2017/03/26

超低出生体重児の就学・教育問題 世界の一流の研究者や技術者を惹きつけるためには、公教育の充実が必要

春休みなのでしばらくお休みしようと思います。そのため駆け足でアップしています。


●元テレ朝のアナウンサー龍円愛梨さんの話題





元テレ朝のアナウンサー龍円愛梨さんが、小池知事が率いる「都民ファーストの会」の“マドンナ候補” の一人になるのでは?と話題を集めている。龍円さんはダウン症のお子さんを育てるシングルマザーなのだそう。龍円さんを取り上げたニュースに、日米の教育システムの違いについて書いてあった。

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元テレ朝・龍円愛梨さんが語る"ダウン症と生きるということ" 2017.03.24 20:35 abematimes

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■個性を見極め、対応するアメリカの公教育


そんなアメリカには、「IDEA法」(個別障害者教育法)という法律がある。0歳から21歳までの発達に遅れがある子どもに対し、ほぼ無償で教育の提供を保証する法律だ。「IEP」と呼ばれる個別の教育計画を立てることが定められているのも特徴で、学校職員やスクールカウンセラーなどの専門家が会議を開き、一人ひとりの計画を作る。そこには両親も加わり、子どもの現状を把握しながら、次の目標を決めて達成までサポートしていく。


これらの制度は、落ちこぼれさせないことを目的として、一律に対応するのではなく一人ひとりの個性を見極めた計画が立てられ、学べる環境が可能な限り整えられていくもので、実にアメリカの公立学校に通う12.9%がこの恩恵を受けているという。龍円さんによると、医学的な診断が付くようなもの以外にも、言葉や算数など、何かの分野で発達の遅れや問題がみられる子どもをサポートしているのだという。


「私の息子もIDEA法の恩恵にあずかりました。0歳から早期療育というのが始まります。言葉の発達を促したり、運動面の発達、認知面でのサポートなどがきめ細やかに与えられます。グループ療育では、他のご両親とコミュニケーションをすることで、親も心の面ですごく安定して育児ができます」(龍円さん)

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●制度が不十分で、支援も不足しているのに、子どもを合わせようとするから、母子が追い詰められてしまうんじゃないの?


先日ブログで紹介した『極低出生体重児の 10 歳時における学習習熟レベルに関する研究』という論文( 愛媛大学教育学部特別支援教育講座と愛媛県立中央病院周産期センター新生児科が協力して出した研究報告)には、超低出生体重児の教育支援を、どのように行えばいいか、具体的な方法がかいてあった。良い研究報告だと思う。


ただ、一つ決定的に足りないと思うことがある。


私はこの論文だけでなく、これまで日本の研究者の報告を読んでいつも不満に感じてきた。日本の教育システムが抱える問題そのものに目を向けようとしないことだ。日本の教育は、病気を抱えた子どもや、障害など、何らかの理由で発達に遅れにある子どもを、想定していないというか、多様性を否定するような感じがしてならない。


上記のアメリカの公教育でなく、カナダも支援は手厚い。欧米は医療とキリスト教が密接な関係にある。キリスト教文化があるから、高度医療が成り立っているような側面があるのだ。日本は制度が不十分で、支援も不足しているのに、子どもを合わせよう、合わせようとするから、母子が追い詰められてしまうんじゃないの?


●小学校時代の恩師 ドイツの取り組みに衝撃を受け、仕事をやめ留学してしまった


私の通った私立小学校も愛媛大学と同じような教育大学系だったので、先生たちは障害のある子どもの教育に関心が高かった。放課後の部活動の顧問の先生なんて、夏休みに視察したドイツの障害児のための施設に衝撃を受け、留学を決意したほどだった。


先生がキッパリ仕事をやめてしまうほど、日本の支援や教育が遅れていたのだ。残念ながら、それは今もあまり変わらない。そのうえ教員が削減されるからますます支援が不足するのだ。


支援の充実を提案するなら、海外の教育との違い、さらには予算にも触れないと、結局「絵に描いた餅」、堂々巡りのような気がする。


●文部科学省のエビデンスの出し方は間違っていると思う


私は、文科省が教員を増やすために、テストの成績をあげようとするのは間違っていると思う。財務省はもともと予算を増やすつもりなどなのだろう。だってエビデンスも何も、我が国の幕末の歴史を知ればよくわかる。上杉鷹山のように、後世に名を残すご先祖様は皆、教育に力を注いでいた。財務官僚のように頭の良い方々が知らないはずがない。だから仮に結果が出ても今後は「じゃあ、今のままでいいじゃないですか!」と、削減のためのエビデンスにされるのオチだと思う。


私は財務省を説得するには、龍円愛梨さんのような方法がいいと思う。海外と日本の支援の違いをみせ、夢や希望を語るのだ。日本でも岩元綾さんのように、大学進学までした方までいらっしゃる。どんな形であれ、社会に貢献できる人材に育てたほうが、子ども本人だけでなく、私たちにとってもいいと思うから。


●一流の研究者や技術者に選ばれるためには、公教育の充実が必要


法務省は、一定の要件を満たした研究者や技術者などの外国人に対し、日本への在留期間が最短1年で永住権を認める制度を3月にも実施する方針を決めたそうだ。


カナダに世界から研究者が集まるのは、高度な技術を持つ研究者を引きつける教育システムがあったからだと思う。私なら、一流の研究者や技術者に選ばれるためにも、公教育の充実が必要だと訴えるけれどなぁ。研究を続けるにはお金がかかる。優秀でも、若い研究者はお金がなくて、困っている人が多かったから。



『子供の生活実態調査』アンケートの回答 インクルーシブ教育を目指す前に、もっと小さなことに目を向けて欲しい  その2

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