2016/07/07

『牧本事件』と『神奈川県予防接種研究会』と『ジーンテック(GeneTech)』を結ぶ線 その1

●『牧本事件』と『健康・医療戦略参与』名簿


情報提供していただいた、医療情報誌『集中』から削除された「融解したがん対策に『利害関係者あって当事者なし』」という記事(2013年5月 1日公開)。


https://web.archive.org/web/20150428011120/http://medical-confidential.com/confidential/2013/05/post-547.html
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この記事がなぜ削除されたのか調べていたら、偶然見つけたワードで作成された『研究不正改訂案』という文書。


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ダウンロードすると『牧本事件』について関係者以外知り得ない、具体的な記述があることも不思議だが、冒頭に「安倍総理主導で」と記載されていることが気になった。


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1) 日本版NIHの強化
・ 安倍総理主導で、メッセージを出す。
 「科学技術は、我が国の成長戦略の根幹。公正な競争が必要であり、不正は許さない」

・ 論文不正に関する有識者会議を立ち上げる。
 世論が盛り上がれば、調査・処罰権限を有する組織の立ち上げ(米国の政府機関に倣う。研究公正局(ORI)といいます)も念頭に置く。

・ 科研費改革
 論文捏造に対する対応次第で、研究機関・大学には信賞必罰を明確にする。捏造論文に対しては科研費の返還、応募制限など罰則を課す。
 研究者と官僚の癒着が目立つ領域に対するガバナンスの強化

2) 文科省
・ 既に問題となっている不正への対応を促す
 論文不正の疑いがある大学(東京大学、東北大学など旧帝大が大きい)に、期限を切って詳細な調査内容を公表するように指示する。

3) 厚労省
・ 製薬企業の臨床研究への関与の透明化をはかる
 バルサルタン事件では、製薬企業の社員が自社に有利な研究結果を捏造したことが疑われている。社員の転職などにより一企業のみでは調査に限界があり、公的権力の介入を要する。

・製薬企業の過剰な販売促進に対する罰則を設ける、キイタム制度導入の検討
 米国では製薬企業による違法な販売促進により、政府が罰金を課す事例が既に多発しており、キイタム訴訟(下記参照)制度が活用されている。日本でも製薬企業に対し何らかのペナルティを設ける仕組みが必要。 

4) 追記 今後、表面化する可能性が高い問題

・ 文科省:お粗末な内部調査
 研究不正について、各大学はだらだらと内部調査をやっています。この間に日本人が海外メディアに告発を続け、ブランドイメージが低下につながっています。このようなもたれ合いになるのは、一部の有識者が科研費を分配すると同時に、日本医学会などの業界幹部を独占するからです。

・ 厚労省:バルサルタン事件での「保険料詐欺」
 バルサルタン(ARBという降圧剤)の不正疑惑について、ノバルティス社は情報開示が弱い。バルサルタンの売上は年間1000億円。武田・三共などと併せ、ARB製剤は年間5000億円。世界の売上の40%を占める(医薬品全体では日本は世界の8%)。

 不正な研究を用いて、販促した可能性がある。事実であれば、年間数千億円、過去に数兆円の保険金・税金が不正に使われていたことになる。ところが、この事実究明は、厚労省の仕事。現在、何もやっていない。厚労省が自主的に判断するでしょうが、ARB製剤の薬価を切り下げることで、来年の診療報酬改定は一気に楽になります。

 ちなみに、米国ではキータム制度があり、製薬企業の不正な販売促進に対する懲罰として機能しています。昨年はGSK社が30億ドルの和解金を米国政府に支払うなど、グローバルファーマによる不正事件が多発しています。キータム訴訟制度では、政府と契約している企業等の不正が見つかった場合、その告発者自身が民事訴訟を起こすことが可能で、さらに勝訴した場合、和解・賠償額の最大30%まで米国司法省から報償として受け取ることができるという、いかにも米国らしいダイナミックな仕組みで、公益通報を促進しています。

・ 厚労省: 一部研究者と技官の癒着
 今年二月、国立がん研究センターの牧本敦・小児科医長が科研費の流用で懲戒解雇されました。複数の愛人や家族に家電製品を買っていました。国がんを巻き込む組織的な問題の筈ですが、厚労省・国がんは第三者委員会も設置せず、刑事告発もしていません。牧本医師は流用した金を返し、普通に働いています。

