2016/05/11

NHK クローズアップ現代 『~小児がん 新たなリスク~』 その4

●ある患者が残したもの


小児がん患者にとって必要なのは、治療後も継続して診てくれる医療体制です。しかし、安心できる体制は整っていません。知らずに背負っていた治療の代償。晩期合併症は政人さんの人生にカゲを落としていきます。


●子どものような外見で、アルバイトすらなかなか見つからない


定時制高校に入学した政人さんは自立するため、仕事を探しました。しかし、子どものような外見からアルバイトすらなかなか見つかりません。


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政人さんのお父さん

「絶対いわれる。絶対断られる。見ただけで力仕事なんてできない。小さいということで不利益なことが起こるということを感じたんじゃないのかな」



●お笑い芸人の道へ


将来が見えなくなっていた政人さんは、ある夢を抱きます。それはお笑い芸人になることでした。人より低い身長が逆に武器になる。政人さんはお笑い芸人の養成所に入り勉強をはじめました。


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「はい、どうも!マカロニグラタンです」


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●1歳の時に受けた抗がん剤治療の影響で白血病を発症


お笑いで生きていけると手応えを感じ始めていた19歳の時、政人さんは血病を発症します。1歳の時に受けた抗がん剤治療の影響で18年後、再び晩期合併症があらわれたのです。


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治療をはじめた政人さんは家族の前でこう語ったと言います。「僕は入れ込んだらアカンのや。仕事だって、夢を追ったって、必ず病気がじゃましてくる」


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●お笑いの道も諦め、仕事もなく人生に絶望する


骨髄移植を受け、白血病の治療は上手くいきました。しかし、副作用に苦しみ、相方にも迷惑をかけられないからと、お笑いの夢をあきらめました。その後、自分の治療費を稼ごうとアルバイトを探しましたが、病気を抱えた政人さんを受け入れるところはありませんでした。


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去年8月政人さんは部屋で自ら命を絶ちました。遺書にはこれ以上、家族に負担をかけくないと記されていました。


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●息子は生まれてきて良かったと思ったことがないかもしれない


政人さんのお父さん

「生まれてきて良かったと思ったことがなかったんじゃないかな。それを思ったら申し訳ない。生まれてきてよかったと思って欲しかった」



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亡くなる前、政人さんはパソコンの中に文章を残していました。


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「小さい時は気づかなかった。地球からまっすぐ、皆はロケットで飛んでいる。僕は出発する時に角度が少しずれちゃっていた。すすめばすすむほど、皆との距離は離れる。不公平だよ。ずれたのは僕のせいじゃないのに」


続く

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