2016/05/26

小児の治験 薬害被害者になって 『子どもは小さな大人ではない』という意味を知る その1

●薬害被害者になってみえてきたこと 小児医療の治験の重要性


コメントで紹介していただいた記事を読んで考えた。牧本事件の影響で、困ると思うことが大きくわけて2つある。一つは、牧本敦医師のように、社会への働きかけをしようとする医療者がいなくなってしまうこと。もう一つは、「拠点病院の研究者たちには、何もしなくてもカネが降ってくる」などと批判されたため、小児の治験が誤解されることだ。


私は超低出生体重児(1000g以下で生まれた未熟児)の母親だから、小児がんのお子さんの親御さんと同様に、社会の理解がすすまないことに悩んできた。


●社会の理解がすすまないことが、私の心の問題なのか


息子が生まれた国立成育医療研究センターは、我が国の小児医療を牽引する医療機関だ。しかし当時、国がんのような活動は行われていなかった。


牧本事件を知ると、国がんとはあまりにも対照的だと思う。なぜなら私は育児の悩みを、私個人の『心の問題』にされ精神科に送られてしまったからだ。しかもその時に投与された薬が、統合失調症の治療薬だった。もちろん健康な人に投与する薬じゃない。だから、ある時突然色が変わって見えたり、頭を強く殴打して救急のお世話になったこともある。


この時投与された向精神薬のリストを医師の友人達にみせると、皆「怖い」と言う。そういう薬を、私や家族が知らない間にバンバン投与された。無駄な医療費はかかるし、思い出したくないほど辛い経験だった。


もちろん私は泣き寝入りするよう性格ではない。このように成育には、診療記録などを請求し、厚労省に副作用の報告もした。


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2011(平成23年)10月1日  厚生労働科学研究費補助金 医薬品・医療機器等 レギュラトリーサイエンス 総合研究事業 「患者から副作用情報を受ける方策に関する調査研究」の副作用報告システムへの報書


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●精神医療の被害者は自ら動かないと、救済されない


ただ唯一、良いことがある。


それは被害者になって、勉強したことだ。とくに、代謝酵素(シトクロムP450:CYP)の重要性なんて、被害者にならないとわからなかったんじゃないのかな。

◆  ◆  ◆

代謝酵素(シトクロムP450:CYP)  役に立つ薬の情報~専門薬学 | 薬・薬学・専門薬学・薬理学など から一部引用
http://kusuri-jouhou.com/pharmacokinetics/cyp.html
薬は体にとって異物であるため、代謝酵素によって代謝される。この時、薬を代謝するための酵素は主に肝臓に存在する。そのため、薬物代謝は主に肝臓の働きを考えれば問題ない。


◆  ◆  ◆


厚労省に動いてもらうためには、一人で活動してもなかなか改善されない。ポイントは、集団で働きかけることだ。


そこで私が声をかけたのが、新聞報道で知った中川聡さんだった。中川さんは、奥様を精神医療の多剤大量処方で亡くしたご遺族で、奥様の死を無駄にしないために裁判に訴えたのだ。中川さんは、その他にも様々な活動をしていらした。


その1つが各地で行う勉強会だ。私が中川さんの勉強会に参加した時に、教えていただいたのが、先ほどのCYPだった。一昔前の精神医療では意思疎通が出来ないような患者さんがほとんどで、私のようにモノを言う患者などいなかったのだろう。そのため、危険な多剤大量処方も漫然と行われてきたそうだ。


続く



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