2017/04/05

超低出生体重児の育児 「自分からの働きかけが少ない」「指示待ち行動が多い」を改善するには

●専門家のいう「自分からの働きかけが少ない」「指示待ち行動が多い」は、超低出生体重児にとっては、生きるための知恵・工夫じゃないのか?


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私のブログは「超低出生体重児の発達の遅れは、親が工夫すると改善することもあるのか」と思って見てくださる方がいらっしゃることを忘れていた。


こちらに、愛媛県立医療技術大学の研究報告がある。6歳から10歳の超低出生体重児の発達について、どんなことがわかっているのかが書かれている。

◇  ◇  ◇
低出生体重児の発達と支援の現状 愛媛県立医療技術大学

6歳児ではことばの遅れ,10歳児 では算数や国語の文章題が苦手などの課題がある。 行動面の発達は,3歳児では落ち着きがない,多動である,我が強い,6歳児では落ち着きがない,10歳児で は不注意が課題である。 対人面・集団参加の発達は,3歳児では引っ込み思案, 緊張や警戒心が強い,6歳児では外界への働きかけが少ない,10歳児では自分からの働きかけが少ない,指示待ち行動が多いことが課題である。
◇  ◇  ◇

この中で、小学校時代の息子に当てはまるのは「算数や国語の文章題が苦手」「自分からの働きかけが少ない」「指示待ち行動が多い」で、反対に当てはまらないのは「落ち着きがない」「多動である」「我が強い」だ。


ただ、どうなんでしょう?


今でもはっきり覚えているけれど、はじめての市の集団予防接種。あの時は確か6ヶ月ぐらいで、息子だけ首がすわっていなかった。皆がギョッとするほど、遅れが顕著だった。


そこまで、あからさまな発達の遅れはなくなっても、幼い頃は体の大きさからはじまり、何から何まで、同級生達に遅れる。自然に、「誰かの後についていけばいいや」となってしまうんじゃないのかな?もし私が息子と同じような超低出生体重児だったら、やっぱり自分から働きかけはしないで、指示待ち行動が多くなるんじゃないかと思う。


これは小さく産まれたんだから宿命というか、そうならざるを得ないんじゃない?よく言えば、超低出生体重児が社会でうまく生きるための知恵だと思う。


●どうすれば、自分で行動するようになるのか


それではその後、どうやって「自分からの働きかけが少ない」「指示待ち行動が多い」が改善されたかについて書いていこう。


●キッズ携帯 一人で電車やバスに乗って出かけるように

私は息子が一人っ子だから、小学生の3年生頃キッズ携帯を持たせた。兄弟がないから、なかなか一人では出かけようとしない。そこで携帯を持たせ「何かあったら電話すればいいよ。GPSがついているから、どこにいるかわかるんだよ」と言ったら、安心して好きな場所に出かけるようになった。


息子は2歳ぐらいの頃、国立成育医療センターの売店で見つけた「しんかんせんのぞみ700だいさくせん」という絵本を読んでいらい鉄道が大好きに。携帯を持たせたら、さっそくバスや電車に一人で乗って私の実家に出かけるようになった。その他に父や母が、長い休みのたびに日本全国、好きなところに連れていってくれた。


北は北海道から、南は九州まで様々な場所に出かけている。両親が泊まるのは、私たちが利用しないような豪華な旅館やホテルだから、息子は食事からはじまり、ホテルや旅館の仕事にも興味を持つようになった。


●一人で高級ホテルに出かけ、パンを買ってみた


先日北海道でとまったホテルは世界中で展開する大型ホテルチェーンだった。国内旅行では一度も利用したことがない。なかなか良いことろだと私が喜んでいたら、息子が不思議なことを言いだした。


「このホテルもきれいだけど、東京近郊にある同じ系列のホテルのほうが高級なんだよ。僕行ったことがあるよ」


そんなはずはないと夫と反論したら、「ガイドブックをみて、一人で電車に乗って行ったことがあるんだよ。宿泊していなくても、パン屋さんでパンが買えるって書いてあったから、僕買いに行ったんだよ。『おすすめはどれですか?』ときいたら、『これです』ってホテルの人がとても親切に教えてくれたんだよ」言うから、ビックリした。


