2016/07/07

『牧本事件』と『神奈川県予防接種研究会』と『ジーンテック(GeneTech)』を結ぶ線 その2

●『ジーンテック(GeneTech)株式会社』と神奈川県


ところで今日のタイトルにつけた「線」とは、「国が医療を産業と明確に位置づけたこと」を指している。私がこれまで追ってきた「子宮頸がんワクチンの不透明なロビー活動」や「ジーンテック(GeneTech)株式会社の急成長 」は、医療が成長産業となったことと関連していると思うからだ。鍵を握っているのは、神奈川県と黒岩祐治知事。


それでは、『母体血による胎児DNA診断サービス』で急成長した『ジーンテック(GeneTech)株式会社』と、神奈川県や黒岩祐治知事にはどのようなつながりがあるのだろうか?


その答えはジーンテック(GeneTech)のWebサイトにある。ジーンテック社が技術提携をした『かずさDND研究所』の理事長は大石道夫氏。大石氏は我が国のバイオサイエンスを牽引していらした著名な研究者で東京大学名誉教授だ。


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GeneTechかずさラボラトリー - GeneTech 株式会社
http://www.genetech.co.jp/laboratory/

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こちらは大石氏が評議員をしていらっしゃる一般財団法人バイオインダストリー協会のWebサイト。この協会は、バイオインダストリーの発展を産官学で総合的に推進するためにつくられたそうだ。

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一般財団法人バイオインダストリー協会 役員
http://www.jba.or.jp/pc/outline/organization_officer/>

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神奈川県は神奈川発の「未病産業」という新たな産業を創出すること目指し、バイオビジネスにも力を注いでいる。そのため、財団法人バイオインダストリーは、神奈川で活発に活動しているようだ。

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バイオジャパン2011 ワールドビジネスフォーラム
http://www.jba.or.jp/pc/outline/report/pdf/2012activityreportJ.pdf

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神奈川県の一連の動きをみると、お金も優秀な人材も集まり、まさに、前途洋々という言葉がピッタリだ。


●黒岩祐治神奈川県知事は利益誘導をしている?


しかしここにきて、黒岩知事には気になる報道も出てきている。昨年、パチスロ機器大手のオーイズミに便宜を図っているのでは?という疑惑が持ち上がったのだ。


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神奈川県 知事支援者に病院許可 休眠中法人、内規適用せず 毎日新聞 2015年9月8日 東京朝刊
http://mainichi.jp/articles/20150908/ddm/041/010/101000c


特別秘書が担当課に接触

神奈川県厚木市に建設された病院が、本来の予定から約5カ月経過しながら開院できない事態に陥っている。毎日新聞が入手した内部文書によると、黒岩祐治知事(60)の関連政治団体に会長が個人献金している企業と提携する休眠中の医療法人に対し、県が内部ルールを適用せずに開設許可を出し、直後に土地が差し押さえられたにもかかわらず法令上の手続きを先送りして着工を了承していた。文書には、知事の特別秘書から「何とか手立てはないか」と問い合わせを受けた後、県の行政指導が変遷した経緯が記されていた。【松浦吉剛、大場弘行】


この企業はパチスロ機器大手「オーイズミ」(同県厚木市)。厚木市内に建てた認知症専門病院(180床)に高齢者住宅とデイケア施設を併設することを計画している。会長が知事の関連政治団体に個人献金し、グループ会社2社が政治資金パーティー券を購入したことがある。


病院の安定経営を確保するため、都道府県は開設許可の申請受け付け前に事業者を指導することが多い。神奈川県には以前から、赤字や休眠中の医療法人が病院開設を希望する場合、診療所で黒字経営の実績を2年間積むよう指導するとの内部ルール(内規)がある。


毎日新聞が情報公開請求で入手した内部文書によると、同社幹部が2011年12月に、赤字の医療法人と提携して病院を開設する意向を伝えた際、手続きの窓口となる県厚木保健福祉事務所は実績不足や地元医師会との調整不足を理由に慎重姿勢を見せた。だが、直後に知事の特別秘書の千田勝一郎氏(44)が、同事務所に「オーイズミから『ダメ出しされて困っている』と相談を受けた」と電話を入れると、
担当課長は「人員と設備の基準をクリアする形で持ってきたら許可は出す」と回答した。


法人指導を担う本庁医療課は当初、従来通り診療所で実績を積むよう求めた。だが、同社が12年6月、東京にあった休眠中の医療法人に提携先を変更すると、「東京の法人」であることなどを理由にルールを適用せず、県は13年3月に開設許可を出した。


しかし翌月、法人所有の建設用地が債務不履行を理由に金融業者に差し押さえられ所有権を巡る訴訟に発展。着工が滞る状況が続くと、千田氏は14年2月に県担当部トップの医務監に「何とか(事業を)進める手立てはないか」「訴訟が片付くまで待つしかないか」と尋ねた。同席していた医療課グループリーダーは翌月、訴訟の影響を避けるため同社が法人の土地を買い取って病棟を建設し、法人が一括賃貸する方式に計画を変更することを容認した。


