2016/01/15

超低出生体重児(早産児・未熟児)の育児 思春期の教育問題 その4 日本と海外の違い


●私の背中を押した太田徳夫先生の表彰


昨年の夏の終わりに嬉しいことがあった。カナダのトロントにある日本国総領事館のサイトに、お祝いの写真が掲載されている。


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Consulate-General of Japan in Toronto  在トロント日本国総領事館 太田徳夫氏への平成27年度外務大臣表彰伝達式

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18日、ヨーク大学言語・文学・言語学学部専任講師の太田徳夫氏への平成27年度外務大臣表彰伝達式を、総領事公邸にて行いました。外務大臣表彰は、多くの方々が国際関係の様々な分野で活躍し、我が国と諸外国との友好親善関係の増進に多大な貢献をされている中で、特に顕著な功績のあった個人および団体について、その功績を称えるとともに、その活動に対する一層の理解と支持を国民に求めることを目的とするものです。伝達式には、太田氏のご家族、トロントの教育関係者、オンタリオ州日本語スピーチ・コンテスト関係者等が出席し、太田氏のヨーク大学及びオンタリオ州においての日本語教育促進への貢献を称えました。


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●日本で行動できなければ、海外でも活躍できない


手のひらにのるほど小さな息子が産まれて退院した後、私は途方にくれた。「日本の支援は不足しているから、カナダに行きたいです!」といった私に、「それじゃダメだ」と、こう言って背中を押したのが太田先生だった。太田先生ご夫妻は私達夫婦の仲人だ。


「日本人は国際化というと、単に英語をしゃべれればいいと勘違いしているんじゃないの?行動力がない人は、海外では通用しないよ。日本で足りないことがあるなら、あなたがまず先頭にたってやりない。日本で行動できない人が、海外に出てきてもダメなんだよ」


その太田先生が、永年、カナダとの友好親善関係の増進に多大な貢献をされたということで、表彰された。写真を拝見すると、太田先生と奥様のフラウさんは、まさに日本国の宝のようだと思う。


一方私は・・・先生のいうことを守り、行動したもののさんざんな目にあったなぁ。先生に「本当に酷い目にあいました」と愚痴をこぼしたこともあったけれど、日本のナショナルセンターの専門家は、「私達がやるから出ていって。あなたなんかに何ができるのか」なんて言う。


私が不満を感じてきたのは、求めているのが教育支援なのに、教育の専門家ではない医師に相談しなければいけないことだった。日本のナショナルセンターの専門家といっても教育の専門家ではない。だから、国際社会で実際に活躍している言語学の専門家が「違う」ということを、「良い」ことだと私にアドバイスするのだ。


●一度もあったことがない医師に「あなたのお子さんには障害があるのでは」といわれ、喜ぶ母親がいるのだろうか?


検診に行くのをやめた後、何かが変わるきっかけになればと医療系のメールマガジンに投書した。けれどそのことがきっかけで、さらにがっかりする出来事が続くことになる。


翌日、私が書いた手記を読んだというある新生児科医が私にメールを送ってきた。びっくりしたのは、「サクラさんが喜ぶと思って」と、小児科医をはじめとする医師の感想や意見がいくつも転送されてきたからだ。


なぜなら・・・


中には「命が助かって私も嬉しい」というものがあったけれど、「あなたのお子さんは、軽度の障害があるんじゃないですか?」などの意見が書かれたものもあったからだ。


あまりのことに、ショックで呆然とパソコンの前で動けなくなった。


一度もあったことがない子どもを「障害」だと決めつけることもさることながら、「障害」だといえば私が喜ぶという、その感覚が理解できなかった。


それだけではなかった。


●一番訴えたいことを、勝手にカットしてしまう大手調剤薬局Aの子会社


そのメルマガは、ある大手調剤薬局グループA(頭文字がA)の子会社のサイトに転載されていた。しかしある時気づいた。私のメルマガのタイトル「私が必要なのは心の専門家ではありません」が、勝手にカットされている!一番言いたいことを、カットしたら伝わらない。勇気を出して、やっとの思いで書いて投稿したというのに・・・


●私が一番ガッカリしたこと


いろいろな出来事が続く中で、私が一番ガッカリしたのはーーーーある政治家だった。


実は「小さく生まれた子ども達の支援に、予算がつくかもしれないから訴えてみたら」と言ってメルマガを書くようにすすめた一人は著名な政治家だった。その方が文部科学省とつながりの深い方だったから私は信じたのに。


ところがある時、その政治家の真実を知ってがっかりした。教育現場はどこも予算が足りないというのに、ちょうどその頃、HPVワクチンの公費接種化に熱心に取り組んでいたそうだ。


その政治家も同じなのだろう。「情緒学級ができればいいじゃないか」と思っておられるんだろう。


最近、私が息子に英語を熱心に教えているのは、あきらめはじめているから。息子一人を無事に成長させ、海外に出ていくよう、背中を押すほうがいいんじゃないかと真剣に考えるようになった。日本という国には、いくら訴えたところで、カナダのように行政や医療そして教育が「共に手を結びましょう」などという発想がないみたい。


でも太田先生がせっかく表彰されたのだ。お祝いのために、もう1度あの時書いた手記を掲載してみよう。


私があの時伝えたかったのは、発達の遅い子ども達こそ、時間と手間をかけないといけない。太田先生のような一流の教育者の力が必要ということだ。


続く



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