2016/05/12

NHK クローズアップ現代 『~小児がん 新たなリスク~』 その8

●社会の問題として社会の理解を得るということが、小児がんの問題をきちんとすすめていく上でポイントになる



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ーーー今のアレクサンドラさんのように、晩期合併症と付き合いながら、希望を持って自分は幸せだと言い切れる。そんなことが当たり前になって欲しいですね


「素晴らしい話ですよね」


ーーーやっぱり子どもを育てていく、子どもを守っていく、そういう視点が大切なんですか?


「結局、子どもは国の将来を担う、大切な存在ですから我が国では、少子化とか虐待とかいろんな問題がありますけれども、小児がんも将来を担う子ども達の重要な課題です。


小児がんというのは、がんの発症のメカニズムの解明にもつながると見られています。


がんの解明とか、発がんの解明とか、そういう視点から非常に大事な病気です。それから今きちんと治療すれば必ず良く治るわけです。将来どういうことが起きるかということが、本人に対しても両親に対しても、きちんと医療従事者から知らされていることが、それに対して事前に対応していくという非常に大事なことになるだろうと思います」


ーーーイギリスの取り組みを見ていますと、すべてのがん患者が登録されて長期的なフォローアップが行われ、しかも晩期合併症外来という窓口まで専門外来まで儲けられているという。こうなってきますと、がん登録ということが最初の大きなステップではないかと思います。10年先、20年先に起きるといわれている合併症。日本でも登録ということがきちんとできていますか?


「小児がんも含めて、成人のがんも含めて必ずしも満足する状況にありません。がん登録は大変地味ですけれども、今のがんの実態を正確に把握すると、あるいは将来を予測すると。結局医療従事者にとっても行政にとっても、何よりも患者さんとご家族にとって、あるいは広く国民にとって情報提供することになりますから、がん登録というのは極めて重要な作業だと思います」


ーーーどんなことが壁になっていますか?


「個人情報保護法というものがあります。その理解が十分いっていないことがありますが、我が国では、私は、がん登録法といって、法律に根ざして個人情報は秘匿して、国は情報をまとめるという作業が必要だと考えています」


ーーーこのがん対策を話し合う協議会の会長としてこの小児がんに対する対策。これからまず何からはじめていかれますか?


「これまでがん対策推進委員会はがん対策推進協議計画を作って約5年たったわけです。24年度から後半の5年に入るわけですが、前半の5年でいろいろな問題点を今、協議会の中で検討しているわけです。特に小児がんのことも含めて基礎研究に関しても、緩和医療に関しても、専門委員会で検討しているわけですが、専門員会で出てきた結論をできるだけ後半の協議計画の中で活かして、数の少ないがんに対してもきちんと対策ができるようにしていきたいと思っています」


ーーー小児がんの病院の集約化やフォローアップ体制と、そういったことが含まれていくのでしょうか?


「大人のがんの均てん化に対して、小児がんも含めた数の少ないがんの集約化、がん登録、患者さんの精神的なケアを含めた、あるいは治らない場合の緩和医療、それから家族の支援、そういうことも大事だと思います」


ーーーいずれにしましても、先ほどの政人さんのケースを見ますと、社会の理解というものも非常に大事だと思います。


「全く同感です。がんはどなたの身に起こりうるものですから、社会の問題として社会の理解を得るということが、結局、小児がんの問題をきちんとすすめていく上でポイントになると思います






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