2017/06/15

村中璃子氏の裁判を傍聴して 鍵を握るA氏の証言 『音声反訳』はなぜすぐ出てこなかった?

●強気な態度はどこへ? 作り込まれたコントのような裁判

先日13日、昨年から傍聴を続けていた村中璃子氏の裁判を傍聴するために、東京地裁に出かけた。


池田修一氏が、Wedgeと大江・村中両氏を提訴 裁判がいよいよはじまる 


私が村中氏の記事に興味を持ったのは、上記の記事に書いた通り。村中氏の書いた記事の内容が、会員制情報誌『選択』、2011年2月号に掲載された「医療を亡ぼす薬害訴訟の『濫発』 得をするのは弁護士のみ」という記事の論調によく似ていたからだ。

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村中氏は終始好戦的だったから、裁判はどんな展開になるだろうと思っていたけれどーーーー


蓋を開けてみれば村中氏側は『捏造』で争うというよりも単に時間かせぎをしているという感じだ。


村中氏と村中氏の記事を掲載したウェッジ側の弁護士さんは、名誉毀損の裁判が初めてなんだろうか?「弁護をする弁護士が、こんなことを法廷で言ったら裁判官の心証が悪くなるんじゃないの?」と首をかしげたくなるほど稚拙な主張を繰り返していた。


とにかく前々回までは沈着冷静でなければならない裁判官が「えっ」と驚いたり、ムッするほどだった。よく作り込まれたコントのようで、傍聴席は笑いを堪えるのに必死だった。


そのため回を重ねるごとに傍聴者が増えていった。もちろんほとんどの方は村中氏とウェッジの応援ではないだろう。


●裁判はコントから一変、サスペンスドラマのような展開へ A氏は村中氏に何を話したのか

さて、今回は流れが少し変わった感じがした。これまでがコントだとすると、サスペンスドラマのようだ。論点が重要な鍵を握る、A氏の証言に移ってきたからだ。


村中氏側はA氏の証言を録音した音声があるなら、『音声反訳』(音声の文字起こし)をさっさと出せばいいのだ。通常の名誉毀損の裁判はそうやって争うはずだ。
(※ A氏について「Various Topics 2」というブログ記事を引用させていただきました)

◇  ◇  ◇
Wedge Infinityの問題記事のA氏のその後-上昌広氏に実名を公表されていたA氏 2016年11月05日 Various Topics 2

Wedge InfinityのA氏が誰であるかを、上昌広氏は、Japan In-depthで明かしていたようですね。

Japan In-depth (2016年9月6日)
訴訟ではなく学会で議論を 頸がんワクチン記事 月刊誌提訴問題
http://japan-indepth.jp/?p=30026

抜粋:

一方、塩沢教授が主宰する産科婦人科学教室は、基本的には臨床の教室だ。15~16年の塩沢教授が最終著者の論文は5報である。さらに塩沢教授の専門は婦人科の癌である。この実験を実際に担当したとされる医局員で、当時、免疫制御学講座の准教授であった林琢磨医師の専門は子宮間葉系腫瘍である。中枢神経系の自己免疫反応の基礎研究に関する経験が豊富だったとは考えにくい。村中氏の質問に答え、「自分は池田先生の研究を手伝っているだけ。僕の名前は研究費申請にも報告書にも入っていないですよ」、「他のワクチンを打ったマウスでも緑に染まりますよ(注:免疫反応が起こっていること)」と回答している。(注2)私には、納得できる内容だ。


(注2)「Wedge」7月号(6月20日発売)の「子宮頸がんワクチン薬害研究班 崩れる根拠、暴かれた捏造」内では林琢磨氏は「A氏」と記載。

A氏は自分の実名を明かすことをOKしていたのでしょうか?

「A氏が自分達(上氏、村中氏、Wedge社)に協力しなくなったから、上氏は制裁のために彼の身元を明かした」と思えなくもありません。

結局本当にA氏が4月に教授職で着任した大学を退職していたとしたら、やはりそれはこの“チーム”の責任ではないでしょうか?
(A氏が春に教授として就任した大学にも、A氏が上氏や村中氏に協力をしないことを快く思っていなかった人達がいたかもしれませんが。)

◇  ◇  ◇

●取材活動に録音は必須のはず…

ところが村中氏やウェッジは歯切れが悪い。


傍聴席には子宮頸がんワクチンの被害者のご家族が多いようだ。たまにジャーナリストや記者の姿もみかける。私を含め、傍聴席のおそらくほとんどの方が、取材がどのように行われるのかご存知のはずだ。


私も取材だけでなく、社会学者の方の聞き取り調査研究(主にインタビュー)に協力したことがある。多くの場合、ボイスレコーダーで会話が録音されていたし、録音されない時には、編集者が同行してメモをとっていた。


その後、発言内容の確認ために何度もやり取りをする。そうしないと、後で「言った」「言わない」などのトラブルの発展することもあるからだ。長編の本や論文にする場合には、最初の出発点がこの『音声反訳』だったりする。


(※ 社会学者の方から送られてきた会話の文字起こし ワード 73ページの原稿 )
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まあ、普通に考えて「捏造」と断定して書くからには録音されているんだろう。






ところが村中璃子氏とウェッジは、録音はあるというものの、なかなか出そうとしない。まさかと思うが、内容を確認をしていないのか、あっても文字に起こしたら困るというか…


ここから先は私の想像だが、「捏造」記事が出たもともとの出発点が、通常の取材とは違っていたのかもしれない。A氏との会話の音声記録といっても、そもそも一対一の正式なインタビューではなかった。だから雑談程度の会話の記録しかないんじゃないだろうか?



私には「音声記録はあるけれど、あんな内容を正直に文字に起こしてしまったら心証が悪くなる、どうしよう」という感じにきこえた。


記事の内容に自信があるのに「名誉毀損で争うのは具体的にはどの部分になるのか、明確に示して欲しい」というような主張も繰り返してきたし。


記事の強気な姿勢と、実際の法廷での主張がちぐはぐで今までとても不思議だった。でも、そうか。村中氏側の弁護士さん達は、牛歩戦術というよりも、村中氏とウェッジの傷口をできるだけ広げないように、すでに守りに入っているのかもしれない。

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