2017/02/13

NHKの『医療的ケア児 “学校に行きたい” 直面する壁』という特集をみて 

●教育現場がどれだけ疲弊しているかも、同時に取り上げるべき

以前ブログに書いた『医療的ケア児を普通学級へ』という問題を、NHKが取り上げていた。


たぶん、国も本腰を入れて医療的ケア児を普通学級へと考えているのだろう。


しかし、不思議な感じがする。私の周りではこの話題が全く盛り上がっていない。全国で話題になった給食死亡事故が起きた街だというのに。局地的に盛り上がっている話題のような感じがする。


私がこの一連の流れをみて、違和感を覚えるのは、たぶん夫が教員だからだろう。


現場の教員は、はっきり言ってインクルーシブ教育という言葉すら知らない人も多い。「なんですかそれ?」という感じだ。


教員である夫は超低出生体重児の親だから私に共感しつつも、「(現場の教員に理解がないこと)はある意味当たり前だ」と言う。


例えば最近、「発達障害の子どもが増えているんだから、もっと理解して欲しい」という親御さんが増えている。私の周りにも何人かいる。


夫は、発達障害に関しても理解を示しつつも、「教員というものは、家庭教師じゃないんだから『この子に理解を』と言われても限界があるんだよ。一人一人を丁寧にみる余裕などないよ」と言うのだ。


●自分で宿題を出したのに、「時間がないから、ヒントだけしか教えられない」という先生


私にも最近、困っている問題がある。


息子は最近、勉強を自分でするようになって、以前ならできない(しようとしなかった)数学の問題にチャレンジしている。


ただ、応用問題は最後まで自力で解くことができない。


夫も今の時期は入試で忙しく、時間がない。私は数学を教えてあげることができない。そこで休み時間に職員室にいる先生をつかまえて「教えて欲しい」とお願いしたらしい。


私が「わからない問題を、回答をみて丸写ししたらいけないよ。そんなの勉強じゃない」と言ったからだ。


ところが、数学の先生はこう言ったそうだ。


「僕も時間がないから、君に問題を最後まで教えることはできない。ヒントなら教えてあげるよ」


確か保護者会では、「学校は部活のためじゃなく、勉強をするところなんですよ!勉強を優先してくださいね」と言っていたはずだ。これではなんのための学校なんだと思う。「スクールカウンセラー」を配置するなら、先生を一人おいて、教えてくれたらいいのに。


自分で宿題を出したんだから、問題の解き方ぐらい説明して欲しいよ!


しかし夫は私の話に頷きながらも、「先生は家庭教師じゃないんだ」と言う。


確かにそうかもしれない。


最近、息子の成績が向上しはじめて、わかってきたことがある。


公共放送であるNHKが医療的ケア児や超低出生体重児のことを取り上げたり、政治家が超低出生体重児のために働きかけてくれても、目に見えて何かが変わったという実感がない。それは、現場の教員に理解がないとか、海外のように、キリスト教という宗教がないから、というようなことじゃなく、そもそも我が国が教育にお金を出さないからじゃないのかな。


夫も教員なので、人手が慢性的に不足していることを、私はよく知っている。大学はともかく、公立校はブラック企業だと言う。


NHKはまるで政府の宣伝番組をつくっているみたい。公共放送なのに、どうして双方の意見を取り上げないで問題提起するんだろう?学校には、ブログに書いてきたように、今でも支援がいき届かない子ども達がいるんだよ。


給食事故の時にも、事故が起きてから、現場の不満を取り上げたでしょう?公立校で働く教員は、匿名でもブログなんかなかなか書けないんだよ。

◇ ◇ ◇
続発するアレルギー事故 学校給食で何が? クローズアップ現代 NHK 2013年2月21日

学校関係者
「学校によって児童の状況が変わるので、本当に大変で。
みんなで助け合わないと危ないっていう。」

学校関係者
「設備の問題も含めて、人の問題も含めて、財政のことも含めて、とても難しいなと。」


国が示すガイドラインにはおおまかな方針しかなく、配膳の注意点など具体的な方法は書かれていません。ガイドラインが出来た平成20年以降も、給食でのアレルギー事故は増え続けています。

◇ ◇ ◇

あの放送をみて、私はそもそも文科省の通達(どの現場も一律に従いなさいということ)には無理があったんじゃないかと感じた。


だから「なぜ受け入れてもらえないのか」という問題を取り上げる時には、受け入れる側の教員の労働環境なども同時に取り合げて欲しいよ。フェアじゃないよ。教員のなり手がいなくなったら、元も子もないじゃない。



◇ ◇ ◇
ブチ切れ女性教員の本音炸裂 教育困難校「勤務」ブログがすごい J-CASTニュース 2/11(土) 12:00配信
2017-2-13.png

「教育困難校に勤務してるけど、もう無理」――。こんなブログ記事がネットに投稿され、話題を呼んでいる。

 ブログ主は自身について、いわゆる「教育困難校」に勤務する教師だとしている。内容から女性とみられる。「ババアとかブスとか、死ねとか言われまくって」と、仕事の苦労を切々と綴っている。ブログ内容は広く拡散され、共感の声が相次いでいる。

■「ちょっと強く言ったら、教育委員会に言うぞとか...」

 ブログ記事は17年2月7日、「はてな匿名ダイアリー」に投稿された。タイトルは「教育困難校に勤務してるけど、もう無理」。

  「毎日、授業にもならなくて、毎日、ババアとかブスとか、死ねとか言われまくって、ちょっと強く言ったら、教育委員会に言うぞとか、体罰だとか騒がれて、でもそれが教員の仕事でしょ、って言われて、そういう子に情熱を傾けるのが教員でしょ、それがやりたくて教員になったんでしょ、って」
  「公務員の給与プラスアルファで、朝7時から夜9時まで、昼休みなんて、パンを体内に詰め込む5分くらいで、クレームにうまく対応しながら、全く学校に行かない日なんて月に2、3日でも、休みの日だって狭い生活圏で、あの人は先生だって周囲に見られながら生活して」

と生徒とのコミュニケーションの難しさ、仕事の辛さをぶちまける。(以下略)

◇ ◇ ◇


コメント

非公開コメント