2014/02/24

小さく生まれた子供を社会でどう支えるか「その7」 二度の救急搬送と赤ちゃんパンダの死因・・・

小さく生まれた子供を社会でどう支えるか「その6」 「あなたを一人にしない」という対照的なアメリカの運動 の続き

[ 退院後 二度の救急搬送 ]


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赤ちゃんパンダ死ぬ 上野動物園、肺炎で KyodoNews
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一歳までは新生児科の主治医が引き続き、外来で発達を診てくれた超低出生体重児の母親にとったら、共に困難を乗り越えてきた主治医に会えるのは心強い。肺が弱い超低出生体重児は退院しても感染症との闘いが待っているからだ。育児に不慣れな母親ならなおさら、一歳までが一番不安だと思う。私の息子も二回、救急車で産まれた病院に運ばれた。


一回目は生後10ヶ月の時だ。軽い風邪をひいただけだったのに、そこから一気に悪化していった。夜、ミルクを飲ませていた時に誤嚥し、私の腕の中で呼吸が一時停止してしまったのだ。顔がみるみる白くなっていった。このまま死んでしまうと思った。


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ちなみに、冒頭で紹介したパンダの赤ちゃんは残念ながら死んでしまった。私はテレビに再び釘付けになった。原因は誤嚥による肺炎だったからだ。息子はあの時本当に死んでいてもおかしくなったのだ。


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上野動物園の赤ちゃんパンダ死ぬ、死因は肺炎 2012年 07月 11日 ロイター

東京の上野動物園で24年ぶりに誕生したジャイアントパンダの赤ちゃんが11日、死亡した。死因は肺炎だという。

同園によると、赤ちゃんは母親のシンシンの腹の上で動きがなく、心肺停止状態だったため保育器に移して蘇生を試みたが、息を吹き返すことはなかった。土居利光園長は、赤ちゃんは母乳を誤って吸い込み、肺炎を引き起こした可能性があると説明した。

赤ちゃんパンダは今月5日に誕生したばかり。

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二回目はその一ヶ月後だった。この頃なぜか、夜まとまって15分ぐらいしか眠らないようになっていた。泣きつかれた明け方、ほんの数時間眠るような状態だった。私はさすがに参ってしまった。実家の母に手伝ってもらったが、母も疲れてしまいある日大喧嘩をしてしまった。疲れていらいらしていたからだ。次第に疎遠になってしまった。夫も私の様子から何かを察し、デンマークへ行く予定を急遽キャンセルした。


発作はいきなり襲った。それまで笑っていたのに、体を折り曲げるように突然苦しみ出したのだ。小さな体のどこから出て来るのかわからないほど大きな唸り声をあげた。


この時も運良く産まれた病院に受け入れが決まったが、10人前後の医師が調べてもなかなか原因がわからない。息子は待っている間にぐったりしてしまった。エコーで胆管に胆石が見つかったのは搬送されて6時間ぐらい経過してからだった。胆管を拡張する薬を入れたところ、翌日には結石が消えていた。


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私はとりあえず、原因がわかりホッとした。外科の医師からは「胆管拡張症」の疑いがあるので、経過観察をしていくと言われた。今でも年に一度外来に通っている。



〜ここまでは2012年にかいた手記。ここから先は今回付け足したもの〜


この前、議員会館で子宮頸がんワクチンの被害者のお嬢さんとお母さん達の言葉を思い出す。特に目の前のすわっていた大手新聞の記者さんも苦笑した東大病院の医師の診療。


ワクチンのせいだと思うから
歩けなくなるんだよ。
お母さんが体調の変化を記録するから
お嬢さんもワクチンのせいだと思い込むんだよ。
お母さん、「パブロフの犬」って知ってる?
あれと同じですよ。



とその先生は言ったそうだ。それはないだろうと思うのは、この二度の経験からだ。


この前、重い食物アレルギーのお子さんのお母さんも同じようなことを私に言っていたよ。子どもが生死の境をさまよったということは、二度と経験したくないほど恐い経験だ。けれど一方で「原因がわかる」というきっかけでもあり、それ事態は嬉しいことでもあるんだよ。


医療者に対する、命を救ってくれた感謝の気持ちと、不安が理解されないというやりきれない気持ちは、別に考えないといけないのではないか。


「何かがおかしい」と不安を持つこと、それは決して悪いことばかりではないんだよ。母親の本能は、子どもの命を救う、唯一の道かもしれない。不安な気持ちを「病理」として捉えるだけではなく、母親にしかできないこともあるんだ、という目で見て欲しい。それを否定してしまったら、子どもは死んでしまうかもしれないよ。


また育児に悩む母親が事件を起こしたそうだ。しかしこの「育児ノイローゼ」と、私のような母親の訴えとを、同じように「育児の悩み」とくくって扱うのは無理があるんじゃないだろうか。私には悲しい事件が防げない原因がどこにあるのかわかる気がするよ・・・。

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母子心中図る? 1歳女児が刺され死亡 東京・武蔵野 2014.2.22  MSN産経ニュース

22日午前0時5分ごろ、東京都武蔵野市吉祥寺本町のマンション2階の一室で、この部屋に住む喜多七海ちゃん(1)と30代の母親がそれぞれ胸から血を流して倒れているのを帰宅した40代の父親が発見し、119番通報した。

警視庁武蔵野署によると、七海ちゃんの胸には3カ所の刺し傷があり、搬送先の病院で死亡が確認された。母親にも刺し傷があったが、命に別条はないという。室内に「一緒に旅立つ」と書かれたメモが残されていたことから、同署は母親が無理心中を図ったとみて回復を待って事情を聴く。

七海ちゃんは浴室の前で服を着た状態、母親は浴室内でそれぞれ倒れていた。七海ちゃんのそばには血の付いた刃渡り約25センチの包丁が落ちていた。母親は意味不明の説明をしており、同署は母親が育児ノイローゼだった可能性もあるとみて詳しい経緯を調べている。

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続きはこちら↓

小さく生まれた子供を社会でどう支えるか「その8」 虐待防止になるの? 保健師の新生児訪問









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