2016/09/06

『こどものがんについて』 原 純一医師の講演と『インクルーシブ教育』 その5

●小児がんの治療の目的・目標

小児がん医療の目的、目標というものは、左側の命を救うことではなくて、最終的に、健やかな成人に成長すること、大人に成長させることが、小児がん医療の目的・目標となります。


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で、左側の狭義の意味で、命を救うということから、人間としての成長を促すということです。で、このためには、学校、病院、家庭、地域、いろいろな人達の協力がないとできないと思います。それが揃ってはじめて、小児がん医療の目的が達成されるということです。


治らない場合も、もちろん目的があって、苦痛、不快の除去ということもやりますし、この間、やはり人間としての成長を促す、ということも重要だと思います。それで最終目標として、充実した人生を全うさせるというのが我々の目標です。


●子ども本人へのメッセージ

子ども本人へのメッセージですけれども、基本的にはがんであるということ、年齢によって、それぞれですので、悪い病気であるということは、やはり伝えないといけない。


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で、もう1つは治療しないと死んでしまうという病気であるということを伝える必要があるということです。


● 「なぜ辛い治療をしないといけない」かを、子どもにもわかるようにきちんと説明する


3つ目のメッセージですけれども、治療はしんどいけれども、周りの皆で支えるんだということを、子どもに伝えるということです。で、時期はなるべく早いほうがいいですね。なんでかというと、対外我々の病院に来られる時に、だいたい、1つ目、2つ目、3つ目くらいの病院なんです。それも、1日か2日で移ってこられます。


で、子どもにしたら、あっという間に大きな病院に連れてこられたという。挙げ句の果てに、白い服を着た集団に取り囲まれて、いろいろされるという。


大変なことですよね。で、なんでこんな風になるんだという、医療者への不信感というものがある。


で最初に説明するということを、ご両親に説明するんですが、やはり、拒否されることも非常に多くあるんです。その場合は、その意義を経験に基づいてお話します。


経験というのは、例えば1ヶ月後ぐらいにお話すると、急に明るくなるんです。これは経験していることで、今言ったことで、意味がわからないと、子どもにだって理解できない。で、なんでこんな目にあうんだという不信感。そこで、理由を言ってあげると「何だ、そういうことだったんだ」と皆思ってくれる。


で、こういう経験をしますよ、と最初にお話する、だから、説明しましょうと、そういう風にお話をします。


続く

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