2016/04/07

週刊文春 カリスマ女医宋美玄にも「有名病院留学」詐称疑惑を読んで その4


●胎児治療のスペシャリスト 産科医川鰭市郎医師の言葉


川鰭市郎(かわばた いちろう)(2014年6月23日放送)これまでの放送  NHKプロフェッショナル仕事の流儀

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昨年フジテレビ、みんなのニュースで放送された『新型出生前診断』の特集を、ブログに文字におこした。その時に川鰭市郎医師のブログ、「かわばたレター」を引用させていただいた。川鰭医師の言葉が、なぜ私の心に響いたかというと、私にこうした辛い経験があるからだ。川鰭医師は、宋医師と同じように大野病院事件や新型出生前診断の問題をご自身のブログで取り上げている。けれど、向いている方向が違うと感じる。もう一度引用させていただく。


私は『カリスマ』という言葉は、川鰭市郎医師のような医師のためにあると思っている。


フジテレビみんなのニュース 「『新型出生前診断』わが子の障害・・・母の選択 」 その1

『新型出生前診断』の問題点について その6 希望を見つけ出すのが医療である 前編


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●2007年07月のレター
https://www.hosp.go.jp/~ngr/cnt0_000173.html


去年の「最強ドクター」シリーズの放送の後、多くの方からお手紙をいただきました。ほとんどが赤ちゃんを亡くされたお母さんや、大変なお産を経験した方からでしたが、その中に高校生の息子さんがいる方からのお手紙がありました。


息子さんは血管の病気から脳に出血をおこしてしまい、リハビリ中と書いてありました。お返事をお送りしたのですが、とても気になっていました。6月の終わりにたまたまその方の住んでいらっしゃるところで学会があったので、思い切ってお電話をかけてお目にかかってきました。


息子さんは私よりも背の高い笑顔がすてきな高校生でした。まだ左手に麻痺があるということでしたが、驚異的な回復力です。若さでしょうね。思い切り遊びたい盛りに突然の病気、自暴自棄になってもおかしくないのに「あんまり大変だと思ってないんですよね」と笑顔。私も負けてはいられませんね。彼の心の強さに脱帽です。そんな息子さんを育てたお母さんの大きさにも圧倒されました。励ますつもりだったのですが、反対に力をもらった気分です。


長良医療センターは困った妊婦さんのための病院です。悲しみと喜びの涙が錯綜しています。嬉しい涙はいいのですが、悲しい涙には心が痛みます。赤ちゃんの異常、受け入れることは難しいことでしょう。でも残念ながら人が人を産み出すときには、一定の確率で生存できない赤ちゃんが産まれてしまうのです。胎児は常に守られているというのは幻想に過ぎません。


私達はそんな胎児が少しでも多く助かることを願って、毎日の診療にあたっています。限られた力です。でもこんなことくらいならば、神様も許してくれるんじゃないかな、そう思って胎児の治療を続けています。産科医師不足が毎日のように活字になっていますが、私達の仲間が増えることを祈っています。



●2008年09月のレター
https://www.hosp.go.jp/~ngr/cnt0_000163.html


8月20日、福島県立大野町病院で産婦人科医が逮捕された事件の判決が下されました。無罪」、仲間が有罪にならなかったことにほっとしましたが、正直すっきりしたとは思えませんでした。やはり患者さんが亡くなっているという事実は重いです。前にも書きましたが、私たち医療者が患者さんと対峙してはいけないんです。


医療者は患者さんと同じ方向を向いて、よりよい医療を目指して行政と対峙していかなければならないはずです。この事件は大きな反響を巻き起こしましたが、これをきっかけに私たちも考えていかないといけないですね。さらにいい医療を実践するために。



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続く

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