2016/08/29

医療不信を生み出すもの 私達を、薬剤の普及活動に利用しないで欲しい その1

●「移行期医療」 慢性疾患を抱えた子ども達が、自分らしく生きていくために


今月のはじめ、国立成育医療研究センターのワークショップに参加した時に、アンケートが配られた。自由記入欄があったので、書こうと思ったけれど、スペースがあまりなく、それに、なんて書いていいかわからなかった。今日はあの時、一番書きたかったことを書いてみよう。


ワークショップのテーマは、成育がこれからすすめていこうとしている「移行期医療」。息子のように生まれた時から小児病院のお世話になっていた患者さんも、成長して成人になっていく。いつまでも子ども専門の医療機関でなく、成人病院にうつる必要がある。移行を、どうやって行っていけばいいのかが、今の小児医療の課題だそうだ。


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移行期医療を行う上で、重要になるのは、やはり社会の理解じゃないのかーーーー総合診療部の窪田満医師はそのようにおっしゃっていた。


●病気ごとの啓発だけじゃなく、もっと大きく広く、働きかけて欲しい


確かに私は何度も心が折れそうになった。街の医療機関に、超低出生体重児を理解してくれる小児科医はほとんどいなかった。まして教育現場は・・・子どもがいじめられるのはあたり前の毎日だった。


でもいくら訴えても社会になかなか届かない。


私達は患者会などをつくっても人数が少ないからだ。超低出生体重児の場合は、息子のように学校に通えるお子さんもいる一方で、重い障害を抱えたお子さんもいて、まとまることもできない。最も悲惨なケースは、親に虐待され亡くなっていった子ども達だ。


だから、それぞれが抱えている病気や障害ではなく、もっと大きな枠組みで、広く、社会に働きかけることはできないものかーーーーー


2011年1月31日NHK クローズアップ現代で放送された「~小児がん 新たなリスク~」で取り上げられた、自ら命を絶った男性(番組を文字に起こしてあります)
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2013年2月21日 NHKクローズアップ現代「続発するアレルギー事故 学校給食で何が?」の中で紹介された、給食事故で亡くなった女の子の版画 
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大きく考えれば、小児がんの晩期合併症も、重度の食物アレルギーも、超低出生体重児も同じだと思う。抱えている困難は、多岐にわたりそれぞれ違うけれど、インクルーシブという考え方が、社会に浸透すればもう少し楽に生きられるのに。そんなことを考え、毎日過ごしてきた。


だから我が国のナショナルセンターで働くような志の高い医療者が、私達と一緒に社会に働きかけてくれるのなら、素直に有り難いと思う。


続く

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