2016/02/10

NHKクローズアップ現代 『“副作用”がわからない? ~信頼できるワクチン行政とは~』その11


NHKクローズアップ現代 『“副作用”がわからない? ~信頼できるワクチン行政とは~』その10


●予想できないような健康事象があった際に、それを事象としてきちんと報告できるシステムが必要


国谷キャスター

今のアメリカのロタシールドの中止までの経緯は非常に説得力があったんですけれども、日本では子宮頸がんワクチンのような混乱を繰り返さないために、今、必要な制度は何ですか?


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谷口医師

やはり、最初の探知の部分で予想できないような健康事象があった際に、それを事象としてきちんと報告できるシステム。その後、それが本当にリスクが高いのかどうか。アメリカのようなシステムができると思うんですけれども、アメリカがあのようなことができるのは、国家的なワクチンのデータベースがあって、誰がいつ何を打ったか、すべて(の情報が)あるわけです。


また実際に電子カルテと、このワクチンのデータベースが標準化されているのですぐにリンクができるわけです。ゆえに、そのデータベースを使って打った人と打たなかった人の率を比較できる。非常に早い評価ができる。


それだけではなくて、それらをきちっとまとめた上で専門家委員会で幅広く議論をする。そういったことによって、最終的に国民皆様の理解を得ることができる。こういった新しいワクチンをどんどん入れるだけでなくて、包括的な、その周りを固めていくようなことが大事だと思いますね。


国谷キャスター

健康に関わる個人情報を国家にそこまで把握されたくない、という議論も出てきそうですけれども、そういった議論を助ける上でのメリット、デメリットの情報が出てくるということですね。


谷口医師

はい。はじめはアメリカでもプラーバシー保護の部分でそういった個人のワクチンの履歴とか、個人の健康情報を国でリンクして良いのか、と言う議論があったということですけれども、ただ、最終的にはそれが個人の利益にもなる。国民全体の公衆衛生の利益にもなる。そういったことで納得されたというふうに伺っています。


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国谷キャスター

最初に伺った事象ベースで報告をする。なぜそれが大事なんですか?少し繰り返しになりますけれど。


谷口医師

はい。あらかじめ既定されたものだけを報告するのであれば、それ以外の新たなものが絶対に報告されないわけです。どんなことであっても、まずは皆で共有しないと解決にはつながらないわけです。これまでわからないことであっても、少しでも関連があると考えられれば、それをきちんと記述して事象として報告しないと解決にはつながらないわけですね。というのも今、世界的にもこういった方向になっています。


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国谷キャスター

アメリカの場合は医師だけでなく患者本人も報告できるシステムでしたね。


谷口医師

はい。本当にいろいろな症状が出れば医師がそこですべて判断するということが難しい場合もあります。ただ、そういう時に、いろいろな方が報告することによって、間口を広く取ることによって、感度が上がってきますので、それによって見逃しも落ちてくると思いますから、そういったことも必要だと思います。


国谷キャスター

最初にワクチンを接種する時に、得られる情報を、なるべく包括的に吸い上げて、判断材料を集める、そして分析をする。そこからスタートしていかないといけない。


谷口医師

はい。それをすべて見据えたシステムをつくっていくと。ということだろうと思います。



=終わり=


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