2016/01/07

超低出生体重児 (早産児・未熟児)の育児 思春期の教育問題 その2 『東京都教育庁都立学校教育部特別支援教育課』に意見をかいて送る


超低出生体重児 (早産児・未熟児の育児 思春期の教育問題 その1 『東京都教育庁都立学校教育部特別支援教育課』に意見をかいて送る の続き


東京都教育委員会に送ったのは以下のような意見。実際に送ったものに少し付け足してみた。


●「障害名」をつけないと、教育的支援が受けられないのか?


私の息子は超低出生体重児とよばれる未熟児です。超低出生体重児が救命されるようになってから歴史が浅いため、長期的予後に関するデータはまだ少なく、専門家もこの先どのように成長するか見通しを示すことができていません。ただ一般的に発達が遅く、通常出産で産まれたお子さんの成長に追いつくには10年はかかるといわれているそうです。


わが子の場合、発達の遅れがわずかなため、行政から特別な支援を受けることはないまま今日に至っております。私がこの骨子を読んで不安に思ったのは「発達障害」というカテゴリーに入らないと、教育的支援が受けられないのかということでした。 


●一番必要なのは待つ『時間』


私は我が子のような未熟児に一番必要なのは待つ時間だと思っております。しかし今の教育現場にはその余裕があるのでしょうか。「一人一人の個性を尊重しよう」といいつつも、あらゆる意味で、現場の教員に余裕がないことのほうが余程問題ではないでしょうか。


●療育先がないのに、不安にさせるばかりの発達検診


また、私は私自身の経験から、早期介入が良いことのように捉えられていることも問題だと思います。なぜなら私達家族は、発達検診や保健師の訪問で逆に辛い思いをしてきたからです。特に発達検診医には「あれができない」「これができない」と指摘され、私が精神的に追い詰められたという経験をしました。振り返った時に、未来が明るくなるような建設的なアドバイスが1つもありませんでした。むしろ「ピアノを習わせたら絶対音感がつく」などという首をかしげるようなアドバイスばかりで困惑いたしました。


すべての超低出生体重児に当てはまるとは思いませんが、超低出生体重児の発達は独特なために発達障害と混同されやすい傾向があると思います。実際に医療現場では、超低出生体重児への支援がないために取りあえず「障害名」がつく場合があるということも伺っております。


●超低出生体重児の教育問題 それぞれの家庭が個別に働きかけることなのか


集団生活になじめなかったり、学校で居場所を見つけられず不登校になったり、あるいはいじめを受ける超低出生体重児が多いという報告書は、これまでにたくさん出されています。しかし報告書を読む限り、私にはいじめや不登校の原因のすべてが発達の遅れをはじめとする、子どもの側にあるとは思えないのです。現状では教員の指導力不足や理解不足、いじめや家庭の問題までもが子どもの「発達障害」にすり替えられる可能性も否定できないのではないでしょうか。

 
女性のライフスタイルの変化などにより、超低出生体重児は年々増えているといいますが、その一方で教育現場での理解は思うようにすすまず、個人での働きかけに限界も感じております。学校からは「いじめ相談窓口」「人権相談」などのパンフレットが何度も配られます。このような用紙を配布する一方で、行政の対応はどこか矛盾しているのではないでしょうか。


この取り組みがはじまって、危惧するのは「情緒学級ができたからそこに行けばいいじゃないですか」とされてしまうことです。しかし、その枠組みには、入らない(あるいは入れない)けれど、支援や教育現場の理解が必要な子ども達もいるはずだと思います。


子どもの人権を守るためにも早期介入・早期支援による弊害にも目を向けていただけたら幸いです。


続く

コメント

非公開コメント