2016/09/08

私が原純一医師の講演を文字に起こした理由 素晴らしい取り組みを、小児医療全体に広げて欲しい

●モヤモヤが残る新聞記事 これでは 「小児がんは大人のがんとは違う」「子どもの治療は副作用が強いまま」が伝わらない・・・


私が原純一医師の講演を文字に起こしたのは、こちらの毎日新聞に掲載された記事を読んだからだ。モヤモヤが残るというかなんというか・・・引用はあえて一部にしてあります。ぜひ読んでみてください。

◇  ◇  ◇
がん大国白書 第2部 検証・基本法10年/10止 次の10年へ課題多く 毎日新聞2016年8月3日 東京朝刊

2016-9-8-1.png

基本法には「小児がん」も盛り込まれていない。約2年前、東海地方の病院で、女児の父親が担当医を殺害しようと刃物を持って侵入し、逮捕された。女児は「肝芽腫」という肝臓にできる小児がんだった。父親は「診断を誤り、症状が悪化した」と訴えていたとされる。「小児がんを診ることができる医師が、まだ少ない」と、横浜市にある神奈川県立こども医療センター小児がんセンターの北河徳彦・外科系部門長は指摘する。

小児がんの発症は年2000〜2500人にとどまり、医師も経験を積む機会が少ない。国は2012年に策定した現行のがん対策推進基本計画で、患者を主要な医療施設に集めて医師の診療レベルを上げることを目指し、小児がん拠点病院の整備を明記。13年に全国15施設が拠点病院に指定された。一方、日本小児血液・がん学会が小児がんの知識や経験があると認定する外科医は全国で80人。北河部門長は「医師の育成を進めるため、国による財政支援が必要だ」と訴える。

従来、日本のがん対策は胃がんや肺がんなど患者の多いがんが中心だった。がん対策基本法成立から10年の今年、国会の超党派議連が改正法案をまとめた。がん患者団体が集まる「全国がん患者団体連合会」は4月、記者会見を開き、改正法案が触れていない「難治性がん」「希少がん」「小児がん」の言葉を入れることを求めた。

◇  ◇  ◇

この記事の解説では、また『牧本事件』を根拠に、拠点病院の研究者は「財政支援ばかり要求する」と批判されかもしれない・・・


小児がんの患者さん達も困っているんだと思う。


なぜなら「難治性がん」「稀少がん」などとひとくくりにされると、一番訴えたかった「大人のがんとは全く違う」が、伝わらないからだ。原医師がおっしゃっていた「成人がんの治療というものは副作用が軽くなってきているが、子どもの治療は副作用が強いまま」が置き去りにされてしまう。


きっと、私のように勘違いしている人は多いんだろう。小児がんはメディアで取り上げられることも多く「治る」というイメージが強いからだ。息子をみた人が必ずいう「今の医療は素晴らしいですね!」とよく似ている。


実際は、子どものがんは大人のがんよりも、患者さんの数が少ないし、子どもはある程度成長しないと声をあげられない。だからだろうか。大人のがんよりも治療法も選べない。無い無い尽くしだ。


●子どもに寄り添った研究が行われてきたのは、小児がんだけ? 「移行期医療」にも、取り入れて欲しい


小児がんも子どもの病気だ。この記事を読んで思ったのは、小児医療の枠組みの中で、他の病気の子ども達と一緒に、理解を求めていくことも必要じゃないのか、ということだった。


●超低出生体重児にも、晩期合併症のようなリスクがあるかもしれない


原医師のお話にあったように、子どもに寄り添った研究が行われてきたのは、小児がんだけのようだ。私は、小児がんの治療で行われてきた取り組みを、超低出生体重児にも広げて欲しいと思う。例えば「がん登録」。もしかしから、超低出生体重児にも、晩期合併症のようなリスクがあるのかもしれない。「がん登録」のような、大規模な分析調査が必要だと思ってきた。


●学校生活を送る上での悩みもよく似ている


また、いじめなど、学校生活を送る上での悩みも同じ。原医師は「復学をスムースに行うには、校長や教頭にきてもらうといい」とおっしゃっていたが私自身、校長先生に直談判した経験がある。復籍交流へとつながったのは、校長先生が「私がいるうちに、できる限りのことをする」とおっしゃってくれたからだ。


●文部科学省と連携し、教員を目指す学生が、子どもの病気や障害について学べるようにして欲しい


幸いなことに、文部科学省は文科省がインクルーシブ教育の方針を打ち出している。これからすすめられる「移行期医療」で、文科省に働きかけてくれたら、教員免許を取得する際、子どもの病気について学ぶ授業を必修科目にすることだって、できるかもしれない。

国立成育医療研究センターに誕生した子どもホスピス『もみじの家』と クローズアップ現代『幼い命を守れ 小児在宅ケア・地域の挑戦』 その1

給食で死亡事故が起き、教育現場も医療者との交流を望んでいるようだ。


牧本医師は、取り返しのつかない不正を働いたわけでない。小児がんの子ども達だけでなく、病気や障害を抱えた子ども達のために畑を耕し種をまいてくれた。だから、もしも私も輪に入れていただければ、一緒に、花を咲かせることはできるんじゃないかと思う。牧本医師が考えてきた方向性は間違っていなかったのだと、証明するために、私も花を咲かせたい。

コメント

非公開コメント