2015/10/05

『新型出生前診断』の問題点について その6 希望を見つけ出すのが医療である 後編

『新型出生前診断』の問題点について その6 希望を見つけ出すのが医療である 前編 の続き 


●周産期医療は医療機器の発達とともに発展した


私は超低出生体重児の母親になってはじめて新生児集中治療室に足を踏み入れた。第一印象は決して良いものではなかった。とにかく医療機器だらけで、びっくりしたことを思い出す。


加えて、私は超低出生体重児がどのように成長するかを全く知らなかった。


テレビの特集で600gで産まれた超低出生体重児を一度だけみたことがあった。しかし手のひらに乗るほど小さな子どもが、保育器から出て生きていけるはずがないと思ってしまった。


川鰭市郎医師のインタビューにあるように「周産期医療は医療機器の発達とともに発展した」といっても過言ではない。


●日本発の技術が世界の命を救っている『パルスオキシメーター』『人工サーファクタント』 


はじめは沢山の医療機器に驚いて「機械がないと生きていけない子どもなのか」と悲観した私だったが、退院する頃には全く違っていた。パルスオキシメーターの技術に感激し、夫を説得して購入してもらったほどだ。


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パルスオキシメーター - Wikipedia

パルスオキシメーター(pulse oximeter)とは、プローブを指先や耳などに付けて、侵襲せずに脈拍数と経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)をモニターする医療機器である。

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あまり知られていないが、パルスオキシメーターは日本が世界に誇る日本発の医療機器の一つなのだ。その他にも未熟児の肺にはなくてはならない、人工サーファクタントという薬剤も日本人医師、藤原哲郎氏が開発・実用化させ世界中の未熟児の命を救っている。


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私が買ったパルスオキシメーター

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購入当時20万弱だったが、現在様々なメーカーの努力で安価になり、病気を抱えた方だけなく、スポーツをする人が気軽に購入できるようになった。


こちらは息子の未熟児網膜症の手術をしていただいた東範行先生が、手術の同意を得るために私に書いて下さったイラスト。東先生が世界的な未熟児網膜症治療の権威だと知っていたから、ずっと大切に保管していた。手術前で動揺する親御さんが多いので、あまり残っていないんじゃないかと思う。未来の国立公文書館で、『病と医療』展があったら、展示して欲しい!。


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自己紹介にあるように、父の会社は総合エンジニアリングとよばれる業種で、いつも技術者と一緒に仕事をしていた。幼い頃、父に連れられ晴海の展示会場でワクワクしたことを思いだす。先端の科学技術を応用した日本製の商品がズラッと並んでいたからだ。


NICU(新生児集中治療室)という場所は、私にとったら晴海の展示会場のような場所だった。川鰭医師の経歴を拝見し、子どもの頃に見た、晴海の展示会の記憶が蘇ってきた。


今はまだ発展途上で混乱しているけれど、この新型出生前診断にも、使い方次第ではプラスの可能性が広がるのにーーーーー川鰭医師の「魔法の検査ではない」という言葉には、きっと、このような意味が込められているのだろう。


続く

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