これに対し厚木事務所は、訴訟中は土地の所有権が確定せず、開設許可を賃貸方式に変更するための許可申請書類を提出できない状態だったことなどから工事延期を指導したが、医療課グループリーダーらがこれを覆す形で手続きの後回しと着工を了承させた。


医療課は訴訟終結まで開院を許可しない条件を付けたが、厚木事務所側に送ったメールには「本来なら変更許可後の着工が順序」と、異例の対応であることを認める記述があった。一連の経緯をまとめた別の文書には「(オーイズミが)早期の病院開設を望んでいる」「特別秘書が相談を受けている」と記されていた。病棟は今年1月に完成し、4月に開院予定だったが、訴訟が継続して差し押さえが解消されていないため、開院できない事態が続いている。


千田氏は菅義偉官房長官の公設秘書だったが11年に知事の特別秘書に起用された。県議会との確認事項で「政策形成に直接関与せず職員に命令や指示をしない」とされている。取材に対し、千田氏は「職員に指示や命令はしていない」と回答。県医療課は「内規は県外法人にも適用されるが、法的拘束力はない」と回答。着工を認めたことについても「医療法上は県には着工の可否を判断する権限はない」としている。


知事「利益誘導ない」

黒岩知事の関連政治団体「黒岩祐治後援会」の政治資金収支報告書などによると、病院建設を計画した当時オーイズミ社長だった同社の大泉政治会長(72)は、2011年に30万円▽12年に5万円▽13年に12万円▽15年に6万円−−の個人献金や選挙資金の寄付をしている。13年11月には、会長が代表を兼務するグループ企業2社が、知事の後援会が主催する政治資金パーティーの券を100万円分購入していた。


千田秘書は知事側のパーティー券販売の窓口を務め、100万円のパーティー券を購入してもらった4カ月後に県側に「何とか進める手立てはないか」と問い合わせていた。



黒岩知事は取材に「秘書の行為は口利きに当たらず、オーイズミや医療法人への利益誘導もない」などと文書で回答。オーイズミは献金などについて「政治活動に対する通常の支援で、その他の意図は全くない」と説明した。【水戸健一】



※関連記事
厚木に佇む廃墟の病院の謎…パチスロ企業の病院開設、開業直前に頓挫で建物放置 2015.06.23 Business Journal
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黒岩知事の利益相反問題といえば、思い出すのは、神奈川県予防接種研究会。子宮頸がんワワクチン被害者連絡会・神奈川県支部のWebサイトには、昨年送付された質問書が公開されている。一部引用させていただく。

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神奈川県知事に公開質問状提出H27.8.26~回答H27.9.2  子宮頸がんワクチン被害者連絡会・神奈川県支部
http://kanasibu4976.heteml.jp/?p=859


私達「全国子宮頸がんワクチン被害者連絡会」は、子宮頸がん予防ワクチンの被害患者団体です。当連絡会は、黒岩祐治神奈川県知事が立ち上げた「神奈川県予防接種研究会に所属する、以下の2の構成員の利益相反行為について、抗議するとともにご質問いたします。(中略)

1, 医療法人社団鉄医会ナビタスクリニック理事長 久住 英二氏
2, ロハス・メディカル発行人 株式会社ロハスメディア代表取締役 川口 恭氏

医療法人社団鉄医会理事長 久住英二氏の利益相反について
1 久住氏はアインファーマシーズの寄付講座に所属している研究員である

公表されている久住氏の経歴には「東京大学医科学研究所 先端医療社会コミュニケーションシステム 社会連携部門 客員研究員」と記載されています。東京大学医科学研究所の公式サイトによれば、この研究室の責任者は上昌広特任教授であり、調剤薬局チェーン大手のアインファーマシーズの寄付講座であることがわかります。(以下略)

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●ストップ風疹キャンペーンとオーイズミ


私はオーイズミという会社と、新聞記事にある大泉政治氏に見覚えがあった。


2013年の春から夏にかけ、風疹が大流行し社会問題となった。その時に、企業に出向き、集団接種を行う医療機関として、メディアに取り上げられたのが、上記の医療法人社団鉄医会(ナビタスクリニック)と理事長の久住氏だった。メディアの中でも、特にNHKは「ストップ風疹」というキャンペーンを展開し、風疹の撲滅に力を入れていた。


こちらは神奈川県のWebサイトに残されている『集団接種』のプレスリリース。


風疹ワクチンの企業における集団接種について 平成25年5月13日 神奈川県
http://www.pref.kanagawa.jp/uploaded/attachment/580263.pdf

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日付は「集団接種」という言葉がまだ社会に浸透していない5月13日。翌日の14日に、鉄医会が行った集団接種の様子はNHKが放送し、他の報道機関も取り上げた。この時NHKのニュースでインタビューを受けていたのが大泉政治氏だったと記憶している。


https://twitter.com/nhk_shutoken/status/334231587761823744
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あの日私はニュースをみて、不思議に思っていた。パチスロ機器メーカーと集団接種とが結びつかないからだ。しかし新聞報道をみて納得した。


続く



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