2016/03/09

医療情報誌『集中』出版の不思議 その7 真実が知りたい ワクチンのプロモーションと『牧本事件』

●グラクソ・スミスクライン社と本当に関係がないのか・・・・


私は『友人』を、経産省のバイオ開発研究会に随行者として連れていった方が、斎藤貴男さんにおっしゃった「私はグラクソの仕事をやる気はない。だから手を引いた」という言葉を信じることができない。


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『子宮頸がんワクチン問題を追う』 圧倒的な物量作戦 2014年9月16日 ジャーナリスト斎藤貴男 

──土屋先生はその後、まだ副反応の問題が大きくなる以前に、公費助成の運動から手を引かれたと聞いています。何があったのですか。


「実行委員会を旗揚げして間もなく、ある人に頼んで、民主党政権の小沢一郎幹事長(現・生活の党党首)に面会を求めたんです。患者会とか婦人科学会とか、公費助成を願っている人たちをイーブンに、皆さんを引き連れていこうと考えました。幹事長代行が会ってくれることになったのですが、仁科さんはその前に小沢さんに会いに行ってるんだよ。新聞にも載りました。


事情を確かめたら、GSKの専務が仕掛けていた。それでもう、僕は辞めると。その幹事長代行に皆さんを引き合わせることはしましたが。だってね、GSKの仕事をやる気はないから。私は患者さんや、患者団体のために動いてあげようと思っただけなんだから」

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●ロハスメディア社の『救児の人々』とグラクソ・スミスクライン社の子宮頸がんの啓発広告


私のインタビューが掲載されたロハスメディア社『救児の人々』の広告の隣に、グラクソ・スミスクライン社の子宮頸がんの啓発広告が掲載されたこと、(※私のインタビュー部分は削除していただきました)


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●サルコーマの治療薬「ヴォトリエント」(一般名パゾパニブ)


さらに、サルコーマの治療に用いられる分子標的薬「ヴォトリエント」(一般名パゾパニブ)がグラクソ・スミスクラインから発売されたことが、単なる偶然だと思えないからだ。


臓器別の谷間に忘れられたがん サルコーマ 肉腫治療法確立へ第一歩 専門センター開/新薬も登場 2012(平成24)年11月16日  日経新聞夕刊

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●土屋了介氏はバイオ・医療関連政策分野のブレーンの一人・・・


探したら、日経バイオテクにONLINEにこんな記事が掲載されていた。なんだかサッとお辞めになったのも、別の理由があったのかもしれないと思ってしまう・・・。


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がんセンター中央病院の土屋院長、癌研究所顧問に就任へ 2010年3月25日 日経バイオテクにONLINE

辞任を表明していた国立がんセンター中央病院の土屋了介院長が、癌研究所の顧問に就任することが分かった。2010年3月24日にがんセンターで開催された講演会の席上、本人が明らかにした。土屋氏は、06年から院長を務めていた。


国立がんセンターなどの国立高度専門医療センター(ナショナルセンター)は、4月1日に独立行政法人に移管する(関連記事1)。新法人のトップである理事長には、山形大学医学部長の嘉山孝正氏が就任することが決まっている。土屋院長は「年上の私がいてはやりにくいはずだ」などとして、辞任を決めていた。がんセンターの辞任と癌研究所顧問への就任は、4月1日付。


土屋氏は経済産業省の次期バイオ政策を検討するバイオ・イノベーション研究会の座長を務めるなど、バイオ・医療関連政策では民主党政権のブレーンの1人(関連記事2)。顧問就任後も、「いろいろ提言していく」(土屋氏)としている。(河野修己)

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●ロビイストの狙いと酷似している論調


斎藤貴男さんの記事を読めば、『グラクソ・スミスクライン社』が担った役割がわかる。斎藤さんの記事にかかれているロビイストの狙いは、面白いことに『集中』に掲載された記事の論調ともよく似ている。なによりも『医療ガバナンス学会』から配信されるメルマガの論調にもそっくりだ。



子宮頸がんワクチン助成で政策立案の変化鮮明に 集中 2010年10月 1日

メガファーマ参入で急速進展へ

ひところさかんに厚労省周辺から流れていたリークに注目しておきたい。「松議員の夫がグラクソ・スミスクライン(GSK)の顧問弁護士をしている」というもの。もっとも松氏はこの事実を何ら隠してはいない。一部官僚の危機感は相当なもの。

とはいえ、HPVの公費助成がここまで急速に進展したのは、GSKの存在も大きい。これまで、日本のワクチン行政は極めて内向きの論理の中で推移してきた。例えば、国内メーカーの一つ、北里薬品産業の株式は60%を明治製菓、残りは学校法人北里研究所が持っている。

HPVの動きと前後して、第一三共による北里研究所の買収が浮上したのは興味深い。規模の小さい国内メーカーは本来自分ですべき社会的啓発活動を役所に丸投げしてきた。

ワクチン政策はドラッグラグとは異なり、無関心な国民にいかに届かせるかが重要。GSKにはそのためのノウハウがふんだんにあった。一例がインターネット上のハローキティを使ったウェブサイト。国際的競争を生き抜くメーカーらしい発想だ。こうした文化は護送船団方式の国内メーカーや厚労省には皆無である。

2価のワクチンを売るGSKには今後、4価を持つメルクとの戦いが待っている。GSKは患者向けの基金やブランド力で勝負しない限り、太刀打ちできない。果たして良い意味での患者サービスの向上につながるかどうか。予断は許さない。
 
