2015/09/16

フジテレビみんなのニュース 『新型出生前診断 わが子の障害・・・母の選択』をみて

昨日、夕方のみんなのニュースの特集をみてショックを受けた。内容もさることながら、ある重大なことに気づいたからだ。私は息子がうまれた医療機関にこれまで手紙を送ったり要望書をかいたり手記を実名で発表したり、できることをしてきた。


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しかし一度たりともまともなフィードバックはなかった。だから最期に送った手紙の内容はこんな感じにした。


未熟児は、ゆっくり育つ。
障害があるなしに関わらず、
待つ時間が欲しい。
しかし、社会が理解してくれないから困っている。
せめて啓発や啓蒙をしていただけませんか?



私の息子のような未熟児にまで予算をつけたら国も大変だから、これだけもいいと思ったのだ。


しかしやっぱり返事はなかった。


でもそれは仕方がないことだと思っていた。次から次へと搬送されてくる妊婦さんがいるだろうから、先生方も忙しいだろうなと思っていた。昨日フジテレビの特集をみるまではーーーーー


私が「みんなのニュース」をみてショックを受けたのは、同じ周産期医療に関わる著名な医師である東京女子医大の仁志田博司名誉教授のこうおっしゃっておられたからだ。


「この技術の導入のために、本当だったら恵まれて生まれるはずの命が消えちゃう可能性がある。そのことは倫理的に非常に重要な問題なんです」



息子が産まれたのは、この国の小児医療を牽引する役割を担っている医療機関だ。ダウン症の子どもが大学まで出ていることなどを、社会に知らせるのは、本来ならばこの医療機関の重要な役割のはず。しかしそれをおざなりにして、すすめていたのはーーーー


私はジャンプする男の子をみて頭の中が真っ白になってしまった。NHKで放送された『新型出生前診断』の特集の内容を思い出したからだ。わが子が産まれた医療機関は、この検査が導入される前に、そして後に、一体どんな情報公開をしてきたのだろう?


こちらが、ドイツの医療現場を取材したNHKクローズアップ現代の特集。印をつけてあるように、こういった高度な検査は積極的な情報開示と、そして受け入れる社会の温かさがあってはじめて成りたつものだ。検査だけに焦点をあて、フォローをしなければ何が起こるかは、はじめからわかっていたんじゃないだろうか。本当に日本で行われている今の検査を「臨床研究」とよんでいいのだろうか?





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ドイツでは胎児の命を巡る選択をどう考えるのか、20年以上にわたり国を挙げた議論を続けてきました。


女性
「胎児の命を守るべきです。」


女性
「(子どもの世話を)最後までするのは母親なのです。」


その中で作られたのが妊娠葛藤法。
妊娠や中絶の悩みに応じる専門の相談所を、全国に設置すると定めました。


さらに4年前には、出生前検査の急速な広がりに対応するため法律を改正。
胎児に障害があると分かった場合、検査を行った医師は妊婦に相談所を紹介しなければならないと義務づけたのです。


ドイツ倫理審議会 タウピッツ副議長
「産むのか産まないのかを決める女性の権利、おなかに宿った子どもの命、そのどちらも同じように大切なのです。
妊婦とその家族が十分に考えた上で決断ができるように、情報の提供やきめ細かな支援を、国は行うべきなのです。」


法律の改正を受け、医師と相談員の連携も進められています。
出生前検査の専門クリニックです。
ここでは、同じフロアに妊娠葛藤相談所が設置されています。
多くの妊婦は胎児に障害があると分かった直後は混乱し、相談所に足を運ぶことさえ難しくなるからです。

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