2017/07/25

超低出生体重児の退院後の支援 強すぎる主治医と患者家族との信頼関係 時代は『移行期医療(トランジション)』へ 後編

●トランジション(移行期医療)とは

◇  ◇  ◇
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トランジション(移行期医療)問題
小児期発祥の慢性疾患を抱えたままの成人の増加
(子どもはいつか大人になる)
行き場を失った患者さん達
誰に診てもらえばいいの?




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なぜ、いま「移行期」(トランジション)なのか
  1. 小児医療の進歩により多くの命が救われた一方で、慢性疾患を持ちつつ成人する患者(「移行期医療」)が増えてきている。

  2. しかし、小児医療では、成人の病態への適切な医療、成人に適した医療環境を提供できるとは、言えない。

  3. 移行期患者が、最も適切な医療を受けられるようにすることは喫緊の課題である。

  4. 但し、転科=トランファーが目的ではなく、トランスファーはあくまでもその中のイベントの一つである。




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トランジションにおける問題点
①患者家族の要因
  • 強すぎる主治医と患者家族との信頼関係があり、成人科への転科を家族が不満に思う

  • 成人してからもずっと診てくと小児科医も言い、家族もそう思っていた

  • 根強い医療不信

患者の代弁者で有り続ける家族そのものの問題
このことが患者自身が自立し、自己管理能力を身につけることを妨げているなら問題である。




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トランジションにおける問題点
②成人科医の要因
  • 経験の少ない疾患を急に紹介されても困る。

  • 薬剤が成人量ではない(体が小さい)

  • 栄養療法が存在する

  • 点滴手技などが難しい

  • 寝たきり、障害者への対応ができない


一番の問題は、
介入してくる家族や、自分の意見を持たず、疾患に関しての知識もなく、自分が内服している薬のこともよく知らない若い患者への苛立ちといわれている。




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トランジションにおける問題点
③小児科医療の要因
  • 成人科では受けてもらえないという思い
    (実際に成人科に断られている

  • 保険診療で行えない検査、試薬や適応外処方

  • このまま成人してからも診て行って何が悪いのか

  • 自分しかこの患者を診れない、守れないという思い


自分の医療への自信
成人科では自分以上の治療はできないという奢り




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トランジションの目的
小児医療にとどまる問題点
  1. 患者さんの自立を妨げている

  2. ご両親の将来への不安を解決しないままにしている


患者さんが自立可能な場合
ヘルスリテラシーを獲得し、自己管理能力を身につける。
患者さん自身が自分の健康管理に責任を持ち成人となる。


患者さんが難しい障害の場合
ご家族と何度も話し合い、その患者さんにとって一番良い医療を探す。

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