2016/02/24

医療情報誌『集中』出版の不思議 その1 情報提供しているのは誰なのか・・・


●医療情報誌『集中』のWebサイトでみかける不思議な記事


会員制の医療情報誌『集中』という雑誌がある。一般には知名度がないけれど、医療問題を政治家やお役所に働きかけるようなことをしている方なら、ご存じだと思う。知る人ぞ知る雑誌だ。




病院経営者のための月刊医療情報誌『集中』&『MediCon』/集中出版社


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私が注目していたのは、雑誌ではなく『集中』のWebサイト。たぶん『あの人』が書いているか、情報提供しているんだろうな、と思う記事が頻繁に配信されていたから。いくつか紹介してみよう。


●『神奈川県予防接種研究会』は旧来の風土・文化と対峙し画期的なのか?


はじめにこちらの記事。被害者団体から黒岩祐治神奈川県知事へ公開質問書まで出ている『神奈川県予防接種研究会』をなぜか絶賛している。


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中長期型支援が促進するポスト3・11地域医療の変容 24 集中 2013年10月28日


一方、神奈川県の動きも急だ。同県関係者の解説。

「黒岩祐治・神奈川県知事は『先端医療開発特区の中の医学部』を打ち出した。この特区は本来、東京と大阪の出来レースと見られていた。黒岩氏はここに割って入ろうとしている。黒岩氏―菅義偉・内閣官房長官(神奈川2区選出)ラインは今、医療政策で最も手腕を示しています。『神奈川県予防接種研究会』の委員の顔ぶれは壮観です」

その顔ぶれを見ておこう。横田俊一郎(県小児科医会会長)▽片岡正(かたおか小児科クリニック院長)▽久住英二(ナビタスクリニック川崎内科医師)▽岩田眞美(横浜市健康福祉局健康安全部医務担当部長〔健康安全課長〕)▽小山万里子(ポリオの会代表)▽高畑紀一(+Actionfor Children代表)▽東恵子(特定非営利活動法人シャーロックホームズ理事長)▽川口恭(ロハス・メディカル発行人)【以上敬称略】
 
「これだけのメンバーをそろえて、旧来の風土・文化と全面的に対峙するのは画期的。脚本・演出=菅氏、主演=黒岩氏と役割分担も明確です。発信力の桁が違う」(同前)



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次はこちら。医療情報誌が、一民間クリニックである『ナビタスクリニック』をここまで持ち上げる必要があるのだろうか?上記の『神奈川県予防接種研究会』の委員に、ナビタスクリニックの久住英二医師が撰ばれていることと関係があるのだろう。かなり恣意的だと感じる。


東京都心で競う「民からの変革」の担い手たち 集中 2012年12月14日


こちらも2012年に配信された記事。黒岩祐治神奈川県知事をはじめ、バイオベンチャー、オンコセラピー・サイエンス、中村祐輔シカゴ大学教授、鈴木寛氏、灘校そしてナビタスクリニックの久住英二氏と、同じような方々が登場する。


医学部新設で注目集まる横浜・川崎特区の「地力」 集中 2012年5月16日


社会問題になっている子宮頸がんワクチンについては、こんな記述もある。おかしいなぁ。私は厚労省の方の話をきいたことがあるけれど、被害者団体を『反ワクチン』などとは言っていなかった。西岡久寿樹医師を、反ワクチン団体の〝ニューヒーロー〟とかくなんて・・・。西岡医師だけでなく被害者の方々にとっても、いくらなんでも失礼じゃないの?


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「子宮頸がんワクチン」の是非判断できない厚労省 2014年9月22日


軌道修正を余儀なくされた部会だが、ここへ来て新たな〝敵〟も現れた。線維筋痛症の専門家である東京医科大の西岡久寿樹医師だ。西岡氏は「HPVワクチン接種後の疼痛などの症状は未知の疾患である」と主張し、研究班を設置。反ワクチン団体の〝ニューヒーロー〟となり、薬害団体の集会で講演を行うなど活動を活発化させている。厚労省関係者は「因果関係がはっきりすれば厚労省にとっても望ましい」と表向きは大人の対応だが、「西岡先生は線維筋痛症の専門家で、今回の症例の専門ではない。現時点で〝西岡説〟は仮説でしかないのも事実」と微妙な距離を保っている。

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●国立がんセンターの研究費の不正問題の不思議 どうして発覚したのか? どうして一人だけ刑事告発したのか?


たくさんある不思議な記事の中でも、私が特に注目したのはこちら!「国立がん研究センター」に研究費についての記事だ。一人の医師をここまで執拗に追求する理由がよくわからない。(※「集中」から削除されたので「研究公正」というブログに転載された記事を引用させていただきました)



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「国立がん研究センター」研究費プール問題の深淵 集中 2013年7月28日 「研究公正」


「中央病院の牧本敦氏が国の研究費、約2570万円を不正にプールしていた。一部を家電製品の購入などに私的流用した。牧本氏を懲戒解雇とする」

報道によれば、牧本氏は2007年度から08年度にかけて、厚労省から合わせて約2億2000万円の研究費を受け取っている。物品納入業者に架空発注し、 代金を過大に払う→その分を不正にプールする手法で「裏金」を作ったといわれる。09年1月~11年5月の間、私物であるテレビやエアコンなど62品目の 代金に578万円を充てていた。

この会見に本誌は出席していない。堀田知光理事長への「政権交代」以降、国がんの情報公開への姿勢は一変。前任者である嘉山孝正前理事長時代であれば、普通に送られてきた会見開催のプレスリリースの送信がばったり途絶えた。特に厚労省や文部科学省が関与している会 見はその傾向が顕著。記者クラブ系メディアにのみ門戸を開いている。
 
牧本氏を引き上げたのは高上洋一氏(現聖路加国際病院教育・研究センター研究管理部部長)だといわれている。高上氏は徳島大学医学部の医局で牧本氏の先輩に当たる。この高上氏を抜擢したのが総長として国がんに君臨した垣添忠生氏だ。
「『倫理』以前の問題として、研究者は生き残りのために民間からのキャッシュフローに転換していかざるを得ない。

大学の寄付講座でも立ち上げ当初は科研費に頼ったとしても、いずれは減らしていく。パイ全体が急速に収縮している環境なら当然です。ところが、その点で科研費が恒常的につく国がんは異常。牧本氏の最大の特徴は業績がゼロに近いこと。10年間で一流誌への論文掲載は皆無。にもかかわらず、億単位の公的研究費を得ている。これは『大教授』級のランク です」(国がんで勤務経験のある医師)



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この事件についても私は話をきいたことがある。私だけが疑問に思っているわけじゃなく皆、同じことを思っていたようだ。YAHOO!知恵袋にもこの事件についての質問があるくらいだものね・・・。医療に興味のない人だって不思議に思うのだ。


なぜ研究費の不正がばれたんですか? 2013/2/26 YAHOO!知恵袋トップ


「(報道されていることが真実だとしても)悪いことをしている人はまだ他にもいる。どうして一人だけなんだ。一人だけ見せしめのように処罰して何が変わるんだ?」皆、そんなことを言っていたなぁ。


●Webサイトの記事が更新がされなくなった・・・


私でも誰が情報提供しているのかだいたいわかる。ある時、業界の方に疑問をぶつけたことがあった。その方は笑いながら、私の疑問に答えてくれたけれど・・・やっぱり納得できなかった。


そういった理由で『集中』のWebサイトの記事を、いつもこまめにチェックしていた。


するとあることに気づいた。昨年の終わり頃から更新される回数がじょじょに減ったのだ。今年に入ってからはほとんど更新されていない。どうしてだろう?


続く


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