2016/10/28

『すべての医療的ケア児を普通学級へ』は本当に実現可能なのか? 『福祉ニーズ調査』

●『インクルーシブ教育』が何を目指すのか、現場の教員に理解されているとは言い難いのに


数週間前、市から私の名前で『福祉ニーズ調査』というアンケートが送られてきた。


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無作為抽出法で私は撰ばれたそうだ。


本当なのかな?この前の東京都 「子供の生活実態調査 」国立成育医療研究センターのワークショップといい、とても信じられない。


ところで私は、アンケートの内容をみてびっくりした。


『インクルーシブ教育』が何を目指すのか、現場の教員に理解されているとは言い難いのに、さらに上を目指す、というようなことが書いてあるからだ。『インクルーシブ教育』だってみ〜んな関心がない。話題になったことなんて1度もないのに・・・。


そもそも、基礎疾患があるお子さんへの配慮などもほとんどない。クラブ活動や夏の体育の授業なども、みていてヒヤヒヤすることも多い。


●すべての現場にやる気があり、実現できるとは限らない


大学の場合には、専門の大学院でしっかりトレーニングを受けた教員や、補助の指導員がいる。例えば、朝一番で天気をチェックし、「今日は熱中症が心配」ということがわかると、現場に注意を促す。


また、難聴の学生のために、手話の講座を設け、車椅子の学生のためには、横断歩道にエレベーターを設置し、その他の障害がある学生のためにも、補助の学生をつけたりするそうだ。入学前に、心配だというお母さんに、夫が相談にのることもある。もちろん、超低出生体重児を育てているから、そういう活動に熱心になったのだろう。とにかく大学では、いろいろな取り組みをしているそうだ


けれど、それは大学だから。公立校には予算も、人手もないだろうから、「こういうことをして下さい!」とお願いしたことはない。


●文部科学省は、現場をみたことがあるのか?


私はアレルギー死亡事故が起きた後、学校の保護者説明会に参加したことがある。その時驚いたのが、給食室の隅につくられたアレルギーの除去食をつくるためのスペースだった。本当に狭い。予算がもともと少ないのだろう。使用する道具もごくわずかで、私の家のキッチンで、私が一人で作っているような感じなのだ。


文部科学省が通達を出したら、現場は従うしかない。「重度のアレルギーのあるお子さんにも給食を」というコンセプトは良いことだと思う。しかし教育現場にできるかはまた別の話だと思う。あの時私が感じたのは、「文部科学省は、もしかしたら、現場を見ずに、理想だけを押しつけたんじゃないのか。少し無謀な通達だったんじゃないのか」だった。


だからアンケートには、ちょっと厳しいことを書いた。


だってまた事故が起きるかもしれないから。


『すべての医療的ケア児を普通学級へ』って、実現したら本当に素晴らしい。


でも私は現実的にはとても難しいと思う。

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