そういえば、おこずかいを渡したら、大好きな旅行の本を何冊も買っていた。だからやたらとホテルや旅館に詳しい。。


私が中学生の頃を思い出すと、宿泊もしていない都心の高級ホテルに一人で入ることなど想像もできない。そもそも父も母も余裕がなくて泊めてくれなかったから行きたいと思わなかった。それに、いくら宿泊客いがいが利用できるとわかっても、一人で電車を乗り継ぎ、パン屋さんまで行って、『おすすめはどれですか?』なんて絶対にきけなかったと思う。


この歳で物怖じしないって、すごいと思ってしまった。


最近は病院も一人で診察室に入る。「ききたいことをメモに書いて、先生にきくんだよ。次の患者さんが待っているんだからね!」と教えたら、薬の名前なども調べていくようになった。


超低出生体重児が「自分からの働きかけが少ない」「指示待ち行動が多い」って、ある時期まで当たり前だと思うから、皆が皆、気にしなくてもいいじゃないかと思う。

コメント

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未熟児のママさんとなかなか話す機会はないので、最近はSNSを通して交流しています。
他の方の投稿を見ていると、発達外来の際、医師に「低出生体重児は、発達障がいの可能性が高くなるので、外来でゆっくり見ていきましょう」と説明された、と書いている方もいて、びっくりしました。
うちの病院の臨床心理士さんは、
低出生体重児に自閉症や発達障害がすごく多いとは感じないが、知的障害は相対的にみても多いと話していました。
息子の担当医師の新生児科からみてくれている先生は、未熟児の発達障害などについて相談したときに
「やっぱり早くに生まれているので、脳の未熟さがね心配ですね」と話していました。
いろんな医師がいるから、説明内容も医師によって違う印象だなと感じました。

低出生体重児のフォローアップに対して
http://highrisk-followup.jp/
このような会もあるみたいですね。

未熟児によくある発達特性も、周りの環境や教育により変化する部分もあるのでは?と感じます。
私はゆとり世代と言われる年代ですが
「ゆとり世代は…こうなんだから…」と言われるように各世代ごとの特徴があったり
兄弟でも何番目に生まれると、こういう性格になりやすい、など「きょうだい型人間学」で言われる。そのような性質が、未熟児にもあっておかしくないように思います。
ただ、脳の問題なのか、性格なのか、
個性なのか、支援が必要なレベルなのか、
それを判断するのは、なかなか難しいのかな…

No title

「低出生体重児は、発達障がいの可能性が高くなるので、外来でゆっくり見ていきましょう」という説明はいがいと多いようですね。よくききます。

あと、フォローアップ研究会も、私も拝見して私の求めている支援とは違うことが話あわれているのかな、と思いました。

フォローアップには、運動生理学者とか、言語学者が必要だと思ってきたからです。こちらが言語学の先生の解説の動画です。私は「就学」になると、言葉に関しては言語学者の意見のほうが参考になりました。

https://www.youtube.com/watch?v=fypBaBOCsUI

未熟児の発達はあるところから、医学じゃなくて、教育の出番になるのかな、と思います。医学と教育と五分五分でやりましょうというのならわかりますが、医学が中心となると、私が求めていることとズレてしまうのかな、という感じがするんです。

あと、「研究会」なので、学会などとは違うと思います。

こちらの「日本登山医学会」は、夫の知り合いの先生(運動生理学)が参加しています。確か、有名な山小屋のご主人も登壇したことがあったと記憶しています。こういう、「皆で良くしていこう」とか「開かれた」感じがあるといいですね。 一般向けの講演もあります。

http://www.jsmmed.org

ただ、私たちって、「一般」ではなく、当事者ですね…。どうして自分たちの生活に直結する問題が、蚊帳の外で話し合われて決められていくのか、非常に疑問を感じています。

こういうことをいうためにも、何か結果を出さないといけないのかな、とがんばってきました。