2016/03/11

国立がん研究センター『牧本事件』 報道が伝えたのは真実なのか その2  


一通り目を通してみて、私の疑問はさらに深まっていった。牧本医師が報道されているような悪い人だと思えないからだ。


●超低出生体重児の母として思う 「羨ましい」


私は超低出生体重児の親だ。友人は小児科医で薬の専門家だ。彼の講演会の記録なども読んだこともあるから、牧本医師の活動は、闘病中の患者さんだけでなく、克服した患者さんと家族にも必要じゃないかと思う。最近、小児がんには晩期合併症があることもわかってきたからだ。


私は牧本医師の講演をきいて、国立がん研究センターが羨ましくなった。退院後の子ども達のことを思い、活動をしてくれる小児科医がいることを知ったからだ。


私のお世話になったナショナルセンターは・・・。退院後の支援の不足がなぜか親の「こころの問題」とされ、精神医療に丸投げされていた。PTSD患者を殴るのは治療の一環とか、ジェンダー思想を育児支援対策に持ち込んで家族解体とか、なんかもうレベルが全く違うから悲しくなる。


改善するために厚労省に要望したり、メディアにお願いしたりと、大変だったなぁ。


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●医師には医師免許があるからいい 恵まれていると思っていた・・・


その一環で、私は大野病院事件の時に福島地裁に手紙を書いて直談判したこともある。


裁判長に直談判した私でも、正直なことをいえば、医師はまだ恵まれていると考えていた。たとえ不正で告発されても、医師免許までは剥奪されるようなことはほとんどないからだ。


父の働いていた業界も談合や収賄がつきもので、不正が発覚した時に大きく報道されバッシングを受けたこともある。逮捕された社員の男性には、まだ幼いお子さんがいたそうだ。


今頃、どこでどうやって暮らしているんだろう?幸せなんだろうかーーーーーーーーーーー


今でもたまに思い出してしまう。


●牧本敦という小児科医は、小児がんの治療の現場に2度と戻れないような悪人なのか


でも牧本事件を知って医療界の厳しいルールを知った。


牧本医師のように、研究費に絡む不正で告発されると、国公立病院では雇用できないそうだ。だから今までの専門性がいかせるような仕事は事実上できなくなるという。


私も『子どもの心の診療拠点病院』のような、厚労省の研究予算の使い方には問題があると思っている。


しかし、牧本医師は『牧本事件』と名指しでバッシングされるほど酷いことをしてきたのだろうか?


経歴を拝見すると、小児がんの治療一筋でアメリカの『MDアンダーソンがんセンター』にも留学している。友人達もナショナルセンターをはじめ、国公立病院に勤務しているからよく知っている。もしもお金が欲しいのなら、がん研究センターをとっくの昔にやめていただろう。


ブログや講演内容からわかるのは、本当に小児がんの子ども達のことを思ってきたし、仕事をしてきたんだろうな、ということだった。


もしも牧本事件の真相が別にあり、積み重ねてきた経験や高い専門性がいかせないとしたらーーーそんな残酷なことはないと思った。


最近は事件があると、「犯人はツイッターでこんな発言をしていました」などと、ニュースになったりするから、ブログやツイッターでうっかりしたことも書けない。でも、牧本医師の場合、ブログを書いていてよかったんじゃないのかと思う。少なくともここに一人、読んで考える私がいる。


牧本医師が不正に関わることになった原因には、小児医療に予算がつかず置き去りにされてきた、ということもあるだろう。


私はむしろ牧本事件を通して、一人でも多くの方に、小児医療が現在直面している厳しい現実を知って欲しいと思った。


次回から牧本医師がどんな活動をしてきたのか紹介していこう。


続く



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