 もう一つ、「ネイチャー・メディスン」「ニューイングランド・ジャーナル・メディスン」や「ランセット」といった学術ジャーナルと政策決定が連携しつつある。各誌とも世界中で百万単位の専門家が読むクオリティーマガジン。影響力は大きい。メガファーマの一角・GSKはここを主戦場として情報戦に参加している。

こうしたメディアに取り上げさせることが外圧として政策立案にも効く。そんな事例が増えてきている。陳情や学会の意見書とは異なるツールとして活用できるものになった。


とはいえ、各誌とも商業誌。販促も考えれば、編集にも意図は当然ある。注目すべきは学術論文より巻頭の編集ページだ。先進諸国では、政治家や官僚も目を通している。

今回の概算要求で民主党政権はがん治療ワクチンの開発推進に60億円を付けた。これも前記のメディアで取り上げられてきた問題。ワクチン行政の拡充の一環だ。旗振り役の仙谷由人官房長官と長妻厚労相の着眼点・政治力ともに評価できる。
(肩書きはいずれも当時)

◇ 

局地戦が全体像結び始めた「ワクチン」施策再構築 ㊤ 集中 2011年12月 1日

前日までの天気予報を大きく裏切った晴天だった。11月10日午後、東京・六本木から霞が関にかけての路上を約100人が練り歩いた。

「2011すべての希望するこどもたちにワクチンをデモ」。実行委員には▽細菌性髄膜炎から子どもたちを守る会▽ポリオの会▽千葉県保険医協会▽東京保険医協会▽東京保険医協会サルビア会・就労環境部▽京都府保険医協会▽青森県保険医協会▽「VPDを知って、子どもを守ろう。」の会▽卵巣がん体験者の会スマイリー▽肝ったママ’s

▽ムコネットTwinkle Days▽+Action for Childrenの12団体と4人の医師が名を連ねた。昨年に引き続き2度目の開催となる。メインスローガンとして次の二つを掲げた。

「世界標準のワクチンを希望するすべての子どもたちが無料で接種できるために」「細菌性髄膜炎を予防するワクチンの接種費用助成継続と定期接種化を」──当事者や家族、医療者が今なおこうした要請をしなければならない。残念だが、現実だ。



局地戦が全体像結び始めた「ワクチン」施策再構築 ㊥ 集中 2012年1月10日

局地戦が全体像結び始めた「ワクチン」施策再構築 ㊦ 集中 2012年2月13日

ワクチンギャップ解消の焦点は「地域格差」是正に 集中 2012年8月16日


●『新日本パブリックアフェアーズ』と『医療ガバナンス学会』


ところで、グラクソ・スミスクライン社とロビイングの委託契約を締結していた『新日本パブリックアフェアーズ』は子宮頸がんワクチンだけでなく、新型インフルエンザワクチンの輸入・普及に関するロビー活動を担当したことを明らかにしている。


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日本経済新聞「ロビー活動 信頼も作る」2014年2月3日(月) 新日本パブリックアフェアーズ
http://www.snpa.co.jp/file/140203nikkei.htm

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同社(新日本パブリックアフェアーズ)は子宮頸(けい)がんワクチンや、新型インフルエンザワクチンの輸入・普及に関するロビー活動も担当している。いずれも賛否が巻き起こった政策だが、ワクチン技術で遅れる日本は海外勢のノウハウ吸収が課題だ。小原氏は「一般に括動を引き受ける判断基準は公益性だ」と明かす。
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●『救児の人々』から削除した理由 『牧本事件』の真相も別にある?


そういえば新型インフルエンザが流行した頃から、『医療ガバナンス学会』はメルマガで外資系ワクチンの必要性を、盛んに提言するようになった。単なる偶然なのだろうか?


こうした数々の違和感から、『救児の人々』から、私のインタビュー部分を削除していただくことにした。そもそも、「超低出生体重児の退院後の教育問題に、予算をつけてあげられるかもしれないから訴えてみて」ということで、実名で応じたはずだ。それなのに、本が完成してみればまたしてもグラクソ・スミスクライン社のプロモーション・・・。育児支援や教育問題が、精神医療に丸投げされてきたから、苦労してきたというのに!私は絶望して泣いた。


しかし今になって振り替えると、どうやら、あの時私が感じた違和感は正しかったようだ。


子宮頸がんワクチンのロビー活動が、がん研究センターの権力闘争と密接にあるなら、『牧本事件』の真相も別にあるだろう・・・。


私はこれからも真実を追い求めていくつもりだ。


続く

コメント

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牧本事件・・・

牧本事件?
なんで?
という思いから検索してすぐこちらのブログにたどり着きました。
多分同じことはまかり通ってるのに狙われたとしか思えないです。
まだ知らない事が多すぎますが、私も知りたい。
これからも応援しています。

Re: 牧本事件・・・

FLORA様

コメントをどうもありがとうございます!

悪いことをしたのかもしれないけれど、私にはどうしても「事件」とは思えませんでした。どうして一人だけなのでしょう。

牧本医師は、調べてみるとむしろ誠実な医師にみえるんです。もし、私の予想が事実だとしたら、ご本人はさぞかし無念で悔しい思いで一杯のことでしょう。

ブログに一生懸命書いていくと、読んでくださる方がいらっしゃるんですね。

FLORAさんのように、コメントを書いて下さる方がいらっしゃるということは、何かがおかしいと思っている方は、おおぜいいらっしゃる、ということじゃないかと思います。

続報を必ず書いていきます。これからもどうぞよろしくお願いいたします。