2016/09/12

『働き方革命』という前に、声だけでも社会に届いて欲しい 「在宅で医療的ケアが必要な子ども 全国で1万3000人」

●「医療的ケアの負担 家族をどう支える」をみて 


NHKで「もみじの家」を利用する方々を紹介する特集があった。今年の5月。


NHKおはよう日本 「医療的ケアの負担 家族をどう支える」 2016年5月23日(月) 
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在宅でつきっきりでお子さんのケアをしている方は、全国に1万3000人以上もいるそうだ、、、。


「やっとこういう方々の声が社会に届くようになった」と思う一方で、なんだか遅いような気がする。なぜなら今国は、家庭で家族の世話をする女性達に、働いてもらおうとしているからだ。


私のまわりで、障害や病気を抱えるお子さんのお母さん達は、働いていない人も多い。ある人は、一人だけでなく複数の手のかかるお子さんを抱えていて、その他に介護までしている。別のお母さんは、子どもの可能性を信じて、一時間以上かけ、都心にある療育施設に通っている。それに、この前成育で仲良くなったお母さんも「夫はほとんど家にいないから、どんなに大変でも、私一人で子ども達の世話をしないといけないの」と涙を浮かべていたーーーーー


そういう家庭は日本にたくさんあるのだろう。報道にあるように、「もみじの家」ができても「焼け石に水」のような状態だろう。


●「教育支援の不足」を「働き方」の問題にすり替えないで欲しい


子育て支援の問題になると、いつもメディアで取り上げられる有名なNPO団体がある。どうして、国や政治家やメディアは、その方ばかり取り上げるのだろう?不満に思っていた。


医療的ケアが必要なお子さんだけじゃなく、息子のような発達の遅れている子どもの支援はほとんどない。療育先や、教育指導をしてくれる専門家がいなくて困っているのに、「女性の社会進出」や「女性の働き方」の問題にすり替えられたら、本当に困る。「教育的支援が不足している」という教育問題に、いつまでも焦点が当たらないままになる。親の経済格差が、子どもの将来に直結するかもしれない。


●「君はどうせ覚えられない」と教科書に赤ペンでカナをふってしまう先生


なんで私が勉強をみるかというと、学校や塾の先生よりも、丁寧に根気強く指導するからだ。


きっかけは昨年。息子の英語の教科書をみてびっくりしたからだ。


息子に英語の教科書を音頭させた時、英単語の下に、赤ペンでカナが振ってあることに気づいた。私は息子に注意した。「英語は日本語とは違うから、カタカナで覚えるんじゃなくて、何度も耳できくのも勉強なんだよ。下手でもいいから、発音を真似をして覚えるんだよ。消せないペンで書くのはやめたほうがいいよ」。


ところが息子が「カナを振ったのは僕じゃなくて先生」だという。「どうせ、君は覚えられないだろう」といって、カタカタで書いたそうだ。


消せない赤ペンで、それも、日本語で書くなんて、私には信じられない指導法だった。


この指導が、私を変えた。国は国際化とか、英語教育が重要というけれど、これが日本の公教育の限界だと思ったからだ。こんな指導をするくらいなら、リスニングCDを無料配布したらいいのに・・・。


発達の遅い子どもにとって重要なのは、教育の質。でも今は教員の人数も足りないから、質を求めるなんて、とても無理なんだろう。私はどこかで諦めている。


●私が死んだら、この子はどうなるの?


でも、在宅でお子さんのお世話をしている方はそうはいかない。


「ねえねえ、何か足りないことがあるなら、意見だけも届けてみない」と私は仲が良いお母さんに言ったことがある。いつも明るく元気な彼女が、悲しい顔をして「私が死んだら、この子はどうなるのかな?」とつぶやいたことがあるからだ。


『働き方革命』を素晴らしい!という方々に、この記事を読んで考えて欲しい。


国にお金がないことももちろん知っているし、このままだと子ども達世代が苦労するのは目にみえている。


だけど、本当に支援が必要な人達の中には、声をあげない人達も多い。何を言っても無駄だと諦めているのか、それともこれ以上お願いしたらいけないと考えているのかわからない。でも、このままだとそれこそ、悲しいニュースが増えてしまうんじゃないかと心配だ。


せめて、声だけでも社会に届いて欲しい。

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