2017/07/28

超低出生体重児と健康教育 アメリカのジャンクフード業界のしたたかなマーケティング戦略 前編

●アメリカの肥満問題の深刻さを伝える『Fed Up』という映画 子どもの3人に1人が肥満という社会!

映画評論家の町山智浩さんが、『Fed Up』というアメリカ映画の解説をしている動画を見つけた。『Fed Up』は2014年に公開された、アメリカの肥満問題を扱ったドキュメンタリー。私はワクチンのロビー活動に嫌気がさしたが、それでもアメリカよりはマシだと思う。本場、アメリカのロビー活動はもっとえげつないからだ。


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息子の社会の教科書には、アメリカというと、「人権」に厳しい国のように書いてあるが、それはアメリカの一面でしかない。


『Fed Up』にあるように、アメリカだけでなくカナダでも、お金がない子どもが大学に進学するために「軍隊」に入るとか、ジャンクフード業界のマーケティング戦略の一環で学校に自販機が置いてあるのは当たり前だったからだ。日本の教科書にはもちろん書いていないけれど、そもそも先生も知らないかもしれない。まあ、日本の学校給食も、アメリカの小麦戦略のターゲットにされてきたから、表立って批判できないのかもしれないけれど。。


ちなみにこちらは『Fed Up』よりも前の、2004年に公開作られた『1日3食×30日間、ハンバーガーを食べ続けると、人間どうなる?』という内容のドキュメンタリー映画、『Super Size Me(スーパーサイズ・ミー)』。夫が大学の講義で学生にみせている。『Fed Up』をみると、アメリカの肥満問題はさらに悪化したような気がした。





超低出生体重児で生まれた子どもたちは、糖尿病になるリスクが高いといわれているので、人ごととは思えない。


そこで『Fed Up』がどんな内容の映画なのか、町山さんの解説を少しまとめてみた。

◇  ◇  ◇
『Fed Up』とは、「『糖質』なんてもうたくさん」という意味。アメリカの子どもの3人に1人が肥満。田舎の貧困家庭に多い。貧困家庭の子ども達は、運動をしても簡単には痩せられない。何しろ食事の糖質が多すぎるからーーーーなぜ、貧困家庭の子ども達の肥満問題がここまで深刻化したのか?

●アメリカの『Food Desert』(食べ物砂漠)

アメリカは田舎でも都会でも、貧困家庭の集まる地域には個人商店しかない。 巨大資本に席巻され、小さなスーパーは絶滅してしまったからだ。個人商店では、高くて売れないため、生鮮食料品を置かない。また、貧しい地域の人たちは、車を持っていないため遠くの店(大型スーパーなど)にはいかれない。


こうした場所をアメリカでは『Food Desert』(食べ物砂漠)という。


●アメリカの全人口の6分の1にあたる5000万人が、飢餓状態

貧しい人たちは、加工食品しか食べていないから栄養失調状態にある。アメリカの全人口3億人のうち、6分の1にあたる5000万人が、飢餓状態といわれている。


貧困層には、フードチケットが配られるが、3ドルか4ドル分。その金額では、野菜や果物が高騰しているので買えない。買っても、共働きが多く、料理する時間もない。そのため、シリアルなどを買って子どもに与える。(糖質が多い加工食品は逆に40パーセント値下がり!)


アメリカは危機的状態で貧しい人たちは軍隊に入って、大学に進むなどして貧困から脱出してきた。ところが、最近は、入隊検査で、引っかかるため、軍隊にすら入れない!


●アメリカのジャンクフード業界 学校にも潜り込んでいる! 「社会貢献」や「善意」じゃなく、マーケティング戦略の一環!

この肥満問題を改革しようと奮闘したのが、オバマ大統領夫人のミシェルオバマ氏。(ヘルシー法)


まず、給食からコーラやジュース、フライドポテト、フライドチキン、ゼリーを禁止しよう!と運動した。


なぜ、給食にジャンクフードが出るかというと、ジャンクフードメーカーが学校に学校用品などを寄付し、その見返りとしてコーラの自販機などを設置してしまうから。(アメリカの給食の75パーセントに、ジャンクフード会社入っているため、冷凍ピザなどのジャンクフードが、給食として出されている。これは「社会貢献」や「善意」じゃなくて、マーケティング戦略の一環!)


●ミシェル・オバマ氏の改革(ヘルシー法)も、内部から潜り込んで骨抜きに!

しかも、ミシェル・オバマ氏の改革(ヘルシー法)に、栄養士協会は反対している(規制が厳しいから、もっと緩くしよう!)。


なぜなら栄養士協会は運営資金を、冷凍ピザの大手などに援助してもらっているから!運動を潰すのではなく、内部に入り込んで、改革を骨抜きにするのがアメリカ式のしたたかな戦略。ミシェルオバマさんの肥満対策運動にも、ジャンクフードの会社が入り込んでいた。



●お金があればなんでもあり! なぜか「ピザ」が「野菜」になってしまう

アメリカの補助金は、ほとんど穀物にいって、生鮮食料品にはいかない!
そのためなんと議会では「ピザは野菜だ」という不思議な事態になっている。

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続く

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