2015/09/08

厚労省の『拠点病院事業』の問題点 その4 「『がん治療』日本はここまで遅れていた」 「緩和ケア」都道府県でこんなに違う!②

厚労省の『拠点病院事業』の問題点 その4 「『がん治療』日本はここまで遅れていた」 「緩和ケア」都道府県でこんなに違う!① の続き


(※ これは週刊文春、2010年12月2日号に掲載された特集記事です。著者の伊藤隼也さんに許可をいただいて引用させていただきました)


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以下の表は都道府県がん拠点病院(全国51)における緩和ケアのデータをランキングしたものである。(※ 文春の記事では「以下の表」ではなく「前項の表」ですが、変えさせていただきました)他科から院内の緩和ケアチームへの依頼が多いほど、緩和ケアに関する意識が高いと考え、その症例数が多い順に並べた(各病院の相談支援センターへの相談件数は、患者や家族の悩みにどれだけ対応しているかを見る指標として入れた)。


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まず驚くのは、上位の病院でさえ、緩和ケア病棟が存在しない施設が大多数だという現実だ。全国のがん拠点病院(都道府県と地域)をあわせても、緩和ケア病床数は1563。日本で毎年60万人が、がんいなることを考えれば、その貧しさは明らかだ。


また、緩和ケアを専門とする医師や看護師、薬剤師の常勤人数を示す欄にもゼロの数字が並ぶ。


首都圏のがん拠点病院で緩和ケア病棟に勤務する看護師が、その看板倒れの現状を明かす。「理解が広まっていなかった以前と比べると、院内から緩和ケアチームへの依頼が増えたとは思います。ただ、一部の外科の先生たちは、まだ緩和イコール『もう何もしないところ』という認識しかなく、依頼して来ないのが現状です」


そのためから、緩和ケア病棟に移るタイミングも、遅いと感じることが多いという。「移ってきた時点で、予後(亡くなるまで)が平均2週間くらいです。ですから、意識レベルがクリアではない患者さんもいます。もう少し、早い段階で移ってきていえば、まだ出来ることはあったのにと思うことは多いですね。在宅での療養に移る前のクッションの役割でもいいと思うのですが」


現在の緩和ケアチームも、医師、臨床心理士、薬剤師が連携してチーム医療を実践しているとは言い難いのが現状だ。


「先生(医師)はチーム医療をやっていると言っていますが、現状は明らかに医師が上です。患者さんが発狂するように苦しんでいて、もう少し緩和のための薬剤を使ってあげてもいいのではと言っても『その必要はない』とストンと切られてします。眠らせる薬を使うと、もしかしたら息が止まってしまうかもしれないと怖がっているんですね。その加減がわからなあいので躊躇してしまう」



続く

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