2016/11/12

『公共経営』って何なんですか?結局私達の稼いだお金をあてにしているってことじゃないですか?

●「良いことをしてさえいればいいという甘い考え」と私が思ったきっかけ

先日、募金活動に対して厳しいコメントをいただいた。う〜ん。私に文才がないというか、なんというか。誤解を招く文章だと自分でも思ったけれど、そのままにしてある。


私がこのように思うようになったきっかけを書いてみよう。


私も超低出生体重児への支援が少ないから、様々なことをしてきたからよく知っている。当事者が切々と訴えても、そもそも人ごとというか、世の中のほとんど人には、関心がない。「大変だな」と思っても、たいていそこで終わっていく。


じゃあ、その人達が冷たいのかというと、決してそんなことはない。


例えば、羽振りがよさそうな社長さんでも、後継者や遺産相続で悩んでいたりする。最近、数十年ぶりにあった同級生は、昨日まで元気だったご両親が突然倒れ、あっという間に亡くなって今、たった一人で暮らしているそうだ。その他にも、白血病が再発してしまった人も。


皆それぞれ様々な事情を抱えている。だから「ああ、そうなんだ」となっていくんだと思っている。


●公共経営って何なんですか?人のお金を当てにしないで、私達と同じくらい必死に稼げばいいじゃないですか


今から10年ほど前だった、超低出生体重児で生まれた息子の定期検診で、国立成育医療研究センターを訪れた時だった。待合室で、夫に声をかける女性がいた。その女性は、夫の教え子だった。


彼女は、難関をくぐり抜けて女子学生の憧れの職業についていたはずだけれど、少しばかり疲れているようみえた。


好きな会社に入社し、結婚もし、ご両親のいる故郷で暮らして順風満帆だったーーーところが生まれたお子さんには、原因不明の発達遅滞があったそうだ。子供の専門病院がないから、仕事をやめ、東京に出てきたという。


そういう彼女に、夫が「今は君たちが勉強した経営学部に、公共経営ができたんだよ」というと、こう言った。


「公共経営って、何なんですか?それって、結局私達民間が必死になって稼いだお金を、あてにしているってことでしょう?公共経営というと、きこえはいいけれど、なんかちょっとずるい感じがします」


彼女と御主人が働いている会社は、グローバル化の影響をもろに受け、経営が苦しいと報道されていた。彼女の御主人も、いつ仕事を失うかわからないのかもしれない。


彼女は最後に、「人のお金をあてにしないで、同じくらいの努力をして、稼げばいいじゃないですか」というようなことを言っていた。


何も言い返せなかった。その通りかもしれないと、今でも思うからだ。


ちなみに、父も同じようなことを私に言っていた。株主総会の時には、いろいろな方達に、ギューギューに絞られてきたから、そう思うのも無理はない。


だから、「良いことをしてさえいればいいという甘い考え」というのは、私自身に向けた言葉なのだ。


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