2017/08/13

「『プレ金の経済効果5000億円』と試算のシンクタンクが解散」というニュースを読んで ロビイストには書けない手紙 後編

●『先生は、新日本パブリックアフェアーズという会社をご存じですか?』


とても失礼なことを、私はストレートに尋ねた。失礼だとはわかっていても、誰も本当のことを教えてくれないから、真実を知るにはこの方法しか思いつかなかった。


私がその先生に「先生が関わっていらした、小児がんの啓発活動にもロビイストが関わっていたんですか?」と尋ねると、こうおっしゃった。


「私は知りません」


私は先生に謝罪し、なぜそんな失礼なことを訪ねたのか正直にお話しした。


その先生がA先生だ。

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(※ A先生にいただいた名刺の裏側に印刷されていた文字)
Care Children,Cure Cancer !
病気でも〝子供らしく″生きられる社会に !



●ロビイストには、書けない手紙

だから、私のために一生懸命考えて、昔お世話になったB 先生にお手紙を書いてくださったんだと思う。


正直にいうと、今まで、プロのロビイストが関与するがんの啓発活動を羨ましく思ったこともあった。でも、A先生が書いてくださったお手紙を読んだ時にその気持ちは吹き飛んだ。


ロビイストには、絶対に書けない文章だと思ったからだ。



A先生はきっと忙しいお仕事の合間に、私の書いたものすべてに目を通してくださって、考えてくださったのだろう。


たまたま今日、『新日本有限責任監査法人』に関するニュースを見つけた。子宮頸がんワクチンのロビー活動を行なった、『新日本パブリックアフェアーズ』は、『新日本有限責任監査法人』グループの傘下の会社だ。


『新日本有限責任監査法人』は、東芝の不正が発覚する前までは、日本の名だたる大企業をクライアントに抱えていた。それこそ飛ぶ鳥を落とす勢いだった。

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東芝不正許した新日本監査法人、存亡の危機…顧客が雪崩的に契約解除の動き 東芝級の新たな不正か 2016.04.26 Business Journal
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それなのに、今、新日本有限責任監査法人 新日本パブリックアフェアーズを検索すると、このブログのある記事が上位に表示される。


これはもう、子宮頸がんワクチンのロビー活動が失敗したということじゃないかと思う。怪しまれないようにするのがプロの仕事だと思うからだ。


でもニュースによると『プレミアムフライデー(プレ金)』でもまた同じ失敗をしたようだ。


そろそろこういう方法は、終わりにしたらいいのに。


プレミアムフライデーは何がいけなかったのか (1/3)
プレミアムフライデー(笑)。今となっては、口にするのも恥ずかしい。これほど皆がこの施策にノッてこれないのは筋が悪かったからではないだろうか。いや、そもそもムリゲーだったというのが、私の見解である。



皆の心が離れていることに、気づいたらいいのに、と思う。

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「プレ金の経済効果5000億円」と試算のシンクタンクが解散 2017.08.07 16:00 ニュースポストセブン

月末の金曜日は仕事を早く切り上げて、豊かな週末を過ごす──。個人の消費拡大と労働時間短縮を狙い、経済産業省の旗振りで2月から始まった「プレミアムフライデー(プレ金)」。

鳴り物入りで始まったキャンペーンに「金曜の15時に退社できるのは公務員くらいしかいない」といった冷ややかな声も出るなかで、開始早々〈経済効果は5000億円超〉という試算を発表したのはシンクタンクの「EY総合研究所」だ。同研究所は新日本有限責任監査法人の傘下で2013年に設立された。

〈消費需要額の増加(1年分)を試算したところ、3253億円となった。それを前提にすると、経済効果(生産誘発額)は5099億円、付加価値誘発額は2534億円となった〉と景気の良い予測をぶち上げていた同研究所は、文部科学省の「スポーツ新事業開拓に関する調査研究事業」や、金融庁の「諸外国における家計の安定的な資産形成の促進に向けた政策的取組みに関する調査研究」といった、官公庁の調査を請け負った実績のある“霞が関御用達”シンクタンクであった。

ところが、プレ金開始から半年、6月末にEY総合研究所は「株主総会の決議により解散」したのだ。“5000億円超の経済効果”のお墨付きはどうなったのか。

「測り方によって何十億か何百億かの経済効果はあったかもしれませんが、そもそもプレ金を導入している企業は1.8%で、98%の企業のサラリーマンには関係ありません。バレンタインやハロウィンのような文化を国民のイベントとして定着させたいという経済界の狙いがあったのでしょうが、働き方改革をイベントにしようとするのは無理がある」(経済評論家の平野和之氏)


全然経済効果がなかったから解散になったわけではあるまいが、念のため新日本有限責任監査法人に取材すると「グループ全体の組織のスリム化を図るため」(広報)というのみ。プレミアムフライデーは半年もしないうちに“死語”になりつつある……。

※週刊ポスト2017年8月18・25日号

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