2015/12/06

がんの啓発活動と『女女格差』 どうしていつも彼女だけ? その1

私は以前、医療者と「がんの啓発」を、めぐって衝突したことがある。きっと私みたいにストレートに疑問を投げかける人なんていないんだろうなぁ。そろそろ思い切ってブログに書いてみようか?


ある有名ながん患者さんに関することだ。


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『美貌格差: 生まれつき不平等の経済学』 amazon


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内容(「BOOK」データベースより)
見た目で生涯年収の差は2700万円?!ブサイクな人は保護されるべき?着るものや化粧、整形手術に効果はない。企業業績、選挙の結果、融資の条件、寄付金集めにも影響。労働経済学の権威が20年かけて解明した「衝撃の真実」。



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新聞、雑誌、テレビ、ラジオ、専門医が読む専門誌など、彼女はあらゆるメディアに取り上げられている。彼女には特殊な経歴がある。女性の美しさや知性などを競うコンテストで優勝経験があるのだ。そのため、メディアに登場する時には、必ずその経験が紹介される。


●メディアには、できるだけ多くの患者さんの声を届けて欲しい


でも、私は何か腑に落ちない違和感があった。


がんという病は患者さんの数だけ違う。


例えば、最近有名人の女性が、がんの経験をブログにつづったら、患者さんから猛反発された。あたり前だと思う。患者さんは、皆、それぞれ、毎日必死に生きているからだ。


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乳がん患者からブーイング!北斗晶の闘病ブログに批判殺到  2015年10月8日 9:58 AM アサ芸プラス


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乳がん患者の交流会にも参加するなど、現場の事情に詳しい医療系ライターが、患者たちの声を代弁する。


「乳がん患者の間では、北斗さんの発言に反感を持つ人が多いんです。なかでも傷痕の公開を決意したことについては、『そんなことをして喜ぶ患者なんて一人もいない!』と非難ごうごうですね。5年生存率に関しても『残れる半分に入るためにこれから頑張る』と発言されていますが、これでは“半分は死ぬ”と言っているのと同じ。他の患者さんに対してあまりにも失礼だと総スカン状態です」


 北斗のブログによると、傷痕の公開を決意した理由は乳がん撲滅が目的だとしている。これに対しては「多くの女性が勇気をもらえる決断」と評価する声もあるが、前出のライターは北斗の考え方が一方的だと顔をしかめる。


「乳がんでは乳房を失うという、女性としては受け入れがたい治療を受けなければなりません。そのため現在では心理面のケアが重要視されており、乳房再建術を含めていかに傷痕を隠すか、目立たないようにするかを患者さんたちが必死に考えているんです。ここで北斗さんが傷痕を公開したら、乳がんではあんな傷痕が残るのかという誤解を世間の人に与えかねません」



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「がんの『啓発』ならば、一人だけに焦点を当てるのっておかしくないですか?特殊な経歴がある人や、著名人の経験だと、若い学生達に、がんを身近に感じてもらえないかもしれません」


その時、そんなことを口にしたと思う。


私と息子は高度医療で救命された。がんばっているのは一人じゃない。皆同じはずなのに・・・そんな気持ちがあったからだ。がん医療が前進するのは、多くの人達の努力や涙がある。縁の下の力持ちや応援する方々の協力だって欠かせない。


一番気になったのは、同じ女性として、病気になってまで女性に格差があるような違和感・・・


この気持ちを、啓発活動をしていた医療者にストレートにぶつけたら、バトルになってしまった。


私は彼らにいわせると、がんの患者さんの気持ちがわからない、最悪な人格な持ち主のようだ。まあ、その通りかもしれないな。


でも、最近、彼女と同じ病を抱える患者さんのブログを読んでハッとした。何かがおかしいと感じたのは、私だけじゃないかもしれない、と思ったのだ。


その2へ続く


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