2017/01/13

超低出生体重児の予後に関する研究調査への疑問 

●当事者はどうしていつも蚊帳の外?

私のブログが上位に表示される理由はいくつかあると思うが(頻繁に更新されてきた 文字数が多いなど)その1つは当事者の不満が具体的に書いてあるからだと思う。


率直にいって、超低出生体重児の長期的な予後に関する研究は、当事者が置き去りにされてきたような気がする。そもそも何で大規模調査が少ないのだろう?研究者の報告を読んでも、不思議に思うこともある。中には研究者の主観に沿って書かれているようにしか思えないものもあるから。


例えばある医師が書いた報告書。その医師は、御自身のフォローアップ外来に通院していたお子さん達についてまとめている。あるお子さんが「○学級」を撰んだことに触れる部分を読んで私は違和感を覚えた。(実際の文章とは若干異なります)


「なお筆者は、この児が○学級に通学することが好ましい選択だったとは大いに疑問だ」


なぜなら、この報告はネットで公開されているから。表紙には医師の名前、所属先も記載されている。その気になれば、このお子さんが誰なのか特定できそう。「筆者が親御さんにいうことじゃない」ということわりはあるものの、なんだか矛盾を感じる。いっそのこと親御さん本人に直接いえばいいじゃないか思う。もし私がその親御さんだったら、いくら承諾書にサインしても「大いに疑問」なんて書いてあったら・・・後味が悪い。


こうしたことは、他の報告でもたびたびみかけてきた。もしかしたら専門家の方々には「親は私達のような専門家じゃないから目に触れることはない」という思い込みがあるのかもしれない。でも、私のように目を通している親もいるんだよ。我が子が、どのように育つか悩むから。


●公費を使わなくても、当事者が書くブログでもいい


超低出生体重児のいじめや不登校について書かれた研究報告もいくつも出ている。ただ一口に「いじめ」といっても、背景を深く掘り下げていかないと、何が原因でおきているかわからないことも多い。


超低出生体重児には、いじめの被害者になる条件が揃っているけれど、子どもが乗り越えないといけないこともあるし、親や家庭に問題がある場合だってあるだろう。親になった以上、親ががんばったり闘わないといけないこともあるからだ。


そういう細かい情報がみえないんだったら、別に公費を使わなくても、個人のブログで十分だと思ってしまうのだ。



●私達のための支援なのに・・・


それに、10年ぐらい前から息子のような超低出生体重児が増えることは予想されていて、就学猶予の問題などについても研究者による議論や提言はされていた。必ずといっていいほど「行政は柔軟に対応して欲しい」とか「支援の充実」が書かれている。


でも提言されるだけで、そこから先にはなかなかすすまない!!なんで〜


●報告書に記載される数字 数字よりも、その数字がどうやって導き出されたのかが知りたい


長いこと思ってきたけれど、この分野では『誰のため』という意識が希薄のようだ。私達親や子どものための「支援」の研究だというが、常に医療者が主役で私達は脇役という感じだから。私達は常に観察される対象でしかないのだろうか。


息子は理解や習得するスピードが遅いため、成績にはなかなか反映されない。学校の授業のスピードでは、期末テストなど、大きなテストまでには理解が間に合わないからだ。


じゃあ、この子に学習障害などの障害があるかというと、教育の専門家である夫は違うという。これまで様々障害を持つお子さんをみてきたから「もし障害があるなら、今頃もっと理解できないはずだ。ゆっくりだけれど、確実にできることが増えている」という。学校の先生も母である私に「勉強をさせて下さい」というくらいだから、障害とは捉えていなかったんだと思う。


ただ医療者が調査を行う時にはこのケースはどのように報告されるだろう?


単に「学業成績が振るわない」という項目に分類されるんじゃないだろうか?


あぁ、なんでいつも『専門家』に提言してもらわないといけないし、決められてしまうのかなぁ。


そろそろ、小児がんの研究のように、子ども本人に意見を直接きくとか、当事者を中に入れるとか、当事者が主役の研究に変わって欲しい。


●いじめを減らすには、提言や報告だけでなく、具体的な取り組みが必要


最後に、原純一医師の講演から、「復学支援」について触れていらっしゃる部分を引用させていただく。いじめられる超低出生体重児が減らないのは、減らす工夫や努力をしないから。例えば、小児がん治療で行われているような取り組みがなかったから、ともいえるんじゃないだろうか。

◇  ◇  ◇
『こどものがんについて』 原 純一医師の講演と『インクルーシブ教育』 その9

●復学支援

で、学校に戻るということなんですけれども、基本的に、退院したらすぐに学校に戻ります。


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●体調が万全ではない、勉強が遅れてる、容姿の変化があるなど 何らかの支援がないといじめられることも


その場合、体調は十分ではないし、勉強が遅れていたりとか、毛が抜けていたりとか、容姿の変化があると。学校に戻るためには、何らかの支援が必要だということです。


で、そのために、学校に帰るために、校長先生や教頭先生(現在は副校長)とか、ソーシャルワーカーとか、いろいろな人達が入って、今、この子は退院して、何ができるのか、何ができないのか、などのお話をします。


で、学校でこんなことをして欲しいですとか、あるいは、髪の毛が少ないけれど、友だちにどのように説明したらいいでしょうか、とか、我々の経験を交えて、学校の先生方にお話をする。


●ポイントは校長や教頭に来てもらうこと 担任とか養護の先生だけだと失敗する
 

ポイントは、校長とか教頭に来てもらう、ということは非常に重要なんですね。担任とか養護の先生だけだと失敗する。今は学校の先生方は非常に協力的です。10年前まではそうではなかったんですけれども。


で、学校に帰った後も、いじめがあったりとかあるので、そういう場合は、情報を得たら、もう1度協議をする、ということをしています。入院中も、さっきさきちゃんが言っていましたが、月1回、元の学校と何らかのアプローチをしてもらうということが、退院後の復学をスムースにします。

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