりした。「歩くと暑くなるから、薄着でいい」と勘違いしていた人までいたそうだ。


『イッテQ』ではお便りを募集しているから、この装備で歩いてくださいとお願いしてみようかしら・・・ちなみに夫が教えてくれた。昔から、「おむすびは凍るから、冬山に持って行くならパン」と言われているそう。知らなかった!


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映画の撮影用につくったコートが羽織れるので服の上にきてみた。びっくりするほど軽く生地が薄い。裏地もないから、風をとおしてちっとも防寒にならない。

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左端が当時のかんじき(捜索隊が使用したもの)。

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中には、「山の温泉で一杯飲める」そんなことを言って、出かけた人も。なぜなら隊の中に、東北出身者がいても、雪の少ない地方の人が多かったから。


私だって、冬の山まで歩いて行くとしたら、そんなことを思わないし言わない。


イモトさんは、一流の登山家に囲まれているから、よく知っているのだ。例えば、ヒマラヤに登る一流の登山家は、自分達を支えてくれるシェルパに、最新式の装備を用意するそうだ。


雪中行軍は青森歩兵第5連隊弘前歩兵第31連隊の二つの隊が、別々のルートと計画で行った。二つのうち、帰還したのは弘前歩兵第31連隊だそうだ。生死を分けたのは、指揮官・福島泰蔵大尉(映画では高倉健さんが演じた)が、雪の冬山の恐ろしさを知っていたからだ。軍だから、機密もあるしプライドもある。それでも福島大尉は、地元の人達に道案内を頼んだそうだ。


「八甲田山雪中行軍遭難資料館」に展示してある福島泰蔵大尉の写真と、記録映画の弘前歩兵第31連隊の映像。


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今の登山でも同じだ。いくら科学技術が発達しても、装備やガイドの重要性は変わらない。 日々の地道なトレーニングも。


目の前の一流と呼ばれるガイドさんや登山家の皆さんの装備を目にして、そのようなことを思った。私が「お仕事できているから、話しかけたらダメ」と言ったのに、息子はイモトさんに握手をお願いしたそう。すると、快く応じてくれたそう。


テレビで見たとおり、とても感じの良い方々だった。がんばって欲しい!


最後にスキー場の様子。


前日はこんな雲が出ていてけれど、今日は快晴。


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山頂付近には、まだ樹氷が少し残っている。


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普通のスキー場と違って、ガイドさんと一緒に山に入って行く人達が多い。


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下のスキー場から山頂駅をとった写真。


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帰る前日の写真。この日は、捜索する警察のヘリが一日中飛んでいた。単独で山に入った地元の方と、グループで入った人達が下山してこないそう。八甲田山ならではの光景なのかもと心配に。でも翌日無事見つかったとタクシーの運転手さんに教えてもらい、ホッとする。


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息子は、もっとスキーが上手くなって、もう一度八甲田山でスキーをしたいそう。今度はイモトさん達のように、バックカントリーに行くと言っていた。

コメント

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はじめまして

イッテq、登山部 2015で検索したら、主さんのブログにたどり着きました。

私は八甲田に車で20分の場所に住む、生粋の青森市民です。

八甲田連峰をご堪能頂けたこと、大変ありがたく思います。

私はイッテqの登山部にインスパイアされ、昨年から近所の低山を登り始めました。4歳の息子と一緒に、いつかは北アルプスを目指して、山登りを楽しんでいます。

イッテq登山部の大ファンなもので、彼らが本当に八甲田にロケに来ていたのかと、泣けてきているところです。しかも、貫田さんや角谷さんまでいらっしゃったのですね。写真から、貫田さんの頭の天辺が見えて、本物だ!と感激してしまいました。

イッテq登山部、終わってなかったと感動するあまりです。

主様のブログ、拝見出来て良かったです。
本当にありがとうございます。










Re: はじめまして

かさめぐ様

コメントありがとうございます!!

青森の方に読んでいただいて、本当に嬉しいです。
ホテルの方も、タクシーの運転手さんも、
皆さんに親切にしていただきました。

だから「もう、桜がちったかな」と今でもたまに思い出しています。

そうなんですよ!

イモトさんが一生懸命隠れても、
貫田さんが目立ってしまってわかってしまうんです。

この写真は、もともと「休日の乗り場は混雑しているんですよ」
ということをお知らせするために撮ろうとしたんです。

でも、よーーくみたら、装備やウエアが素敵すぎて
「普通の人達じゃない」とわかってしまうんです。

八甲田山は、本当によいところですね。

子供が幼稚園の時には、夏に行ったので
「雪の八甲田山をみたい!」と思いました。

でも、春に出かけたら今度はまた
「夏の八甲田山をもう一度歩きたい!」と思いました。

4歳の息子さんは、かわいいでしょうね。
夫のように、背中に背負って歩くのでしょうか。

コメント、本当にありがとうございました!!
いつかまた行きたいです。