2017/04/13

『うつを治したければ医者を疑え! 』と小学生の摂食障害 摂食障害を回復させたもの 2

●カウンセラーや善意の第三者は、精神医療の問題点を知っているのか


私が用意した本は、何かと物議を醸している医療ジャーナリスト、伊藤隼也氏の『うつを治したければ医者を疑え! 』だ。この本が世に出たきっかけは、私が医療系メルマガに投稿した手記だった。


『報道』と『インターネット』の力 マイナスの経験をプラスに変える


スクールカウンセラーなど「専門家」と呼ばれる人たちは、これほど切迫している相談者に、「反精神医学」なんて批判されている本を手渡さないだろう。


でもこの本には精神科に行って、後悔している母親の声がたくさん掲載されているし、精神医療に疑問を持つ現場の声がぎっしり詰まっている。


●自分でがんばるしかない


私が彼女に伝えたかったのは、「自分で覚悟を決めて、がんばるしかないんだよ」ということだった。もし精神科に行くにしても、薬をはじめとする精神医療のネガティブな面もきちんと伝えるべきだと思う。薬や医療だけでは治らないかもしれないしれないからだ。


自死遺族等の権利保護シンポジウムに参加した時にも、自死遺族だけでなく、精神科の受診をすすめた方々が、あの時受診をすすめなければよかったと後悔しておられた。


第4回 自死遺族等の権利保護シンポジウムで講演する、20代のお嬢さんを亡くしたお母様
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私は友人に本を渡し、akkoさんのつくった多剤大量処方のアニメをみてもらい、精神医療の問題点を解説した。





さて、それでは『うつを治したければ医者を疑え! 』にはどんなことが書かれているのだろう。超低出生体重児にも関係する、第9章の一部を引用しよう。

◇  ◇  ◇
『うつを治したければ医者を疑え! 』伊藤 隼也と特別取材班 小学館
第9章 親も教師もありがたがる「発達障害=病気」の烙印 102ページ

●他の保護者から圧力がかかる


発達障害を〝勉強 〟したママ友から、「あなたのお子さんは発達障害という病気なの。だから医師に診てもらったほうがいい」と言われて受診するケースもある。


他の保護者からのプレッシャーも相当強い。


「多様な個性に正面から向き合い、時間をかけて子ども達一人一人の特性を成長させようと努力する教師がいても『あの子がいるから授業が妨害されてクラスの学力が上がらない』など他の保護者から圧力がかかることがある。そうした批判をかわすために、管理職がその子を支援学級に追いやったり、精神科を受診するよう勧めたりすることがあるのです(林試の森クリニック石憲彦院長)


そうした中、親の中に発達障害と言われて安心する人もいるのもまた事実だ。石川院長は言う。「発達障害は『何らかの脳の機能不全』が原因とされているため、そう診断されれば、親は〝病気ならば仕方がない〟と育児への自責の念や周囲からの批判から解放される面があるのは否定できません」


受験最優先の他の保護者、責任を回避したい教師、重圧から解放されたい親、それぞれの思惑が一致したとき、子どもは精神科につなげられる。 


前述の養護教員はこう嘆く。「昔は子供への薬物投与はありえなかったが、ここ7〜8年で激増した印象です。しかし子供は昔から変わっておらず、むしろ変わったのは大人のほうです。昔の教師は子供に寄り添って解決しようとしたが、今は薬を服用したほうがいいと安易に受診を勧めます。


しかも今の教育現場では、教師は成績を上げて不登校などを減らすよう、〝結果〟が常に求められ、『ひとりで抱え込まず、子育て支援センターや医療機関に働きかけろ』と上から厳命される。


本来は教師が粘り強く対応すべき子供まで、医療機関につなげられ、薬物が処方されています」


垣間見えるのは、教育が果たすべき役割を放棄し、「専門家なら間違いない」と医師任せにする安易な姿勢だ。


だが、精神科医が発達障害の「専門家」なのかはなはだ疑問だ。前章でも紹介したように発達障害には血液検査やレントゲンなどのように客観的な診断方法がなく、医師の裁量が極めて大きい。その診断基準も疑わしい。実際、発達障害の診断に使われている「DSM-Ⅳ」(米国精神医学会による精神障害の診断統計マニュアル。第4版)の編集責任者だったアレン・フランセス博士自身が、製薬企業の宣伝等によって、DSMが乱用され、子供が過剰診断されていることに警鐘を鳴らしている。博士は自著『<正常を救え>』(講談社)において、「DSM-Ⅳ」が出てから自閉症が20倍、ADHDが3倍に急増した事実を指摘し、<未発達なだけで正常な子供の多くを精神病の患者に変え、まだその時期でもないのに薬を飲ませている>と懸念を示す。


今、日本ではそうした子供たちを就学前にスクリーニングし、積極的にケアしようという行政の試みが、逆に薬漬けを加速させかねない事態となっている。

◇  ◇  ◇


続く

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