2015/07/21

医療ジャーナリスト 伊藤隼也さんについて その2 私もネットの書き込みを信じていた・・・

●伊藤隼也さんは『コマーシャリズム』(営利主義・商業主義)の象徴だった


伊藤さんにはじめてお目にかかったのは2009年11月。ある医療系のシンポジウムでご一緒させていただいた。正直にいえば、その頃私は伊藤さんがあまり好きではなかった。


「医療不信を煽る」「現場で奮闘する医療者の心を折るような報道ばかりしている」というネットに書き込まれた言葉を信じていたこともある。とりわけ強く反応したのが「エ○写真家」という言葉だった。


伊藤さんのお名前でGoogle検索すると写真家時代の写真集がたくさん出てくる・・・。


私も写真集を買うことがある。けれど私が好きなのは、ナショナルジオグラフィックに掲載されるような野生動物の写真。岩合光昭さんや星野道夫(故人)さんのような動物写真家が好きだった。


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動物写真家・岩合光昭氏 公認サイト




世界中で購読されている「ナショナルジオグラフィック」誌の表紙を飾った岩合さんの写真を紹介しています。



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私の親戚の叔父は芸能界で活躍しているが、「芸で勝負する」がモットーでNHK以外にはほとんど出演しない。それでも叔父の舞台はいつもお客様で一杯になる。叔父の姿をみて育ったせいか、その頃の私は伊藤さんのお名前をみただけで、素通りするようなところがあった。伊藤さんはこのブログがテーマにしているコマーシャリズムそのもののような感じがしてならなかったからだ。


本番前の打ち合わせの席だった。シンポジウムの主催者の方に、「まだ公開していません『極秘』」と書かれたプログラムをみせてもらった。なんと、シンポジストの中に伊藤さんのお名前がある・・・。口には出さなかったけれど心の中で思ってしまった。


「どうして私が伊藤さんと一緒なの!」。


今から思えば主催者の方は、そうやって反発するから私を選んだと思う。要するに私に白羽の矢が立ったのは、あの『伊藤隼也』を沈黙させるためだったのだろう。


●伊藤さんの味方はほとんどおらず発表もカットされる・・・


当日、会場につめかけた方々の中には伊藤さんの味方なんて、ほとんどおられなかったと思う。


なにしろ、シンポジウムのあった2009年11 月といえば、民主党政権が誕生した直後。前の年の8 月、現役の産科医が逮捕起訴され、現場の医師を震撼させた『福島県立大野病院事件』の無罪判決が確定したばかり。民主党政権が誕生したきっけの一つは「医療崩壊」といわれており、この『福島県立大野病院事件』は医療崩壊を象徴する出来事だった。


薬害肝炎訴訟で原告として闘っておられた福田衣里子氏が民主党から初出馬し、自民党の久間章生・元防衛大臣を破り見事初当選した。福田氏が当選したことと『福島県立大野病院事件』とは全くの無関係ではなかっただろう。





会場には、当選したばかりの福田氏や内閣府特命担当大臣(行政刷新担当)に就任したばかりの仙谷由人氏もおられたため、多くの人であふれかえっていた。


●被害者や被害報道が医療崩壊を加速させる?


今文春などで活躍されているジャーナリスト、鳥集徹氏がかいた「ネットで暴走する医師達」という本がある。アマゾンのレビューをみていただくと、あの頃の時代の空気が少しは伝わるだろうか。


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ネットで暴走する医師たち-鳥集徹  Amazon


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内容(「BOOK」データベースより)

ウィキペディア編集合戦、カルテ流出、2ちゃんねるで晒し者…相次ぐ病院事故!そのとき「医師専用サイト」で何が語られていたのか?『医療崩壊』著者・小松秀樹氏による取材回答文3000字掲載。医療を崩壊させたのは、医療事故被害者なのか?物言う患者は、「医療テロリスト」なのか?なぜ、医師と患者は対立してしまうのか?圧倒的な取材量で医療界の闇にせまる。


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国立国会図書館サーチで伊藤さんがかいた雑誌のタイトルが検索できる。みればわかるように伊藤さんもその頃、週刊文春で、東京都の周産期医療システムが機能不全に陥っているとし、一刻も早く改善するようキャンペーンをしておられた。


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国立国会図書館サーチ検索の結果


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その医療系シンポジウムは大野病院事件で逮捕起訴された産科医の支援をしてきた。だから、あの日会場につめかけていたのはきっと、伊藤さんのようなマスコミが医療を崩壊させている、と信じて疑わない方々ばかりだっただろう。


そんな場所へ伊藤さんはたった一人でやってきたのだ。


私達が登壇したセッション『救急医療』は、シンポジウムの最後だった。仙石氏のような著名な政治家が参加しておられたせいか時間が押していた。主催者の方はなんと、「一人一人発表する時間がない」と私だけに発表をさせ、他のシンポジストの発表をカットしてしまった。


今から思えばそれも作戦だったのかもしれないーーーー


(次回に続く)

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