2016/07/01

報道と人権 私が『牧本事件』に注目した理由 その1

●史上最大のスキャンダルを生き延びた、モニカ・ルインスキーさんの言葉 「残酷なスポーツを観て楽しむように、公然と侮辱するのは止めるべき」




2015/03/20 に公開
「残酷なスポーツを観て楽しむように、公然と侮辱するのは止めるべき」だとモニカ・ルインスキーは訴えます。1998年当時、個人的な信用を世界的な規模でほぼ一瞬のうちに失ったのは、彼女が初めてだったのです。彼女が経験したように、ネットで屈辱的な情報を晒されることは今では日常的な出来事になりました。彼女は勇気を出してネットにおける「屈辱の文化」を考察し、それとは別の道が必要だと訴えます。



以前書いた『ジャーナリスト』村中璃子氏のツイートに愕然とするを読んだ方が感想を書いて下さった。


ジャーナリストとネットいじめ、非常に根の深い問題だと思います。私もこうしたジャーナリストの発言等を見ておりますと非常にかなしい気持ちになります


この時、村中さんが批判したのも、今回山本一郎さんがブログで批判したのも、偶然なことに医療ジャーナリストの伊藤隼也さんだった。コメントを読んだ時に、私がテーマにしているのは医療ではなく、報道と人権なのかもしれない。だから今私は、国立がん医療研究センターでおきた『牧本事件』に関心を持ったのかもしれないと思った。


●伊藤さんが書いた記事を、私が文字におこした理由


コメントのお返事に書いたが、私が伊藤さんの発表した記事を、文字におこし、ブログに引用させていただいたのは、伊藤さんへのバッシングがあまりにも酷いから。『牧本事件』で一方的に批判された、牧本敦医師の講演を文字に起こした時と同じ理由からだ。「この人は、ここまでバッシングされるほど」本当に酷いことをしているの?という疑問を持った。


『牧本事件』を追う その1 「拠点病院の研究者たちには、何もしなくてもカネが降ってくる」は本当か



昨年私は、伊藤さんが発表した過去の記事を探しに、国立国会図書館に行った。


すると、なぜバッシングされるのかわからないような、良い記事もたくさんあることに気づく。伊藤さんに対する根拠のある批判はともかく、根拠のない悪口を放置し続ければ、「伊藤隼也が書いたから」とただそれだけの理由で素通りされてしまうかもしれない。


伊藤さんというジャーナリストは、私達の声を猛烈な批判を受けながら、社会に届けてくれた方だ・・・せめて記事を読んで判断する人が増えて欲しいと思った。


そこで、伊藤さんにメールを書き、記事をブログに引用させて下さいとお願いした。伊藤さんは快諾してくれて、「わざわざ国立国会図書館に行かなくても、僕の公式サイトにPDFで公開してありますよ」と言って下さった。


でも、出版社はお金をかけて取材している。何人もの記者さん達が足でかせいで形にした。「伊藤さんが私に書かせていると誤解されたら嫌です。ブログのアクセスも増えると思いますから、自分で文字におこすくらいの苦労はしたほうがいいです」と、丁重にお断りした。そして家事の合間にコツコツ文字におこした。


今、アクセスは順調に伸びている。いくつか引用させていただいた記事の中で、こちらのサピオに連載されたエイズの特集は、アクセス数が多い。PDFではなく、ブログに文字にしてUPすることで、新たな読者の方々に届いているようだ。


『 今も感染と差別は広がり続けている ——エイズ忘れられた病渦——』私を職場から追った言葉 その1


その他に文字に起こしたのは、こちら。いずれも、社会に埋もれがちな弱い立場の方の声を丁寧に取材している。


告発キャンペーン 最終回 「がん治療」日本はここまで遅れていた「緩和ケア」都道府県でこんなに違う! 週刊文春 2010年12月2日 医療ジャーナリスト 伊藤隼也と本誌取材班


「あぶない高齢出産」 中国系企業が参入 格安「出生前診断」に気をつけろ!医療ジャーナリスト 伊藤隼也+本誌取材班 週刊文春 2012年11月15日


私がこの3つを撰んだのは理由がある。精神医療でお父様を亡くし、市民活動を経て、ジャーナリストになった伊藤さんじゃないと取材できない内容だと思ったからだ。


続く



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