 彼は、医師主導治験として公的研究費も貰っています。この治験を用いて、滋賀県の大原薬品が承認申請予定です。両者は接待漬けです。捜査二課は、ここで立件しようと考えていました。今年の春です。最近の状況は知りません。警視庁記者クラブに出入りする知人の話では、「検察が二の足を踏んでいる」とか。



そこでワードのプロパティを調べると修正者の欄に『KAMI』と記載されている————


それから数週間。いくつかの検索ワードを入れて検索を繰り返したところ、内閣府のWebサイトにたどり着いた。公開されている、健康・医療戦略参与名簿をみた時に、ハッとした。


◆  ◆  ◆
健康・医療戦略推進本部 首相官邸
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kenkouiryou/index.html

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健康・医療戦略参与会合名簿
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kenkouiryou/sanyokaigou/dai7/siryou3.pdf

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座 長
菅 義偉 健康・医療戦略担当大臣

健康・医療戦略参与
黒岩 祐治 神奈川県知事
堀田 知光 国立がん研究センター 理事長

◆  ◆  ◆

菅義偉氏を座長とする、この健康・医療戦略参与会合のメンバーには、『神奈川県予防接種研究会』を設置した黒岩祐治神奈川県知事だけでなく、国立がん研究センター理事長だった堀田知光氏のお名前があるからだ。牧本敦医師の講演を思い出す。

◆  ◆  ◆
2012年8月24日(金)開催 もっと知ってほしい「小児がん」のこと in 福岡~What We Can Do Now:わたしたちにできること~
「病気の子ども達から教えられたこと」


●国立がん研究センターが日本全国の小児がんをしっかり守っていく

日本全国の小児がんをしっかり守っていくという、体制を作ろうという話し合いを行いました。で、我々の病院は、一応、がん医療の先頭に立つという理念を持ってやっておりますので、今年度から理事長になられました堀田先生が、キャリアブレインというところのインタビューを受けまして、「小児がん対策は盛り込まれましたけれども、どうしますか」というところで「政策的な情報収集を行う、ヘッドクオーター的な役割を担う『拠点病院』であれば、当院はやれるよ」と答えてくださっています。

◆  ◆  ◆


ちなみに医療情報誌『集中』のWebサイトから削除された記事の後半部分には、堀田氏に対する批判が記載されている。


◆  ◆  ◆
https://web.archive.org/web/20150428011120/http://medical-confidential.com/confidential/2013/05/post-547.html

科研費の選定がブラックボックス化している点もあらためて強調しておく。金額の面だけ取ってみても、国がんに集中しているのは間違いない。それでも、嘉山孝正理事長時代には〈職員の全ての活動はがん患者のために〉の気概が感じられた。


低下する一方の存在感

 「堀田知光理事長はそこまでかじを切っているようには見えない。嘉山氏が経営を黒字に転換した以上、掘田氏のなすべきことは明らかです。それは決して国費をじゃぶじゃぶ充てられて企業から市販後の臨床試験を請け負うことではない。ドラッグラグで困っている患者のために『適応拡大』の臨床試験をすべきです。これこそ患者に薬を届けるための活動。ただ、少なくとも昨年までの段階では『高度医療、先進医療はやったことがない』と言い出す始末です(苦笑)」(医療政策ウォッチャー)


 厚労科研費の目的とは何か。「利益ベースには乗らないが、必要な研究」を行うことにほかならない。だが、必ずしもそうした分野に生きた資金が流れていない。多くの医療機関、研究機関が「患者のために」を標榜しながら、真摯に傾聴する姿勢は皆無といっていい。ブラックボックスの内部で学会の大将たちによる「ボス交」により使途が決まる。


 例えば、この4月に発足した厚労省「今後のがん研究のあり方に関する有識者会議」。20人もいる構成員の中で患者の声を代弁するのは眞島喜幸氏(特定非営利活動法人パンキャンジャパン理事長)のみ。あとは学会をはじめ、利益代表が顔をそろえる。事務局を務めるのは厚労省健康局がん対策・健康増進課(増進課)。医療イノベーション推進室がまがりなりにも存在感を示していた時代なら、自ら取り仕切ったはず。現状はむしろ後退している印象だ。

◆  ◆  ◆


牧本医師への批判が一時期、会員制情報誌を中心に、繰り広げられた理由は、この健康・医療戦略参与会合にあったのだろうか。


続く

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